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捨身飼虎   

作成日時 2019-02-10
コメント日時 2019-02-12

乱交パーティーを抜け出して 繁華街をさまよう夜 野外モニタから振り向く 八百万の神に土下座する ケシの代わりにポピーを育て 水をやりすぎて枯らしてしまう クローゼットの中の温室で 育てて売りさばく勇気はない バンクシーの描いた少女に 磔刑を思うニュース映像 村おこしで作った十トンのパンが 岩石になって崖を転がり落ちる 見送られる特攻機のパイロット 六道から脱せず柱にされる コスプレイヤーに敬礼されたり 火炎瓶を投げつけられる日々 人身事故で遅延した電車を待つ間に ソシャゲでゲットしたSランク筒香嘉智 スマホから零れ落ちた場外弾は 餓えた野良猫さえ食べない 率先してガス室に入るひとの 褒められる姿が脳裏をよぎり 仏壇の前で手を合わせながら なぜなのですかと繰り返している


項目全期間(2019/08/22現在)投稿後10日間
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2019/08/22 14時28分24秒現在
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コメント数(6)
沙一 (2019-02-10):

バンクシーを詩のなかに書いたのは、もしかするとあなたが初めてかもしれない。 そのままで十分詩的なキャラクター性のある言葉、そこに目を奪われてしまいました。笑 他にもコスプレイヤーだったりソシャゲだったり、きわめて現代的な言葉があるかと思えば、八百万の神や仏壇など古風なイメージの言葉もあり、そのコントラストがおもしろいですね。 内容は風刺的なようですが、いまいち解り難かったです。ただ言葉を追っていくのがおもしろくて、切実な心象だけが強く残りました。

小林素顔 (2019-02-10):

沙一さま コメントありがとうございます。 バンクシーもそろそろキャラクターとして手垢のついた一般性を持ち始めたかなと思ったのですが、まだまだ私の作品では太刀打ちできないようですね。 今回の作品では現代的-古風の軸で言葉を対立させることは意識しなかったのですが、選んだ言葉が意外なコントラストになったようで、良かったです。一方で、自分の詩を支配下にコントロールすることができていないのは反省点かもしれません。風刺的な意識も全くなく、ただただ自己の内的世界のモチーフで詩的飛躍を描こうと思ったのです。ただ、なんらか沙一さんの心に残るものがあったのなら、嬉しいです。 講評ありがとうございます。

stereotype2085 (2019-02-11):

良いですね。僕もまたバンクシ―に目を取られました。しかし、あくまで小林素顔さんのパブリックイメージから連想されにくいという意味でですが、「乱交パーティー」「ケシ」と言ったアンモラルな語句に少し違和感を感じました。コメ欄にて内的世界のモチーフで詩的飛躍を描こうと思ったとのことですが、まだ体がついていっていないのかなとの印象も抱きました。このようなモチーフを描くなら、もっと字面、視覚的にも崩壊しても良いのだがとも感じました。四行で一連を丁寧に書き起こしているのも小林さんの素直で実直な人となりがうかがえ、扱おうとしている素材の巨大さをまだ持て余しているという印象を感じました。ただこの世界観は好きなことは好きです。

小林素顔 (2019-02-11):

stereotype2085さま コメントありがとうございます。 この拙作における「乱交パーティー」「ケシ」は自分の肉体性とは絡んでないのですが、「扱おうとしている素材の巨大さ」というのは的を射ていると思います。事実、自分の内的世界で巨大に膨れ上がる情動を、詩作品に落とし込もうと今回悩んだのですが、まだまだ自分の手癖では表現できていない部分があると、痛感しております。もっと崩してもいいかもしれませんね。つい「あてはめてしまいたくなる」ものですから、それが今回、詩情を殺いだのかもしれません。それでも、この世界観を評価していただけたのは幸いです。 講評ありがとうございます。

鈴木歯車 (2019-02-12):

第5連 「人身事故で遅延した電車を待つ間に ソシャゲでゲットしたSランク筒香嘉智」 にちょっとぎょっとしました。人間ってやろうと思えば,ここまで「人間の死」に対して無関心でいられるんだなあと。なんならソシャゲに目を向けることが出来るんだなあと。 思い浮かんだのがラッシュ時の東京です。なにか死に対して希薄かつドライな見方を感じました。僕だったら数日立ち直れません。  最終連でも同じく「人間の死」について扱っていると読みました。こちらは第5連と違ってしっかりと見据えているのだろうと思います。 「率先してガス室に入るひとの 褒められる姿が脳裏をよぎり 仏壇の前で手を合わせながら なぜなのですかと繰り返している」 パッと見て「戦時中の風潮だな」と感じました。第4連でも「特攻機のパイロット」と書いていますが。当時の風潮としては「お国のために死ね」というのが持ち上げられていたと聞いたことがあります。それがこの連とつながっているような感じがしました。 とにかくハッとする詩でした。ありがとうございました。

小林素顔 (2019-02-12):

鈴木歯車さま コメントありがとうございます。 鈴木さんはひょっとすると首都圏のお住まいではないのでしょうか? だとすると確かに第5連はぎょっとするかもしれません。でも私が考えるに、「死に対して希薄かつドライな見方」というよりも、首都圏の電車の利用者も、いつ自分が人身事故の側になるのか分からないので、ただ目を背けているだけなのだと思います。 最終連と第4連は確かに地続きですが、「戦時中の風潮」と、言い切ることができるかどうか、ぜひ、考えていただきたいのです。 講評ありがとうございます。

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