距離が遠くてなかなか会えないもので
私はあなたに嘘をついた
身の丈に合わない生活を続け
借金を作り
あなたとは違う人と寝た
違う人と出かけた
違う人を口説いた
それもずっと長い期間
あなたというものがありながら
あなたに愛を打ち明けながら
あなたの思いを体中に浴びながら
あなたを騙し続けた
あなたに問い詰められ
全てを話した夜
別れを決意したあなたは
私に事後の処理を約束させ
その後、何故だか饒舌になって
私たちはいつものように画面越しに話しながら眠った
あなたよりも早く出勤する私は
いつものように車に乗りながら
小さな画面越しにあなたを見ていた
車を停め
あなたに行ってくるよと告げると
あなたはにっこりとほほ笑んで私に向かって口づけをした
あなたは今日
以前の誰かと会うという
いつも喧嘩をして
酔ったあなたがかけてくれていた電話を
私は今日も待つだろう
電話はきっと鳴らないはずだ
作品データ
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作成日時 2021-02-19
コメント日時 2021-02-26
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
| 叙情性 | 1 | 1 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 1 | 1 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 1 | 1 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 1 | 1 |
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2025/12/05 19時18分17秒現在
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愛は努力してもなかなか保ち続けることが難しいことを痛感させられる詩です。個人的になんども読み返すのは辛い詩なのですが、登場人物の感情がよく伝わってきます。
1コメントいただきありがとうございます。 この詩の男は色々なところで嘘をついて生きてきました。 そして、全ての嘘をさらけ出した後、彼女への気持ちだけはどうしても否定できないことに気が付いたのだと思います。 電話はきっと鳴るでしょう。 どんなに時間がかかっても彼は彼女が愛してくれた男になるためにきっと努力し続けるのだと思います。
0画面越しの会話と言うとスカイプを想起するのですが、私はやったことがないので知らないのですが、ゲーム感覚の恋も潜んでいたのかもしれません。
1コメントありがとうございます。 完全に画面越しというよりはいわゆる「遠距離恋愛」のイメージでした。 一般的なテレビ電話です。
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