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open
針は七時を越える 道はいつも通り空いて 生きるために払う 小銭が指で滑る 袋詰め台の角 渦度 帰り道ふとにおう体臭 ベルを使わず 抜ける自転車 雨粒が 傘の縁で止まる いまどき手紙を 書く人もいるのか 宛名は硬く 開ける前に机の上を片す そうして ハサミを持つわたしの 右手の線が 急に、はっきりとする
open ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1329.0
お気に入り数: 0
投票数 : 3
ポイント数 : 0
作成日時 2026-02-10
コメント日時 2026-02-16
| 項目 | 全期間(2026/06/30現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
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| 構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


いかにも色気のない、くすんで、平板な、白黒写真の ような風景というか描写をみて、いつものこの作者 らしい心象風景だなと思うのですが、なんかこの「open」 というタイトルだけがネオンのように色気を帯びていた。 「open」はいい。「closed」よりいい。
1世知辛い生活の中で 心の整理をして開ける 硬い宛名の手紙を開けても 良いのかなと戸惑いを感じました。 右手に見える線を開けたら 引き戻せないのでは?
015年前の感性。暗い詩の時代は終わり。
0雨や障害物を前景にして、 磨り硝子など前ボケを活用して盗み見るフレージング 光と影。 モノトーンを背景に醸し出されるのは余白の美意識なのか。 これを得意とした写真家にアメリカのソール.ライターがいます。 このような感情を抑えた無機質な言葉たちも イメージとしてはソール.ライターの余白に近いモノを感じる。
0この詩は短いけれど、短いだけにどんなことばもお ろそかにできない。 たとえば一連目の 針は七時を越える 道はいつも通り空いて の七時を「越える」ひとつとってもこれはたんに「七時過 ぎ」のことではない。 「越える」のだから、その時間は超越的な時間を予兆し ている。 「七時」もただの七時ではない。昼間と夜のあわいにある 曖昧で境界が不確かな時間として置かれている。 「道がいつも通り空いて」いるのも一見、なんでもない 描写だけどが作者が仕掛けた罠がある。いつも通り空いて いるということはいつそこが閉ざされるかわからない 可能性を示している。面倒なのでもうやめるが、 それらが二連のラスト、 雨粒が 傘の縁で止まる (一瞬時間がとまる)へ繋がっている。しかも、 このような異変の前兆として「渦度」という "内部の微分構造の歪み"を意味する数学用語があらかじめ用意 され、置かれている。つまり数学的な構造がこの詩の裏側に張り付いている。 それまでのすべての通俗的で色気のない、しょうもない 日常風景が一瞬動きを止め、時間がとまり、 凡庸な通俗を見渡す冷静な書き手だけが明晰な時間にワープする。 そこが三連です。 おそらく手紙=テクストを開く=好きな詩などを読むとき、 書き手の意識は覚醒して世界を透徹した目線で俯瞰する。 そのとき世界と書き手の主体はopenする。 そいうことを語っているのだと思います。ただね、ほんとうに 書き手が世界をopenしているのかというと世界はopenしてい ないで書き手が裸になってopenしているだけとも見える。なぜなら、 ほんとうに世界がopenするときには書き手に痛みがあるのではないか? それが果たして書かれているのか、どうか、そこが問題だからです。
0何か新しい書き方で書かれているような気がする。比喩はもういらないのでしょうかそれはわからないけど圧倒的な筆の使い方で書く現実が誰かのくしゃみか咳払いのようにキラっと光ればいいのかも。どんな感想なんだかっつー感じですがこんな感想です。
0曖昧な外の情景から、手元のハサミと手紙に、 一瞬で焦点が合いました。 鮮やか。
0こんばんは。 空いて はどっちなんだろう かと考えました。 openだから "あいて"だろうなと思いつつ "すいて" は ありうるのだろうか と。 僕は 人や言葉が針に見えたり /聴こえたり する時があるので "あいて" だったら 道に 針が ひしめきあってでも openする 印象も。 >>渦度 これは本来の意味とはまったく 違うと思いますが 自動レジの小銭が ぐるぐる吸い込まれて行く 映像が 浮かびました。 >>帰り道ふとにおう体臭 これは小銭の においか とも考えましたが それは体臭と言わない気もしたので 他者のものだろうか。 「雨粒が 傘の縁で止まる」 短い文章の中に 何気ない雨のひとこま までもが紛れ込み "止まる"とあえて 告げられているので 雨粒を そのままの意味としてだけ 捉えていいか悩みました。 >>開ける前に机の上を片す >>そうして ここが くっきり 映像が浮かびました。 小銭を 払う 使わない ベル 傘を持つ 気配 自転車を 運転する ブレーキ…指先… 一部推測ですが 冒頭から一貫して最終連まで "右手"の存在を 意識しながら読み進めていました。
0心地の良い距離感で、好きだなと思いました。次も楽しみにしています。
0皮肉でなく鋭いね
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