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純粋な雑念への短い敵意   

作成日時 2019-02-06
コメント日時 2019-02-07

 なんにも書けなくなって久しい。それで、心を落ち着かせるためにも、この事態を打開するためにも、ここに苦しさを吐き出してみようと思う。そしてここに書くことが意味のあるものになることを願う。  単語なら書ける。句なら書ける。だけどそれらがいつまで経ってもくっつかないのだ。どうしてこんなことになっているのだろうと僕は考える。そして簡単に思い当たるのは、頭の中に雑念が籠もっているということだ。それは最近の生活経験に由来するものだ。こういう雑念が創作の糧になるのではないかと思われないでもない。僕は今までそう思っていた。時が経てばいつか必ずそれはモチーフに変わり、何らかの作品が生み出されることになると思っていた。しかし今僕の頭の中にある雑念は、そういう可能性を持たない、言わば純粋な雑念とでも言うべきものなのではないか、そして今の僕の頭の中にはこんな雑念だけしかないのではないかと疑われてくるのだ。純粋な雑念、こんな役に立たないものも珍しい。人間的ではある。でも人間的なだけだ。芸術や学問また人生は筋道をやはり必要とする。或るものと或るものとを途切れなく接着する力が必要だ。それは論理というものかもしれないし、情感というものかもしれない。起承転結でなくても良い。極端に言えば、起ばかりでも承ばかりでも転ばかりでも結ばかりでも良い。僕には今そういったものが涸渇しているのだ。人生は、生活できれば良いというものではない。従うべき形式や規律が要る。波瀾に富んだものでも不道徳と呼ばれるものでもそういったものを有しているものだ。だが純粋な雑念にはそういったものがない。記述すればみじめなものになるか暴力的なものになるばかりだ。  当たり前のことを書いた気がする。この砂漠を、早く渡り終えたいものだ。


項目全期間(2019/12/16現在)投稿後10日間
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2019/12/16 10時02分07秒現在
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コメント数(2)
かるべまさひろ (2019-02-06):

確固たる「生き方の理想」を持つ人の文章のようで距離感を感じつつ、とても平易に記されていて読みやすい。 冒頭のせいなのか、なんとなく南雲さんの詩が久しぶりにも感じます。 読み込んでいて感じたのが「短い敵意」の「短い」って相当面白い表現だということです。 小さいとか少ないとかでもなく、反対に長いだと長い殺人じゃないですけどわりとよく見る表現なのに、短い敵意、ってすごく不思議―― なのに、作品を読むとなんとなくわかった気にさせられる。 生き方や哲学の次元のようでいて、敵意という感情の話に帰結して、そこにはすごく共感を覚えました。

南雲 安晴 (2019-02-07):

かるべまさひろ様、コメントありがとうございます。 この文は、行き詰まった僕自身を慰めるために素直に書いた独白のようなものです。 丁寧に読んでいただいてうれしいです。 これを書いたことによって少し初心に立ち返ることができたような感じがします。 このような文も受け容れていただけるビーレビという場に感謝しています。

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