・破壊を好むひとは、新しい建設を夢見る。だがそういう人は自分では作らない。
・友愛を否定する人は、孤高の天才を夢見る。だがそういう人は自分の孤独を恐怖している。
・スノッブが孤高の天才とみなすひとにしても、実のところスノッブの友人を持たないだけで、友人を持たないわけではない。
例えばガリレオは、秘密にはしていたが本当はケプラーと親しかった。二人は、「コペルニクスやべぇ!(褒め言葉)」と、いう書簡でのやり取りを、晩年に至りガリレオが教会とやり合う決意をするまで続けていた。
・スノッブは愛した量と憎んだ量を同量にしようと腐心する。だが愛の重さの単位も、憎しみを計る天秤も、スノッブはたえて手にしたことも見たことすらもない。
・作る人は安易には壊さない。作られたものにも生命があるからだ。同じ理由で、作る人は壊れたものを直そうとしない。
作る人は作られたものの天寿を見守る。
・スノッブは生きてる被造物を壊したがり、死んでしまった被造物を生き返らせようとする。だが無論、自分ではそのどちらも出来ないので、壊す人と作る人を支配したがる。
・スノッブすらディストピアを憎む。だが信用してはならない。スノッブはユートピアも憎んでいる。
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作成日時 2021-02-23
コメント日時 2021-02-23
作品データ
コメント数 : 4
P V 数 : 315.0
お気に入り数: 2
投票数 : 0
ポイント数 : 9
#現代詩
#ビーレビ杯不参加
#縦書き
項目 | 全期間(2021/02/25現在) |
叙情性 | 2 |
前衛性 | 0 |
可読性 | 1 |
エンタメ | 3 |
技巧 | 2 |
音韻 | 0 |
構成 | 1 |
総合ポイント | 9 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0.7 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0.3 | 0 |
エンタメ | 1 | 0 |
技巧 | 0.7 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0.3 | 0 |
総合 | 3 | 3 |
閲覧指数:315.0
2021/02/25 04時52分17秒現在
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スノッブという言葉を検索してみましたが、書き手のかたはどうしてこの題材を選んだのか、ただ単にスノッブが腹ただしいのか、ご自身が教養があってそう呼ばれているのか、別の理由があるのか気になります。詩自体は「ガリレオってこういう人物だったんだ」と知識が増えて勉強になりましたありがとうございます。
1スノッブについて考察していることそのものがスノビズム的で、いわば入れ子構造になっている。作者がそれを自覚しているかどうかはわかりませんが。
1なるほどと思いました。 思考は参照を伴い、参照は選択を伴います。そして選択は価値判断を伴いますが、価値は所詮、身勝手で不完全な主体がある瞬間にたまたま身につけているものに過ぎません。 ですので、「考察」などしようとする者は、自らがスノッブであることを免れない。と思います。 作者はその入れ子構造を自覚して、作品にヒネリなりオチなりを加えた方が良かった、と私は思います。
0こちらこそ、読んで頂きありがとうございます。
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