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ジェームス物理化学/14章-感情論
生物が有する器官の一つである心はその他の器官とは異なり、悲しみ、怒り、笑いなどの感情変化に伴ってエネルギーを消費・生成する。このエネルギーは周辺に存在する他の系との間で授受されるため、その系に対して影響を与える。感情論 1)とは、このような感情に関わるエネルギーの移動へ着目した学問である。その作用は物質の物理状態にはじまり、特に周辺系内で進行する化学反応に対して大きなインパクトを持つ。この働きの大きさは、感情におけるエネルギー移動を熱化学の範囲へ拡張することによって調べることができる。 トピック14A 感情論の原理 このトピックでは心が感情子と呼ばれる仮想粒子の集合として近似されることを理解し、トピック8で学習した量子力学の観点からその粒子性と波動性について学習する。感情子は一般にも希薄に存在するが、特に心を核としてその周辺に密に存在し、感情の変化により特有な挙動を見せると仮定されている。 トピック14B 感情方程式 もっとも古典的なY-M式をはじめとして、いくつかの基本的な感情方程式を学習する。それらを用いることで感情変化による感情子のエントロピー変化を求め、トピック2Cで学習した熱化学の知識を用いることで感情変化のもたらす外部への作用を考える。 トピック14C 感情と物理的現象 感情論の確立以前では同一条件下で実施した物理実験の結果が完全に一致しない事象が多く報告されていた。しかしながら、現在ではその原因が観測者の感情にあることが知られている。ここでは物理的現象の考察に感情論を導入することで、そのような不確かさが生じていた理由を説明する。 トピック14D 感情と化学反応 日々多くの実験が行われるラボでは、有機化学的あるいは生化学的観点だけでは“予期されない結果”としばしば出会う。感情論によって観測者の感情変化がその原因にあることを説明し、あるいは感情変化自体を反応に利用するための指針を示す。また、心は体内に存在するため、その周辺の細胞はとりわけ大きな影響を受ける。ここでは心が代謝に及ぼす作用も簡単に取り上げる。 トピック14E 感情論の応用 古典化学では疑似科学2)と呼ばれていた分野が感情論の領域となって久しい。多様な機能を持つマイナスイオンの生成、デトックス効果を持つ水素水の安定化をはじめとして、生物分野ではSTAP細胞の開発、COVIT-19を30℃程度の湯で死滅させる技術の確立など、感情論は多くの有意義な結果をもたらしてきた。ここではそれらの具体例に触れ、感情変化による作用が実際にどのように働いているのかを考える。 この題材のインパクト(影響)はなにか? 感情論は種々の実験における“原因不明な誤差”や“予期しない結果”を説明できる点や、我々の生命活動とも密接に関わっている点で大きな意義を持つ。
ジェームス物理化学/14章-感情論 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 3221.0
お気に入り数: 6
投票数 : 0
ポイント数 : 27
作成日時 2020-05-04
コメント日時 2020-05-22
項目 | 全期間(2024/11/05現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 0 |
前衛性 | 7 | 5 |
可読性 | 4 | 4 |
エンタメ | 5 | 4 |
技巧 | 7 | 4 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 3 | 3 |
総合ポイント | 27 | 20 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0.3 | 0 |
前衛性 | 2.3 | 2 |
可読性 | 1.3 | 0 |
エンタメ | 1.7 | 1 |
技巧 | 2.3 | 3 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 0 |
総合 | 9 | 7 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
COVIT-19 → COVID-19 ですね、大変失礼致しました。 お詫びいたします。
0運営の渡辺八畳です。 確認ですが、本作のテキストおよび画像は市販されているなんらかの書類からの引用ではなく、筆者さんが独自に作られたものでしょうか。一応、著作権的な理由で確認しておかないといけないので、作品の鑑賞としては興ざめてしまいますがお答えいただけたら幸いです。
0渡辺さま、ご指摘ありがとうございます。 文言はもちろんのこと画像もイラレによる自主制作です。 作者自身が言及してしまって大変恐縮ですが、内容は丸ごと全部が科学的根拠を一切伴わないフィクションですのでご了承下さい。 ただ画像のデザインに関しまして、制作動機の都合上 「(原著を知っている読者の場合は特に)読者が本気で学術的な内容だと勘違いするように」 という目的のもと、実存する教科書の“オマージュ”(のつもりでした)として制作したので、仰るとおりデザイン的にはアウトだと見なされる可能性も十分にあると私も思います。 実物の誌面の画像をお渡しできればいいのですがコンタクトする方法を存じませんので、「アトキンス物理化学」と検索し『立ち読み』していただければと思います。 その際にNGと判断されたのであれば、運営の皆様および読者の方々へご迷惑をおかけしたことを謝罪の上、投稿を撤回させていただきたく存じます。 運営の皆様にはお忙しい中お手数おかけしますが、よろしくお願いいたします。
0筆者様 フィクションとのこと、かしこまりました。 いや、内容的に創作物だとは思いましたがクオリティーが高いので(笑) セーフなのでご安心ください
0それでしたらよかったです! お手数おかけいたしました。
0面白いですね〜 こうゆう新しさもあるんですね。 勉強になります。
0kinochangさま、コメントありがとうございます。 「こういう新しさ」の部分から心境を勝手に推察しますが、確かに本サイトでしばしば見られる「新しい」の中でも少し異物感がある類の試みかもしれませんね。 励みになる感想ありがとうございました。
0とても手が込んでて面白いと思います。観測っていう言葉もどうかと思うんですが、量子論はたぶん感情とかいろいろスピリチュアルってる話を巻き起こしてきたと思う。この作品はその超進化系という感じです。感情子ってのも言われてみるとすごくそれっぽいけど、いちから思いつくのは先入観が邪魔してすごく難しそうです。感情子の想定とその基本方程式、からの応用と、本当の教科書であれば出来過ぎているくらい面白そうな導入なのも良い。ちゃんと読んだことないですがこれが「物理化学」ってのもかなりそれっぽいです。よく知らないですが物理とか数学にはこういう高校テキストちっくな本はほぼなくて、もっと古臭いかやたら距離が近いかの二択なイメージです。後半、COVID-19はどうかな~と思ったのですが、STAP細胞がありならコロナもありだなと思い、むしろわけのわからないものを登場させるよりも記号として意味が通じやすくてよいのだとわかりました。SCPみたいに存在しないテキストばっかりあつめた専用のサイトがあって、謎のオタクが日夜ページを増やしていたら最高に面白いと思いました。
0いすきさま、コメントありがとうございます。 おっしゃる通り、昨今の量子論は専門的な学問領域を一歩抜けて、我々にとって身近な美容や心といったテーマの説明に持ち出されることも多くなってきました。 それが実際に科学的根拠のある説明であればいいのですが、量子論以外にも、マイナスイオンのようなちょっと怪しげなものもあったりなかったり。 率直に申し上げると私はそんな疑似科学的とも評されてしまうようなムーブメントに全面賛同できる体質ではないので、そのような主張を(言い方が悪いですが)皮肉るために、出来るだけリアルなものとして学術的な文献にしたかったという背景があります。 ですので、教科書としてのクオリティをお褒めいただけたのは一つの目標を達したという意味でとても嬉しいです。 COVID-19の件、大変参考になります。この案件はどうしても作中に入れたかったのですが、今思えばもう少しわざとらしくない書き方があったと思います。手書きメモというアイデアを有効活用しきれていませんでした。 たしかに、架空の教科書を作るのはとても面白そうですね! 実は導入のページである本投稿だけではなく、トピック14Aも内容は完成しているので、もし同志がいればともに14章完走を目指したいところです。 最後になりますが、励みになる感想をありがとうございました。 参考にさせていただきます。
0上手く言えませんが、素晴らしく「詩的」だと思いました。
0面白く拝読しました。 非常に精緻に作られています。あえて仮想論文として記述するのではなく、大学の講義として採用されているかのような文面で記述する方式も魅力的に感じます。 本作が「なんかありそう」と思わせられる最大の要因としては、感情論において存在する粒子が「仮想粒子」と記述されている点です。粒子その他を「仮定として」存在するものとし、それを前提として科学的見解を展開することを私も何度か耳に入れたことがありますが、今までのそのようないきさつを踏襲している点が本作の説得力を生み出しているように感じます。 また、本作が作品として面白い要因として、「粒子の波動性」「STAP細胞」「COVIT-19」などの、量子力学や生物学で話題となっている事へ着目している点を考えます。また、現在のそのような問題を「古典化学」とし、感情論によって新化学が開いた、と設定している点、ユーモアがあって大変面白いように感じました。
0コメント欄を拝読したところ、COVIDでした・・・・失礼致しました。
0こういうの好きです。感情も脳の中の情報伝達で生まれる電気情報のはずなんですよね。なので方程式があってもよいという発想は面白いです。
1kszkenさま、はじめまして。 コメントありがとうございます。 私にとってとても嬉しい感想をいただき、恐縮です。 拙作、もちろん詩のつもりで書きましたが、そうではないと断定されても文句を言えないところがあるので。 励みになる感想ありがとうございました。
0こんな詩もあるんだ、と敬服しました。教科書のページまで作り込まれていて、また昨今の時事ネタなんかも含まれていて、とても面白おかしく読ませて頂きました。
0ふじりゅうさま、コメントありがとうございます。 最初は論文形式にしようかとも思ったんですが、より世間に浸透している感じを出すなら教科書形式が良いかということでこうなりました。 お褒めいただき光栄です。 おっしゃる通り、存在が仮定されている “だけ”のものというのは数多くあって、磁力の源と考えられている磁気単極子や、宇宙で言えばダークマターなどが有名でしょうか。 あるはずだ!という推定から導き出された事実は数知れず、という感じですので、いつか感情子も見つかったら愉快な気分だろうと思います。 ユーモアがあるとの評価、大変嬉しく思います。 「ただ教科書を模しただけ」という風に読まれてしまうかなと思っていたので、そう言っていただけて嬉しいです。 COVID-19の件、大変失礼致しました。 詳細に読み込んでいただいたこと、励みになる感想をくださったことに感謝申し上げます。ありがとうございました。
1森川 暢さま、はじめまして。 コメントありがとうございます。 たしかに、感情は0と1の集まりで、電子情報でしかないのかもしれません。 ただ、私は心という器官が脳とは独立して存在してほしいという期待を押し殺さずに生きております。 だからこそ、感情論では心の存在を出来るだけ無機的(現実的)な存在である“核”として、そして感情を情報としてではなく物質の運動として定義しました。 感情に対する感覚の違いが垣間見れて興味深かったです。 ありがとうございました。
0ミリウェイズさま、コメントありがとうございます。 好意的なお言葉ありがとうございます。 時事ネタには鮮度がありますが、教科書という容器に納められると長持ちしそうな気がしてます。 ずっとおもしろおかしく読んでいただける詩になれば嬉しいです。 励みになる感想をありがとうございました。
0沙一さま、コメントありがとうございます。 誤字へのご指摘、ごもっともだと思います。 文字一つの違和感ですら詩を嗜む方々にとっては没入への大きな障害になりうるものだと、最近私もようやくわかるようになってきました。 本来、私が反応することは不遜かもしれませんが失礼して…。 沙一さまの運営の方々への提案に関して、(我々の世界の広辞苑に載っている意味での)感情論的に申し上げれば今でも修正したいという気持ちはあります。 ただし、そのような感情論的な考えこそが本作によって自省(あるいは批判)したかった部分であり、あくまで理性的に申し上げれば誤字も実力のうちということで反省しております。 沙一さまにそのようにおっしゃっていただけて大変うれしいですが、仮にこのやりとりが運営の方々の目に留まり、万一一度限りのご配慮をいただけることになったとしても、本作はこのままでお願いいたします。 (ただ、誤字修正のシステムは今後実装されればいいなと微かに期待しております。かなり面倒な工事になりそうなので、あくまで期待ということで…。運営の方々、いつもアップデートありがとうございます) 沙一さまには大変申し訳ございませんが、covit-19も私の未熟さ故と思って本作を評価していただけると幸いです。 励みになるコメントをありがとうございました。
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