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三味線
ある所に男がいた、 その男は日銭を稼ぐ為に何でもしていた。 ある日は、洗濯を ある日は、狩猟を ある日は、ちょっとした修理を 特に男が得意だったのは、皮を鞣す事だった。 肉ひとつ付けずに丁寧に干された皮は、とても綺麗で均等な厚さだった。 そんな男には人では無い友がいた、茶色の色合いの子猫で男に甘えて来る可愛い猫だった。 男はその猫を飼う事はしなかったが、 食べ物を分け与え、 手製の櫛で毛並みを整える程愛していた。 ある日男は、いつもと同じように猫に会いに行った。 普段と同じように子猫が私を見て一言、にゃあと良く来たと迎えると思っていた。 そこにあったのは、紅色の地面と幾らかの茶色の毛だけだった。 男は嘆いた。野生の競争に負けてしまったのかと。 何故私はあの猫を家に招かなかったと。 ある日男に依頼が来た、 皮をなめして欲しいと、 出来る限り薄くそして誰にも喋らないで欲しいと。 依頼主曰く、この猫は誰かの飼い猫だった可能性があるからと。 毛並みが綺麗で、人にとても懐いていたと。 その死骸はとても見覚えのある茶色だった。 ある三味線があった。 とても綺麗な音を奏でる、猫皮の三味線が。 その三味線は、持つと必ず浮浪者のような男の幽霊が出ると言われる三味線だった。 奇妙な事にその浮浪者は持ち主には何もせずに三味線をただ愛でると言う。
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三味線 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 143.8
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2025-12-16
コメント日時 2025-12-16
| 項目 | 全期間(2025/12/18現在) |
|---|---|
| 叙情性 | 0 |
| 前衛性 | 0 |
| 可読性 | 0 |
| エンタメ | 0 |
| 技巧 | 0 |
| 音韻 | 0 |
| 構成 | 0 |
| 総合ポイント | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文

