影がいた、反射がいた、
(見上げた光を、見下ろした暗室)
義人が二人いるが市では相手に
(されないだろう、しないだろう)
朗らかな体や光たちの
(なんと柔らかいことだろう)
黙々と花を摘むなら
(あなたのためがいい)
(あなたのためがいい)
水の中で軽く、大気の中で
(鉛よりも、想いを)
(あなたのためがいい)
(あなたのためがいい)
星の陰に隠れているから
私は、とてもつまらない死に方をしたいと一瞬、思った
瀬戸内のどこか、本屋のあるところで、一人で、
本当に光の中へ、消えてゆくような、そんな老衰を迎えたい、と
つまり、赤黒いところから、赤いところへ、紫色からパステルな青へ
つまり、つまり、掘り下げる大地のないところへ
つまり、つまり、つまり、あなたのためがいい、あなたの為
つまりつまり、あなたのためがいい
朗らかな体や光の、少し硬いところで
つまり、ムキになって
渓谷を桃色に染めていく少年のように、なりたくない
閉じた背表紙を、爪でひっかくと
指に響く音がすると
震えてくる
そのままここにいて、どこかにいて
いくらでも波が来る
いろいろな、大小さまざまで
波を受けて
受け止めて
帰れないところで、憧れの心だけで
帰れないところにいった
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作成日時 2023-03-09
コメント日時 2023-03-10
作品データ
コメント数 : 4
P V 数 : 375.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
#現代詩
#ビーレビ杯不参加
#縦書き
項目 | 全期間(2023/03/22現在) | 投稿後10日間 |
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前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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閲覧指数:375.2
2023/03/22 09時38分49秒現在
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いつもたのしみにしております。まずこの詩において「あなたのために」を反復することで強調していますが、それはタイトルからも読み取れることで、内容が一気に補完されてしまいます。それがすごく川﨑さんらしくないなと思いました。タイトルがどんなものであれ、そういった呪いじみたものにしか見えないんですね、これを意図して行っているようにも見えましたが、どちらにせよ、らしくない、それがアナタの思うタイトルであるならそれがとても虚構じみているのが怖いなーと、これは私の個人的感想なので気を悪くなされたら申し訳ないのだが、その一点だけを突き詰めることによって、このタイトルにむかっていくように躾けたのか、タイトルありきで拵えた感情そのものなのか、わかりませんが、なぜこうなったのか、書こうと思ったのか。かなり気になるところです。いや楽しませていただきました、次も期待してます。
1コメントありがとうございます。 タイトルと本文の関係という点では「うわー、やっぱダメかー」というのが正直なところです。本文を書き終えてからタイトルを考えていたのですがいいものが思いつかず、何度か読み直しているうちに「これって五取蘊苦になるのでは?」と思ってそのままポン付けという雑なつくりをしました。いろいろな意味で読者を舐めてる部分があったなと反省するしかないです。 本文に限定した話をすると、これまであまりやってこなかった「語り」としての作品を書きたいなぁという中で書いたものになります。「呪いじみた」「虚構じみている」という部分については、今の私が思う「語り」が元々持っている特徴であり、私の「語り」の特徴だと思います。それの良し悪しはまだ試している途中なので一概には評価できないと思っていますが、A・O・Iさんの好ましくなったという評価は参考にさせていただこうと思います。ありがとうございます。
0この詩をタイトルの意味で伝えると間違いなく、タイトルさえ理解できれば補完できるのだと思います。そういう意味でこの詩はできているのだと思いますが、なんていうか繰り返されるばかりで語りとしての上辺ばかりが強く、今までのアナタの感情もアナタらしさも、全く欠片も崩れてしまうなと、このタイトルを書くには経験が足りないかなwwwといったところです。これも川﨑氏の模索探究の一部でしょうから、これからもファンとして非常に楽しませていただきたく思います(^^♪
0繰り返しているのはわざとなので、今回のこれは技法として効果的でなかったということになりますね。 まぁ、タイトルの意味を即座に理解する人がすぐ近くにいたというのが想定外でした。 「らしさ」を作者が語るのは違うと思うので、ここまでにしておきます。
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