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見える物すべてが光の中だ
わたしに火を付けてください。 ここで、そこで、あそこで、 あなたの手で。 胸の奥のちいさな熾火がしだいに燃え上がるように。 ああ、錯乱した頭で描いた絵の中を列車が走ってゆく。 さあ乗り込もう。 あらゆる国を目指して列車は走る。 わたしは見る、聞く、ときには歌うことでしょう。 泣き、笑い、恥をかいて生きる。 わたしに火を付けてください。 よく燃えるように。 そして世界の果てに辿り着いたとして その残酷な手触りを感じたとして 何かを言うことができるのでしょうか。 わたしに火を付けてください。 わたし自身のおぼろげな輪郭が せめてちいさな光でありますように。 列車に乗って出発する。 あなたが感じ見るものすべてが あなたの側にいるわたしにも見えるのだ。 わたしに火を付けてください。 あなたの住む世界がまぶたを開けて 見える物すべてが光の中だ。
作成日時 2019-02-02
コメント日時 2019-02-05
見える物すべてが光の中だ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 724.8
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 1
項目 | 全期間(2023/02/09現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 1 | 1 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 1 | 1 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
コメントが付かないのが不思議です。あなたが誰か明確であればよいなぁと、思いました。
0環希 帆乃未さま コメントをありがとうございます。 <あなた>とは誰なのか…… 恋人、妻、女神、ミューズ、私にとって女性性を表す憧れ、だったりするのです。
0拝見しました。 列車=結婚とするなら、つじつまが合う、気がしましたが、「テーマを追いかけ読解する」という読み方ではない気もします。 「火を付けてください」が一体誰に言っている言葉なのかが今一つ分かり辛く、その「対象の不明瞭さ」がこの詩の読みを難しくしている気もします。 ただ、非常に美しく、「美しさ」という観点で計算された詩だと感じました。逆にいうと「あまりに美しすぎる詩体」だからこそ、結婚、人生、なにかへの挑戦、本作に当てはまりそうなテーマが霧散してしまう。またどれにしても、(私に)「火を付けてください」=受動的であることはどうにも引っ掛かるところです。 本作はテーマ云々でなく、その言葉選びの壮大さ、厳粛さ、美しさを味わえる作品とお見受けいたしました。
0ふじりゅう様 お読みいただき、コメントをありがとうございます。 <「火を付けてください」が一体誰に言っている言葉なのかが今一つ分かり辛く>とのことですが、第一連で、あなたの手でと書いてあります。 “わたしに火を付けてください。 ここで、そこで、あそこで、 あなたの手で。 胸の奥のちいさな熾火がしだいに燃え上がるように。“ つまり、“あなた“に言っているのです。 <結婚、人生、なにかへの挑戦>など具体的なものを想定しては書いていません。それらも含む意気込みを抽象として書いたとは言えるでしょう。 <(私に)「火を付けてください」=受動的であることはどうにも引っ掛かるところです。>とのことですが、これは私のパーソナルに関する部分なのかもしれませんので、致し方ありません。 ほぼ同じテーマで「愛の歌 」を投稿しました。 https://www.breview.org/keijiban/?id=2961 あわせて読んでいただけると嬉しいです。
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