詩人X Chapter2

文学表現にある「嵐の前の静けさ」は、気象学的には正しくない。実際の嵐は、襲来する前に辺りが一時静まり返るということはなく、曇天・遠雷・微風・小雨等の予兆があり徐々に風雨が強くなっていくのが一般的である。 Wikipediaより久しぶりだねアキナニカ問題発生かな？流石、私のファンなだけはあるわねちょっと問題を抱えていてアキが解決出来ない問題を僕が解決できるかどうか... ...まぁだけど話してみる事は大切だからね、話していると謎はほどけていくものでもあるし謎と言うか少し混み合った話になるのよなるべく他に洩らしたく無いと言うか私の問題ではなくて私が担当しているある人物の話なのよあっ今仕事中よね、出来れば後で... ... いや、構わないよ今日は仕事はもう終わりでね、今から帰るところだったよデスクの整理をしてたところだったしかしこの後彼女との記念日で店を予約してあるんだ、だからアキの話を聞いて迅速に判断したい、力になれるかちょっと難しいかをあ、そうなの、それは彼女にも悪いわねちょっとファイルを送るわね目の、瞳の症状なんだけど今日でなくても暇な時でも見てくれない？そうか、しかし君も僕も医者では無いのでとても力になれそうでは無い気… … コレは医師ではなくてアキがまとめたファイルなの？そうなのよ医者に掛かってはなくて本人はどうやら原因らしいものがなんだか見当があるみたいな口ぶりでちょっと待ってアキこの青年、君が担当していると言ったね何者なのかな？ごめん、それ言わないといけないかな私の仕事、わかってるでしょ守秘義務では無いんだけど契約上色々あるのよあぁ、しかし出版社だからなんか全然イメージが無かった、この子、世間には出してない感じなんだねそうなの、一応筆名はあるんだけど本名は非公開でね、まぁだけどエリックには別に良いかな？南雲君って言うんだけど日本の東京大学に通ってる子でねまぁ私の後輩よねその子が詩集を出したんだけど、それが今、想像できないぐらい凄い反響があって、ちょっとマネジメント的な事もあって私が専属で担当してるのよそれでこの症状、左目が青白く発光する？キミはそれを見たの？まぁ少しね、まあちょっと見ればそれが普通じゃ無いって分かるんだけどなんと言うか病的な感じでもないのよねまぁこれは直感だけども。彼、今は濃い目のサングラスをかけてうろちょろしてるんだけど、原因をさ、やはり調べないとと言う感じで私なりにちょっと症例をデータベースで漁ったりしていたんだけど合致するようなものが見当たらなくてそれで閃いたと言うかエリックならもしかしたらと思ったのよあなたなら扱える資料が桁違いじゃない？ ... ...エリック？聞いてる？アキ、えーと何から説明すれば良いか… … 状況から言うと一刻を争う可能性がある僕は既に上着を着て職場を飛び出して全力疾走しているそして別のデバイスを使って彼女に断りを入れてブチ切れられているそのままで上司に事前報告書を送信している今から、可能な限り最短な方法で日本に向かうよ君のファイルの情報だと症状の発症が3日程前だと言う事。先に言っておくが僕の見解では身体に害は無いと思う、僕はこの症例を知っている世界で明らかになっているものは数件程だ、超希少な稀有なものであることには変わりない、この事は僕の仕事と偶然にも関わっていて… …ちょっと時間がない、この回線はあと少しで切れるので返答しないで聞いてくれ僕が今から更に事前報告書を幾つか提出するので全てのデバイスのセキュリティレベルを上げないといけないしかも現時点で僕の独断での行動なので後方支援系のオペレーションシステムを展開するのに時間がかかる万が一の為の撹乱としての手も打っておきたいのでその為にも僕の手数をギリギリまで減らしたいその為にアキにもできる事を手伝ってもらうことになるよ、申し訳ないけど南雲君宛に誓約書をこのデバイスから送っておく内容を吟味してからどうするか決めてくれ複数の選択肢がある、その如何に関わらず兎に角僕はそちらに向かう。アキには... ... わかった？時間が無いもう… 早川アキには幾つかの指示が出されてそれでエリックとは連絡はつかなくなったファイルが転送されてきてそれはアメリカ合衆国からの書類が結構な容量で送られてあった、南雲総一郎は自宅マンションの防音室でセロを鬼弾きしている、その旋律は嵐そのもの。

詩人X Chapter2　ポイントセクション

作品データ

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作成日時 2024-02-04
コメント日時 2024-02-04

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