心は虚しくいつも寂しい
橋の下に見える川面には斜線
水切り石が飛んでいる
目を上げれば
黒い家ばかり平地に伏している
またもや目を下げみれば
白鷺が水切り石に驚いて
青空に向かって空気を斬る飛んで行く
おそらく黒い家のうちの一軒では
朝晩々々と気狂い道化師の心象物語が
延々と繰り広げられている
夜に向けて甲高い女の声
しとねの染みを隠すのは
もう止めにしてくれないかと
幽霊画の女の口が裂けて
厳しい言葉が放たれるので
駄犬の顔した冴えない男は
反省の意味も込めて
寒風吹き荒ぶ荒野に
襤褸冷蔵庫の如く屹立して
拳を握り嘘泣きする
愛嬌者の醜男の頭頂に流星墜つ
牙を剥き出しにした猫の群れ
飢えた眼つきで彷徨き周る
そいつらの盛り上がった背中を見て
そのうちとんでもない事が起きると
お袋兼霊媒師の女が騒めきほざく
そしてとうとう
空から爆弾が落っこちて来たので
空が地に落ちてしまう
空が血の海、地に堕ちた希望、黒い世界
作品データ
コメント数 : 6
P V 数 : 573.3
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-07-16
コメント日時 2025-08-06
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/06現在) | 投稿後10日間 |
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| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:573.3
2025/12/06 02時21分38秒現在
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演歌ですねえ。坂本冬美に歌ってほしい。
0こんばんは。 この詩の女性のイメージはなかなかインパクトがありますね。 個々のストーリーさえ生まれそうな気配がします。
0お読み下さってありがとうございます。遅くなりすみません。 冬美ちゃんに、是非歌って欲しいものです。着物の柄は大蜘蛛。
0お読み下さってありがとうございます。お返事遅くなりましてすみません。 この詩の様々なイマジネーションを感じてくださり、嬉しく思います。発展工夫の余地がまだ有るかも知れません。
0幽霊画の女の口が裂けて、厳しい言葉が放たれるのが、どんな言葉かと、想像力が飛翔しました。牙を剥き出しにした猫の群れには詩心を掻き立てられます。そして空が落ちてきてしまう最終連。黒い世界であると同時にどうなってしまうんだと言う続きに対する意識が掻き立てられました。
0お返事遅くなり申し訳ない事です。素晴らしい感想をありがとうございます。 時代情勢が不安定化して来ると、どうもシャーマニックな雰囲気が漂って参ります。静かに賢明に生きて行きたいものです。
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