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乾いた少女たち   

作成日時 2017-12-02
コメント日時 2017-12-17

少女達は駅の回りでたむろしていた 少女達は皆乾いていた  全てのものが無機質な情景の中で 既に前からそこに居たように乾いていた 見えない虫の魂がボウと浮かび上がり それはまるでカゲロウのように切ない 時代が怪物のようにゆっくりと動き出していた 全てが病み  あらゆるものがあらゆる事柄に飽きていた 私も同じように乾いていた まるで湿り気を帯びていない骨や肉を 軋ませながら動いているにすぎなかった 私が乾いているから少女達も乾いて見えたのだろう そう思いたかった 少女達はモノクロームのチラシのように あちらこちらに散乱し引き千切られている 時代の老廃物とともに外に弾き出され 皆乾き切ってしまっていた 回りの情景は少女達と同化し 皆それぞれただ時を止め やはり乾いていた


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2019/07/20 14時44分17秒現在
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コメント数(8)
花緒 (2017-12-03):

不思議な一作だなと思った。少女達、ほど、<乾いた>という形容詞に似つかわしくないワードも少ないのではないだろうか。少女達が乾いているなら、他も皆乾いているだろう。私が乾いているから少女達も乾いて見えたのだろう/そう思いたかった、という詩行がいいなと思った。他方、全体的にもう一段、踏み込んで書いてもいいんじゃないかな、ということも思う。 、

静かな視界 (2017-12-03):

花緒さん、おはようございます。 詩は、その時々の私情というものを私は書き連ねてきたわけですが、この作品もその時代を振り返ることが出来ます。 結論から言うと過去作であり、今はこのような私情になることはあまり無いのですが、当時はこのように私には見えていたという事です。 確かに、全体としてこれで終わるのは、淡泊ですよね。 ただ、文体の体裁というものをやっぱり考えてしまうという、言ってみれば古臭いタイプの書き手なので、小品として掲げてみました。 不思議な一作という事で、私にはうれしい評価です、ありがとうございました。

まりも (2017-12-07):

たしかに、スケッチで留まっている、というもどかしさがあるようにも思うのですが・・・ 乾いている、というイメージは、飢えている、餓えている、渇望している、満たされない、という欠落や欠乏に基づくものであるわけですが、この少女たちは、「すでに」乾いてしまっている。〈皆乾き切ってしまっていた〉状態にある。 何かに飢え、何かを激しく求めたり希求したりする、その目の輝きすら失われてしまっている状態、それは生きる実感が失われている状態と言い換えてもいいのかもしれませんが、そんなさなかに垣間見えた〈見えない虫の魂がボウと浮かび上がり/それはまるでカゲロウのように切ない〉その光、そのぼんやりとした明るさは、いったい、なんだったのか。 乾いていた、というキーワードをつかんだことが作品の要であると同時に・・・乾いていた、というWordを何度も繰り返して用いることで、その単語によりかかり過ぎてしまったのかもしれない。乾いていた、という状態を、よりよく表象する比喩・・・モノクロームのチラシ、という具体的なイメージとして捉えられていますが、もっと他には?という貪欲さがあれば、作品の持つ〈淡泊さ〉に、より一層の味わいが増したのではないか、という気がしました。

ふじりゅう (2017-12-07):

拝見しました。 「少女達」は「たむろ」していて、「乾いて」いた、という表現、そして「時代の老廃物」から、世間から外れた存在、または都会のギャルなどを、表面上は楽しんでいる風を装ってはいるが、その実心は満たされていない、という風に表現しているのかと考えました。 主人公の目線からの描写がほとんどですが、乾いていると感じる主人公も乾いている、そして皆一様に乾いている、という流れは皮肉というか、社会への反発心をおもわせます。

静かな視界 (2017-12-07):

まりもさん、こんばんは。 少年から大人へ、あるいはこの詩のように少女から大人へと向かう過程で、私だけかもしれませんが、渇いてゆくように感じてしまいます。 それを成熟というのかもしれませんし、それを虚しく思えたのかもしれません。 見えない虫の魂がボウと浮かび・・・・、このあたりは肉体的な成熟みたいなものをイメージしていたのかもしれません。 全体的には、総じて淡泊な出来上がりとなっているのは否定しません。が、これを元に別な作品を創作する場合は、皆様の御意見は大いに参考にさせていただきます。 ありがとうございました。

静かな視界 (2017-12-07):

ふじりゅうさん、こんばんは。 とてもストライクな読み方で、白鵬からのエルボーを食らった感がありました。 または、張り差しですか、そんな感じです。 貴景勝のようなダイレクトな突き押しの解説、大変ありがとうございました。

岡田直樹 (2017-12-16):

この作品は、ひとつのスケッチとして完成していると思います。これでいいと思うのです。類型的なとらえ方といえばそうなのかも知れませんが、この作品と、ここからの作品に注視して行きたいと思います。

静かな視界 (2017-12-17):

岡田さん、おはようございます。 いわゆる、これは、作者にとっての「こういう詩なのだ」というべき代物なのかもしれません。 お読みくださり、ありがとうございました。

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