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四百万回の殴打
雨だ 雨が降ってきた 赤黒く腫れた大地を頭をたれ歩く 齧り取られた空虚がそこかしこに点在する 空には暗雲が張り詰め 暗い影がさらに地を悲しませる 雨は熱いか冷たいか 雨は甘いか苦いのか どたばたと足蹴にされる 四百万回の殴打が降ってきた ボロ着を重ね着してうろつけば うつろにしらちゃけた風も吹いて 私は海にたどりつく川でありつづけよう 海辺の工場地帯の煙がたなびく 砂浜に立ち さらなる行き先はなし 海に雨が降っている 私は波を掻き分け海に入ってゆく 私は焚火をしよう 盛大に火を焚こう 私は湿った犬の匂い ずぶ濡れじゃないか 海底の瓦礫は熱を孕み その傷跡に黒い臭気が群れる 決壊した感情で水浸し 燃え上がる水面下で 泣いたり笑ったりした今日一日を すっかり乾かそう 雨が降ってきた 四百万回の殴打が降ってきた 雨は降りやみそうもない
作成日時 2018-12-01
コメント日時 2018-12-04
四百万回の殴打 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 825.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
項目 | 全期間(2023/02/09現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
雨に助けられているような気がします。最終三行はとくに、ほんとは降っていなくても。 すごく野暮なコメントになりますが、なぜ、四百万なのか気になっています。好きな歌のタイトルで4000 Rainy ... というのがあって、この数字は雨と相性がいいのかな、とか。失礼しました。
0仲程さん 雨が降っていることを前提に書いた詩ですから、<雨に助けられているような気がします。>と言われてもよくわからなかったりします。 <なぜ、四百万なのか>とのこと、ですが第一に語呂がいと思ったからです。あと、フランソワ・トリュフォー監督の「大人は判ってくれない」という映画がありますが、これ原題の「LES QUATRE CENTS COUPS」を直訳すると「400回の殴打」となるらしいです。そこから発想をいたしました。
0>どたばたと足蹴にされる >四百万回の殴打が降ってきた すごい表現ですね。 痛そう。 でも、全体的にひどい目に遭いつつ、どこか楽しそう。 >私は海にたどりつく川でありつづけよう 体からは滝のように雨水が垂れているのでしょうか。 >泣いたり笑ったりした今日一日を >すっかり乾かそう そしてなぜだか充実感さえ漂ってくるような。 楽しんでいいのかわかりませんが、楽しくなってきます。 よい作品です。
0galapaさん んん、私の言葉が足りなかったようですね。主人公が雨に助けられている感じがいいな、という感想です。一応お伝えしておきます。羽田さんのコメントと共通してるかもしれません。
0仲程さん 了解しました。 「4000 Rainy Nights」という曲をyou tubeで聴きました。良い曲ですね。
0「四百万回の殴打」 >雨だ >雨が降ってきた >赤黒く腫れた大地を頭をたれ歩く >齧り取られた空虚がそこかしこに点在する >空には暗雲が張り詰め >暗い影がさらに地を悲しませる 実在する地では無いそう感じました。題名からして、殴打というのは暴力です。そして、雨は恵みともありますが、反対に冬の雨は冷たく厳しいモノです。一連目から雨が恵みで無い事があきらかです。そして、暗い影がさらに地を悲しませるの部分が、一連目を際立たせています。 >雨は熱いか冷たいか >雨は甘いか苦いのか 自覚に至らない現象の全てからの感覚、知覚を見ているようです。 >どたばたと足蹴にされる >四百万回の殴打が降ってきた はっきり言いますが、繊細な方でないと書けないです。それは弱いではなく、細やかなで深く受け止める感性であるから、繊細だと書かせて頂いています。 >ボロ着を重ね着してうろつけば >うつろにしらちゃけた風も吹いて >私は海にたどりつく川でありつづけよう 川が運ぶのは水ですし、殴打です。三行に有るのは、明るくないけれど、強くありたい現れだと考えました。 >海辺の工場地帯の煙がたなびく >砂浜に立ち さらなる行き先はなし 煙が流れたり消えるまで煙は「自由」二行目の作者の「不自由」 >海に雨が降っている >私は波を掻き分け海に入ってゆく >私は焚火をしよう >盛大に火を焚こう >私は湿った犬の匂い >ずぶ濡れじゃないか ここですが、惜しいでもなく。私の頭では暖まるという行為しか分かりませんでした。 >海底の瓦礫は熱を孕み >その傷跡に黒い臭気が群れる 想像任せな部分が良いですが、熱には色々です。傷跡に黒い臭気なので、明るくはないですね。 >決壊した感情で水浸し >燃え上がる水面下で >泣いたり笑ったりした今日一日を >すっかり乾かそう 雨からの連想だと「私は分かったつもり」ですが、他の方は首を傾げるかもしれません。 >雨が降ってきた >四百万回の殴打が降ってきた >雨は降りやみそうもない 火以外に暖かなモノが無くて、暴力に耐えるでもなく、受け止めるでもなく、殴打への絶望等が傷跡に黒い臭気が群れるに集約されていました。
0羽田恭さん そうですね、楽しそうかどうかはともかく、ネガティブ一辺倒の詩は書きたくないので、どこか救いのあるようには書きました。 楽しくなってきますか、意外な反応でしたが、それはそれで嬉しいです。
0つきみさん ここで答え合わせをするつもりも能力もありばせんが、 全体を通して読み解いていただき嬉しいです。
0んー。答え合わせというより。皆さんが書いている。言葉とは私が違って、感じた事を書いたまでなんです。感想です。私の中ではこの部分に、理想を追う姿と、焚き火、海底~に熱を感じました。という感想も。 >私は海にたどりつく川でありつづけよう >海に雨が降っている >私は波を掻き分け海に入ってゆく >私は焚火をしよう >盛大に火を焚こう >私は湿った犬の匂い >ずぶ濡れじゃないか >海底の瓦礫は熱を孕み
0つきみさん 書き方が悪かったですね。 いろんな方の感想を広くききたいので、ありがたいです。
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