詩人が語る言葉は、すべて詩でなければならない - B-REVIEW
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詩人が語る言葉は、すべて詩でなければならない    

よくある親子の喧嘩のシーンである。    なんで私はこんなブサイクな顔に生まれなきゃいけなかったんだよ、なんで産んだんだよ、もう本当に嫌だ本当に嫌、体はぶくぶく太るし顔はニキビだらけだし、おまけに友達はできなくて、可愛い子たちは全然仲間に入れてくれないし、むしろ無視するし、誰も一緒にお弁当食べてくれないし、目も悪くなってこんなダサい眼鏡しか買ってくれないし、前髪ぱっつんだし、痩せててガリガリでみっともないし、  それでもなんかやっぱり自分の努力が足りないなって思ったから本とかたくさん読んでやっぱり内面磨かなきゃ、とりあえず難しそうな本とか頑張って沢山読んだし格好良くなりたくて試しに丸坊主とかにもしてみたけど頭が大きい上に私はやっぱりブサイクだから全然似合わなくて、しかも学校ではみんなにすごい白い目でみられて誰もバカにしてもくれなくて、  でも私が憧れてたすごく美人な先輩がすごく優しそうな顔で近づいてきてくれて、すごく嬉しくて、なんだろうってドキドキしていたら、その頭触らせってよって言われて、なんか胸がいっぱいになってちょっとトキめいていたら、なんか知らないけど、それ何かの罰ゲームだったんだって後で知って悲しくなった、それである時ラジオ聴いてたら何とかっていう女の作家さんがお悩み相談してたから 「私は自分の顔が気持ち悪くて生きているのがしんどいです。内面が悪いから顔も悪いのかもしれません。だから努力して本を沢山読みました、それでも全然美しくなりません。どうしたらいいですか」ってお手紙送ったんです。  そうしたらその作家さん「読んだ本が悪かったんじゃないですか?」って、  だから私、すぐに本屋さん行ってその作家さんの本買いにいった、通販じゃ届くのが遅くなってもしかしたら明日までには綺麗になれない、そう思って本屋さんに行ったんだよ、そうしてその人の一番売れている本、ちょっと読んでみたんだ、立ち読みでちょっと読んでみたんだ、  そうしたらね、もう、とにかくブサイクの悪口ばかり書いてあって、その上自分は不倫ばっかりしていて、もちろん主人公が、なんだけど、あの主人公は絶対自分のことなんだよ、しかも面喰いで、格好のいいお金持ちの妻子持ちと不倫ばっかしててさ、とにかく女は美しいもの勝ちなんだってさ、主人公がこういったんだ  「美しくない女は女ではない」    娘は買ってきたその本をギャバっと両手で二つに裂いた。そのためだけに買ってきたのである。文庫本が簡単に二つに裂けるということを彼女は経験から知っていた、これまでに何冊の文庫本を裂いてきたと思っているのだ、という矜持が彼女にはあった、そして本を裂くというこの行為がどれだけ父と母を悲しませるかを熟知していた。  両親としては毎月かなりの額のお小遣いを握らせるのであるが、彼女は本ばかり買ってきてはこうしてわざわざ親の目の前で裂いてみせるのだ。しかも彼女は本当はひとつとしてきちんと読みはしないのである、先ほどの本の内容なんて裏表紙の要約であるし、「美しくない女は女ではない」なんていうのは本の帯に書かれた、只の扇情的な宣伝文句である。  こうして毎月大量に本を買い込んでは、次から次へと裂いていくので燃えるゴミを出す日、母親はどうしても世間様に顔向けできないという、とても肩身の狭い思いになって、雨に濡れた捨て猫のようにぷるぷる震えながらゴミ捨て場にいっては、大量のゴミ袋を掻き分け掻き分け、目立たないように目立たないように、ゴミ置場の一番奥に自分の家のゴミをそっと出すようにしているような、そんな有様なのだ。    実は顔がニキビだらけというのは嘘である、なぜなら毎朝毎晩、念には念をいれて肌のお手入れをしており親に命令して脂物もなるべく作らせないようにし、汗をかいたらブツブツができるからといって体育の時間も必ず休むほどの徹底ぶりで、本当のところは学校の同級生がみんなニキビ面でブツブツしていてブサイクな事に本当にイライラしていた訳で、  なんて世界は醜いのだろう、と言う時の彼女は別に人間の醜い内面について云々しているのではない、心の底から人の外見の醜さを軽蔑し、孤高を気取り、孤独を気取り、そして、最近はインテリにも憧れるようになってしまって本を大量に買って来ては学校の行き帰りの電車のなかでも学校の授業中も休み時間も熱心に読書する姿を見せびらし、いつも悩ましげな顔をして目を細めながら窓の外を眺めたりするのであるが、それがまた美しかった、  彼女の人気はブラックマーケットで高騰し、株価は急上昇した、 エキセントリックな言動は人気に拍車をかけるばかりで隠し撮りされた彼女の写真は高値で取引されていた、価格操作は自分で行った、本屋で本を買うときはできるだけ装丁の美しい本を好んで買うようした、  それから丸眼鏡を買った、レオナール・フジタが掛けていそうな丸眼鏡を買った、髪の毛もぱっつんと前髪を切り揃えて、もうほとんどレオナール・フジタの物真似であった、  のであるが、顔が小さくてシュッとしている彼女はそんな眼鏡を掛けてもどこか洗練された雰囲気になって、むしろとてもお洒落なもので、それを同級生たちがこぞって真似しだした、  のだが、だれもが似合う訳ではないのだ、やはり大半の人はなんだかヘンテコだった、彼女がダサい眼鏡というのはそのことを云うのであって、内心では自分の眼鏡は最高にお洒落であるとやっぱり思っていたし、私は美しい、私は美しくて知的なのだ、だから難しい本は許せない、私の無知を暴くから許せない、装丁が格好いい本に限ってなんだか書いてあることが難しいのが許せない、  何が書いてあるのか全然分からない、パトスとかポトフとかカオスとかタナトスとかテトリスとかリビドーとかトポロジーとかトートロジーとかペーソスとかパテシェとかパスティーシュとか全然分からない、意味が全然分からない、  だから破るのだ、破り捨てるのだ、これは文学的行為である、静謐なインテリジェンスである、文学なのだ、インテリジェンスなのだ、私は詩人である、私の語ること、行うことは詩である、すべて文学である、だから私は本を破かなければいけない、その後いじけてベッドの上で目薬をさしてから自撮りをしてネットにアップしなければならない、これは文学なのだ、詩なのだ、私は詩人なのだ。   観客、拍手。同時に娘、舞台の下手から退場。したかと思うと上手からまた登場。    ゆっくりと緞帳がおろされる。腐ったワインの色に似ていると彼女は思ったそうだ、バギャっと激しい音がして気付いたら彼女はその緞帳を上から下まで綺麗に裂いていた。曰く、大変眠かったのだそうだ。


詩人が語る言葉は、すべて詩でなければならない ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 17
P V 数 : 3244.7
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 75

作成日時 2019-08-01
コメント日時 2019-09-14
#テキスト #アドバイス募集
項目全期間(2024/04/25現在)投稿後10日間
叙情性55
前衛性00
可読性2017
エンタメ1512
技巧1411
音韻52
構成1613
総合ポイント7560
 平均値  中央値 
叙情性1.30
前衛性00
可読性52.5
 エンタメ3.82.5
技巧3.52.5
音韻1.31
構成42.5
総合18.815
閲覧指数:3244.7
2024/04/25 03時14分51秒現在
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    作品に書かれた推薦文

詩人が語る言葉は、すべて詩でなければならない コメントセクション

コメント数(17)
トビラ
(2019-08-01)

カリカチュアとして面白いですし、タイトルにもある「詩人が語る言葉は、すべて詩でなければならない」というのも、その通りだと感じました。本当に詩人なら、なんでも自ずから詩になるんじゃないかと思います。 ただ個人的に、この作品を拝読し、これだけ自己承認欲求の強い主人公が、説得力を持って描かれる現代日本に失望してしまいました。

0
ふじりゅう
(2019-08-02)

前半読んで、あーこんな感じの展開だろうなと予想しながら読むと、完全に裏切られるタイプの作品です。きっちり真逆になってやがる、という驚き。これは良作だと感じます。 メガネのパートが好きです。メガネはダサいからとか言っておきながら、主人公自ら買ってるし、類まれなる似合い方をしてるし、裏切りの真骨頂ですね。 あと、主人公の狂いよう。主人公から見た世界と、客観的な世界が完璧に裏と表であると分かった瞬間の、主人公への異常な不信感。これはこの構図しか出しようがない。見事な構成だと感じました。

0
藤 一紀
(2019-08-05)

こんにちは。詩人だからなにやってもかまわん、てことはないでしょうけど(笑)、とにかく彼女は自分が気に入らなくて我慢ならないことは認めることも放置することもできずに、彼女自身のやりかたで解消していて、それは打算的で演技的でもあるのだけど、良かれ悪しかれ周囲の目を引きつけて、影響を与えています。 ところが、それ自体が、《観客》のいる劇場で、お気に召す演技をやっているから起こる拍手喝采なわけで、逆にいうと《観客》の存在が彼女をそういうふうにしている。つっこんだ読み方をすれば、背後に脚本家がいて、彼女は脚本どおりの役を演じていて、それは観客が望んでるであろう内容なので、彼女のやや無茶苦茶な娘という演技に拍手している《観客》は、自分たちの隠れた無茶苦茶ぶりに拍手をして、熱狂しているのだ、というふうにも読める。笑うものは笑われる、という具合に。 そこで幕が下りて、本当の本人登場、こみあげる嫌悪感からかどうか、緞帳を裂いて、すっとぼけたような一言で終わる。それとも寝ぼけながらに見ていた夢の劇場だったのかな。《観客拍手》から最後までのくだりが好きな箇所です。

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survof
(2019-08-07)

トビラさん コメントありがとうございます! 別に困らせたい訳ではないのですが、作品自体が嘘をついているのでタイトルも嘘かもしれないし、このコメントも嘘かもしれないですね、笑。というよりもこの「なにもかも嘘かもしれない」というスタンスはどちらかというと私がネットに接するときのスタンスなんです。 >これだけ自己承認欲求の強い主人公が、説得力を持って描かれる現代日本に失望してしまいました。 面白いっていう感想と、説得力をもって描けているっていう感想は素直にめちゃくちゃ嬉しいです!

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survof
(2019-08-07)

ふじりゅうさん 毎回コメント嬉しいです!誰も読んでくれなくても、この手の作品なら必ずふじりゅうさんが読んでくださる、っていう確信があって、だから投稿しているっていう部分があります。あと時々ツイキャスの録画もみるのですが、マメに私の作品の作品を取り上げてくださって本当にありがとうございます。 >前半読んで、あーこんな感じの展開だろうなと予想しながら読むと、完全に裏切られるタイプの作品です。きっちり真逆になってやがる、という驚き。 そうそう、きっちり逆にしましたー。中盤まで書いて続きを書くのにちょっと筆がとまって、そして今度はああ、じゃあ真逆にしようって思って書いたんです。 もし機会があれば次回は後半が虚像に近くて前半は真実に近いと思って読んでみて下さい! >メガネのパートが好きです。メガネはダサいからとか言っておきながら、主人公自ら買ってるし、類まれなる似合い方をしてるし、裏切りの真骨頂ですね。 ここは自分もかなりお気に入りのパートです!

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survof
(2019-08-07)

藤 一紀さん おおお、なんかすごく丁寧に読んでくださりありがとうございます!「舞台」という装置持ち込んだ意味をちゃんと読んでくださっていてすごく嬉しいです。 確かにその拍手が本当の賞賛であるなら、結局は観客も主人公とおなじような精神構造をしているということになるのかもしれません。 なんか逆にすごい考えさせられるコメントでした!

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survof
(2019-08-09)

仲程さん >油断して読んでると、ちょっとやれらたと感じる、好きな作品です。 めちゃくちゃ嬉しいコメントでした!ほぼ勢いで一気に書いたものなので最初はこういうトリック(?)的な構造はほとんど意識していなかったんですが、なんだか最終的にそんな感じを少しだせたのかなと思うとちょっと嬉しいです。 >世代的に親のほうに感情移入します 同じくですね、笑

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survof
(2019-08-10)

沙一 さん >矛盾しているフレーズをみつけてしまったのですが、主人公の倒錯的な様子が巧く表現されているなぁと感じました。 そうなんです!気づいてもらえてかなり嬉しいです! >ごく一般人でも(アイロニカルな意味で)役者になってしまいかねない、昨今の世相を象徴しているかのようでした。 「世界は舞台 男も女も皆役者にすぎない」と書いたのはシェイクスピアですが、彼が現在のSNS社会を目の当たりにしたとしたら何というのでしょうね?

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こうだたけみ
(2019-08-16)

これ朗読したーい!って思いました。完全に自己満足だけれど。すてきなモノローグ。芝居なら役者が二人必要だな。娘にはチェルフィッチュめいたダンスの振り付けっぽい動きをしてもらいたいな、どこかに振り付けできる人いないかな(妄想中)。 一つ気になったのは、「腐ったワインの色に似ている」のは舞台の際にある緞帳ではなくて内側にある絞り緞帳だということ。絞り緞帳はドレープ状になっていて初めから真ん中で二つに割れて開閉できるようになっているので、この娘は何を引き裂いたのかなあ、と。それに絞り緞帳って上から降ろすことってできるんだろうか?? 使ったことないからなあ。 と、そんなことを考えていたら、最近観に行った芝居はどれも緞帳使ってなかったことを思い出し、流行りなのかな〜って思いました。 は! めっちゃ脱線した。すみません。

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survof
(2019-08-16)

こうだたけみさん >これ朗読したーい!って思いました。 嬉しい!!こうだたけみさんの朗読で是非聞いてみたいです!なんかあの正確無比な朗読とすごくあっている気がしてきました、笑。 >娘にはチェルフィッチュめいたダンスの振り付けっぽい動きをしてもらいたいな チェルフィッチュ、知らなくてちょっと検索してみてみました!がいくつか上がっている動画みてみて、そうそう、こんな感じこんな感じっていう感じでした〜! >一つ気になったのは、「腐ったワインの色に似ている」のは舞台の際にある緞帳ではなくて内側にある絞り緞帳だということ なるほど、そうなんですね。普段ほとんど舞台とかみないので、ちょっと不正確だったかもしれません。舞台とかのイメージは動画でみたヨーロッパのバレエとかオペラの感じですね。観てると舞台によって緞帳もいろいろある感じですけど、やっぱりあのビロード色のイメージで書きました。調べて観たら確かに上から降りてくるのは機械仕掛けの絞り緞帳ですね。で、自分がイメージしていたのは、まあとにかく舞台と観客席を隔てるやつです。 で、かなり一気に書き上げたのであまりきちんと調べませんでした、汗。ご指摘ありがとうございます。 >この娘は何を引き裂いたのかなあ、と ちょっとここは表現の正確さが足を引っ張っていますが(汗)、緞帳って観客と演者を明確に仕切るものの一つじゃないですか?それを引き裂いたってことを書きたかった感じですね。なので、本当は緞帳を思いっきり引っ張って天井から引き抜いたみたいなほうが物理的にはあり得るかな(いや、女の子の力じゃ無理か(いや男でも無理かな・・・))って感じなのですが、はい。なんとなく何かをバギっと破ってやりたかった気分だったのでございます。

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survof
(2019-08-16)

蛾兆ボルカさん コメントありがとうございます! >1彼女が語ることはぜんぶ真実 >2彼女が語ることはぜんぶ事実とは真逆 >3彼女が語る彼女はとても醜い >これらを満たしているので、この人は詩人ということでも別に良いのでもなかろうか、 なるほど!!??つまりどういうことだろう?うーん、ちょっと難しくなってきました。なんだか自分が書いておいて自分が一番混乱してきた気分です、笑。 というか何が本当なのかもはや書いた私ですら混乱してきたのですが(汗)、とにかくタイトルに関しては「まあ、そういうふうに思う詩人さんは多いかもしれないし、それは素敵なことだな」という気持ちがある一方で「いや、流石にそんな訳ねーだろ!」的な気持ちがさらにあって、なんかその感情のまま突き進んで書いた記憶があります。 >面白かったのは、スリルですね。 めっちゃ嬉しいです!!ありがとうございます! >彼女は信用できない。彼女について語るひともどこまで信用できるのか少し怪しい。いや、後半では確実に嘘をついている。言葉なんて調べれば良いだけですから。この人は父親か。いや、ストーカーなのか。 そうなんですよ、危うく私も騙されてしまいまして、ただ、後半に関しては私はちょっと個人的に身に覚えがあるんですよ。小学校のときの国語の企画でみんなで読書したページ数だけシールを貼って読書量を競うみたいな企画があって、友達の超読書家の女の子がぶっちぎりでダントツだったんです(小学生で大人向けの三国志演義とか読破するような子でした)で、自分はその子にすごい憧れて父親の書棚にあるなんか難しい本とか(なんか難しい言葉がたくさんでてくるマジで読めなかったやつ)取り出して読みもせず、パラパラめくっただけで、先生に「読みましたー」って偽の申告してそれでページ数稼いでいたんですよ、笑。先生は「おお、これはいい本だな!!」とか褒めたりしてくれたりして、汗。それでもその子には到底及ばずで、なんか超悔しかった記憶があります。なので、ここで書いたエキセントリック少女のことをあまり笑えないというか、あまり他人事ではないというか、どちらかというと自分がモデルだったりするというか、なんかそんなところがあったりします(本を破いて捨てるってのも自分の体験からきてます) だいぶ勢いで書いたのでいろいろ破綻してるところありなのですが、自分のなかでは語り手は純粋にナレーターですね。一応舞台っていう設定なので(それすらも怪しい気がしてきました、汗)、あと主人公の記述の部分はあえて二人称と一人称を混ぜて書いたので余計ぐちゃぐちゃなことになっています・・・。 でも楽しんでいただけて何よりです!ありがとうございます。

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汽水
汽水
(2019-08-16)

句読点の少ないまま進む、息継ぎだけをして滔々と語りかけるような文章に引っ張られるように読み進めてしまいます。心情のことを、それもかなり危うく、とげとげしい感情を扱っているように感じられるのですが、視点がブレること、単語の羅列、めまぐるしい展開や開き直った語り口のすべてが読者を「それを傍観するもの」にしてくれるため、いい意味で彼女に没入することなく、一つの詩人の在り方として、なにか共感を抱くような気がします。それは感情移入ではなくて。 締め方のいっそ清々しいまでの無責任さが、彼女の中に渦巻く”役者”としての感情は、この劇場全体から見れば些事でしかないような、そんな虚脱感も感じられました。肩の力が抜けるような。 短編の映像作品のようなシニカルなドラマ性を感じました。とても好きです。

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survof
(2019-08-17)

蛾兆ボルカ さん >真実とフィクションの間に生き、語ることすべてがフィクションであると(客観的には)思われつつも、語る本人は真実の何かしら重要なことを語っているひと。 なるほど!上述1、2、3がなんとか繋がりました!これはとても素敵な詩人の定義ですね(そして、そのまま詩のひとつの定義にもつながるような気がします) 他の方が「詩」をどう定義されるかってものすごく興味があるので非常に興味深かったです。再レスありがとうございました!

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survof
(2019-08-17)

汽水 さん >句読点の少ないまま進む、息継ぎだけをして滔々と語りかけるような文章に引っ張られるように読み進めてしまいます。 文体はすごくいつも気を使っていて、今回は内容が割とカオスなので、できるだけ読みやすく、しかもどんどん次から次へと読んでしまえるように注意しました。 まだまだ課題ありなのですが、このように言っていただけてちょっと嬉しいです! >心情のことを、それもかなり危うく、とげとげしい感情を扱っているように感じられるのですが、視点がブレること、単語の羅列、めまぐるしい展開や開き直った語り口のすべてが読者を「それを傍観するもの」にしてくれるため、いい意味で彼女に没入することなく、一つの詩人の在り方として、なにか共感を抱くような気がします。それは感情移入ではなくて。 >締め方のいっそ清々しいまでの無責任さが、彼女の中に渦巻く”役者”としての感情は、この劇場全体から見れば些事でしかないような、そんな虚脱感も感じられました。 私がこの手の作品を書くときの基本的なスタンスって、この感覚に非常に近くて、自分の中にあるカオスな感情とか、思考とかそういうのをドバーっと吐き出したあとに、ポンと突き放して自分でいかにそれを嗤えるか、みたいなところなんです。なんか私の意図に対してとても的確に読んでいただけたな、とコメントをお読みして非常に嬉しい気分でした!なんかめちゃめちゃ嬉しいかもしれません、笑

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こうだたけみ
(2019-08-18)

survofさんへ お、朗読許可がおりた! わーい、ありがとうございます! しばらく練習させてください。自分なりに納得のいく録音ができたらSoundCloudに上げますね。正確無比かどうかは謎ですが。笑。ちょっと声に出して読んでみた感じ、か〜なりむずかしいので来月になりそうな気がします。upしたらお知らせします〜。わいわい。 > で、自分がイメージしていたのは、まあとにかく舞台と観客席を隔てるやつです。 > で、かなり一気に書き上げたのであまりきちんと調べませんでした、汗。 緞帳の部分、あまり調べず勢いで書かれたのですね。やはり。 実は私、おもしろおかしく読んでいたのにこの部分で一気に現実に引き戻されてしまって。「緞帳? ワイン色? それって緞帳か??」という疑問で頭がいっぱいになってしまったんです最後の最後に。笑。なので、あえてそう書かれたのなら理由をお聞きしたいと思った次第です。 でも、他の方は気に留めていらっしゃらないようですし、これはこれでいいんじゃないかなとも思います。舞台を観る人や舞台に関わる人ってごく一握りだし、幕の形状や呼称まで知っている人はさらに少ないだろうし。かくいう私も、「ワイン色のって緞帳じゃなくて内側のドレープ状の幕だよね?」程度の認識しかなかったので。笑。ただ、今回の些細なことで一気に現実に引き戻されてしまったという経験を踏まえて、私は、自分のよく知らない物事を作品に取り込む場合はできる限り下調べをしたいなあと思ったりしました。まあ、なかなかむずかしいし、時と場合によるけれども。校閲さんの、月の描写が出てきたらすかさず何年何月何日のどんな月か調べるっていう感覚、あれに憧れるんですよね〜。 ところで絞り緞帳ってバレエではよく使うみたいですね。演劇でも古典なら使うのかしら? 私が現役の頃の高校演劇ではほとんど使ってなかった気がするなあ。 話のついでに、私の思う緞帳(舞台の際、客席にもっとも近い場所にある一枚布の幕)の役割と、survofさんの意図とは違うけれども私なりのラストシーンの受け止め方と、作品全体の解釈について書かせてください。 > 緞帳って観客と演者を明確に仕切るものの一つじゃないですか?それを引き裂いたってことを書きたかった感じですね。 たしかに緞帳は、観客と演者の仕切りと捉えることもできますが、私は少し違った見方をしています。 舞台は生ものです。映画やテレビドラマのように、役者とスタッフだけで作るものではありません。役者は観客の反応で演技が変化しますから、客席が盛り上がることでよりよい公演になることも、その逆もあります。そういった意味で、観る側と演じる側という役割の違いはあっても、観客と役者は“初めから”ひとつであり、その公演(虚構の世界)をともに作っています。そのうえで、公演の最後に下りてくる緞帳とは、“虚構の世界から現実の世界に引き戻すための装置”であると思うのです。 観客も役者も、緞帳が下りたら現実に戻ります。「いいものを観たな、さてご飯でも食べて帰ろう」とか「今夜はやり切った! 明日の千秋楽に備えて早く帰ろう」とかそれぞれに思うわけです。そのきっかけの装置を〈娘〉が破るラストの描写は、観客と役者の仕切りをなくしたというよりは、“虚構の終わりを否定した”ように私には受け取れました。 まず娘のモノローグという虚構が提示され、それを覆す語り手のモノローグという虚構が提示され、さらにそれらはト書きによって実は演劇(虚構)でしたと提示されておしまいとなるかと思いきや、その終わりをも娘によって否定される。そのすべてが、タイトルに対する答えなのだろうと思いました。 「詩人が語る言葉は、すべて詩でなければならない」って、ある意味そうだけどそうじゃない、けどそうだけどそうじゃない、けどそうだけどそうじゃないけどそうだけどなんかもう、眠くなっちゃうよね。 というわけで、私は本作を上記のように解釈しましたので、朗読はそれに基づいて行なわれると思います。うまくできるかはわからないけれど。よーし、とにかく練習するぞ〜! おー!

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survof
(2019-08-18)

こうだたけみさん おおお、朗読楽しみにしてます!!!! >緞帳の部分、あまり調べず勢いで書かれたのですね。やはり。 そうなんですよ、汗。 そういえば荒木飛呂彦さんの本にも、似たようなことが書いてあって、どの分野でも読者の中にものすごい詳しい人がいるので、やっぱりこういう細かいところで事実と違う表現があると、気になる人が読んだ時に一気に世界観が壊れてしまうから、細部に到るまで徹底的に取材するし調べるって書いてありました。大事ですね。勉強になりました。 >ラストの描写は、観客と役者の仕切りをなくしたというよりは、“虚構の終わりを否定した”ように私には受け取れました。 緞帳の役割に関しては舞台鑑賞の経験が豊富なこうだたけみさんのおっしゃる捉え方が圧倒的に説得力がありますね! ただ、私が意図したところは必ずしもこうださんの解釈とそれほど大きく違う訳でもなく、というよりもむしろ非常に近いような気もしています。「虚構の終わりを否定した」という言い方もできますし、「観客も(つまり日常も)舞台と同じく虚構だよね?」みたいなこととか「もはや虚構と現実の境目って定義できなくない?」的なことを考えていて、それを形にしたという感じがあります。 >まず娘のモノローグという虚構が提示され、それを覆す語り手のモノローグという虚構が提示され、さらにそれらはト書きによって実は演劇(虚構)でしたと提示されておしまいとなるかと思いきや、その終わりをも娘によって否定される。そのすべてが、タイトルに対する答えなのだろうと思いました。 そうなんですよ。つまりエンドレスに直前の記述が全部「虚構」として処理されていくみたいな構造です。でも虚構として否定しているのはその語りを語っている人物であったり、緞帳を裂いている彼女だったりする。なのでその「否定」という行為がどれほど信頼できるかどうかわからない。だとすると、もしかしたら「虚構の否定」の連続は実は「肯定」の連続かもしれないし「部分的肯定」や「部分的否定」が入り混じったものかもしれません。そういう意味ではもう「虚構」という概念が成立しない、みたいなことを考えていて、なんでこんなことを考えたかというと、SNSとかメディアとか映画とかみてて、もう人間社会ってこんな感じだよな・・・ってちょっと思ったんですよ。多分たくさんの人が感じていることだと思うんですけど、でもよく考えたらそれってなんかスゴイことだな・・・っていうのがあります。 >というわけで、私は本作を上記のように解釈しましたので、朗読はそれに基づいて行なわれると思います。 是非是非!こうださんの解釈でお聞きしたいです。楽しみにしておりますね。 (Twitterなど一切やっていないのとサンクラも詩関連でのアカウントを持っていないので、どうやって感想をお伝えしようか、ちょっと悩んでいますが、もしまだコメントできる状態でしたら、このコメント欄にリンク貼っていただければ、助かるかもです)

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こうだたけみ
(2019-09-14)

大変長らくお待たせしました。 いや、もうすっかりそんなこと忘れ去られているかもしれませんが、つい先ほどやっと噛まずに(数か所のごまかしは目をつぶってください!)読めたものが録れましたので、SoundCloudにアップしました。この作品の私なりの解釈に基づいた朗読です。 https://soundcloud.com/user850776306/survof 八分間の朗読は初体験でした。 大変だった〜。でも、やり切ったー!

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