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縮図
友人が自傷する様子を見た 太腿をナイフでざくざく刺し 血のにおいが激しかった わたしは暗い興奮を覚え 友人宅からの帰り道、義務的な足取りで文房具屋に寄り 店にあるなかで一番つよいカッターナイフを手に入れた 家に着くと その知人に急かされでもしているかのように 封を開け、 刃先を手首に当てた ぐっと力をこめる そこで初めて知ったのだが 人間の皮膚というのは、それなりに ぶあついというのか硬いというのか 意外に切れない 血はなかなか出ないし けっこう痛い 刃の跡は残るものの 切り傷にまでならない もっと思いきって刺さないと駄目らしいが そんなに大胆になれない 知人の あの、 ほとんど勇ましいほどの 攻撃をできない自分は寂しい それでまた、わたしは傷をつけたいと思う ところがやっぱり 最後の一押しができず 脈は健康的に打つ その繰り返し
作成日時 2018-12-31
コメント日時 2019-01-04
縮図 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 453.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
項目 | 全期間(2021/04/22現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
自傷行為から一歩進んで、死にたいとまで、直接は言って居ませんが、主張して居る様に感じられる詩。最後の行の「その繰り返し」が悲壮感と言うよりは自分が死んでも構わない様な、あっさり感が感じられました。
0傷をつけても数年したら後悔するのが普通なのではないかと思うし、そういう友達がいるのだとしたら、それを知らない人にまでわざわざ聞かしてその人の体験を弄ぶわけでもないのかもしれませんが、その人が喜ぶなら別ですし、まあ、色んな人がいるのだろうな、と思いますが、傷跡を消すのにはお金がかかるし、かけても消えないこともあるし、苦悩として残ることがあると思いますので、真似しない方がいいと思いますが、作者様の実際と関わりがないなら関係ないのかもしれません。
0本当にすみません。上の私の感想の、「それを知らない人にまでわざわざ聞かしてその人の体験を弄ぶ」という箇所なのですが、私の知っている人の悪口を書いてしまいました。王様の耳はロバの耳のように。 作品からそんな印象は受けていません。本当にすみませんでした。
0エイクピアさん コメントありがとうございます。死にたいとかは思っていませんでしたが、どこまでやれるかという自分に対する興味はとてもありましたね。すごくどきどきしていました。まあ、結果的には、これは想像以上に痛いぞとわかって、すぐやめてしまいましたが。悲壮感よりあっさり感が先立っていたのは確かなので、そういうふうに感じていただけているのなら、それなりに伝わるように書けたのかなと思います。
0グーグルグル夫さん コメントありがとうございます。ぜんぜん気にしてないので、謝られたことにかえって恐縮しております。でも、おっしゃるとおり、現実問題としても、作品の題材としても、もはやこういったことは月並なものだし、気分を害するものでもあるし、わざわざ書く必要はなかったかもしれませんね。真似しようとしてまったく真似できない自分が滑稽で、ふふっと笑えたので(ちくっとしただけで「これ痛すぎでしょ……」とかつぶやいてました)、ひとつ書いてみようかなと思ったのが作品の経緯、というか言いわけですね。
0蔀さんのコメントが面白かったです…笑 もと自傷ヤーなので、作品について最初はふーんくらいに感じていたのですが、コメントの「ちくっとしただけで「これ痛すぎでしょ……」とかつぶやいてました」が現実味ありありの言葉になってて、こっちこそふふっと笑いました。
0かるべさん コメントありがとうございます。もっとしっかりしたナイフとか包丁とかだったら、結果は変わったかもしれないですね。なんにしても、痛かったのでもうやりません笑
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