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春の熱情   

作成日時 2017-03-05
コメント日時 2017-03-09

非の打ち所がない、そういった類の春の陽だ けれど、とても眠たい 街中の喧騒から取り残されて、ひとり 大人になりたかったまま、じっと堪えてようやく立っている ときどき、神さまって叫ぶの ものすごい轟音で駆け抜けた熱情 走る景色や色彩、駆け上る太陽と月と星 思考も瞬きも呼吸も、何もかも追いつかない 今、ここに在ること それ以外に本当に必要なものって、何だったっけ 気まぐれな温もりも、もう終わってしまった わたしは待たない それにどうせ、追いつかない 幾千か季節を刻んだつもりなのに 時が止まっていくような穏やかなまどろみが、まだ在るのね 春の届かない水の底に沈んで、 あの時から、もうずっと動かないでいたかった


項目全期間(2019/11/19現在)投稿後10日間
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2019/11/19 02時57分41秒現在
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コメント数(8)
もとこ (2017-03-05):

語り手は春の中にいる。ぽかぽか陽気で眠たくなっている。平和な情景に思われるのだが、語り手の中には哀しみがある。 「私は春の中にいるのだけれど、私の春は過ぎ去ってしまった」 人は通り過ぎてから、二度と戻れなくなってから、二度と会えなくなってから、二度と抱きしめられなくなってから、ようやく気が付く。今も、リアルタイムで春の中にいる人たちがいる。笑いさざめく彼らの声を遠くに聞きながら、春に戻れぬ語り手は春の中に立ち尽くしている。青春が遠い過去になってしまった私は、こんな風な読み方をしたのでした。最終連が特に切ないです。

三浦果実 (2017-03-05):

本作『春の熱情』を読み終わるとスピッツの春の歌が聴こえてきた。 神様、と叫びたい時、それはピンチに落ちいったときだけでなく、自分を取り囲む全ての事象が、自分を置いてけぼりにしてしまうような、そんなひとりぼっちの焦燥を感じてしまう時でもあったりする。独りぼっちの読者がもしいたら、その人は、その特別な熱情を共有することが出来る作品、それが『春の熱情』。 投稿有難う御座います。

武田地球 (2017-03-05):

もとこさん はじめまして。 私もだいぶいい歳になりまして、色々な感情の変化があります。 最終連が切ない、と言って頂いて、嬉しいような余計苦しいような、そんな心境です。 初投稿、久々の詩作は楽しかったです。これからどうぞ宜しくお願い致します。 コメントありがとうございました。

武田地球 (2017-03-05):

三浦果実さん はじめまして。 最近、特にひとりぼっち感が強くなりました。 一時期は忘れていた感覚なので、また慣れるのに大変な日々です。 初投稿にコメント頂いて嬉しかったです。ありがとうございました。

百均@B-REVIEW ON/ (2017-03-06):

凄いストレートな詩で、誰かの側に寄り添っているような温かい言葉だ。だからスピッツみたいななんだろうな。 つまり表現として飛び抜けている詩ではなくて、とても綺麗な内省の詩。普通だったらそういうのは鼻についてしまいがちだと勝手に僕は思っているのですけれども、そこにしっかりとした制御感がある。語り手の心の統制が取れている。語り手の心が春に沁みていて、春を通して、アメンボが穏やかな川の上に小さな波紋を作りながら川を下っていく時のような感じがしました。

武田地球 (2017-03-07):

hyakkinnさん はじめました。コメントありがとうございます。 詩に触れること自体が久々すぎて、どうしていいかわからない中で書きました。 とても気持ちが良かったです。 スピッツは全然知らないのですが、スピッツ感が溢れてるんだなーと微笑んでいます。

花緒 (2017-03-08):

穏やかなまどろみ中で書かれたような、面白い一作だ。良くも悪くも、ときどき、神さまって叫ぶの、という一文が浮いている。切実なものがあるのだか、ないのだか、曖昧な感じが悪くない。印象に残る一作。初読の印象。

武田地球 (2017-03-09):

花緒さん はじめまして。 ときどきのところを読み直してみると、たしかに浮いているような。 この浮き感をたくさん入れることができたらもっと印象ふかい作品になるのかな、と思ったりしました。 色々考えさせられるコメントありがとうございました。

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