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菫の刃
「僕は星と菫を描きたい。それ以外はもう何も望まない」 天網恢恢、驟雨は僕を寂殺した 研ぎ澄まされた刃の味が腹部に染み込んだ 僕の精神の発露は僕の肉体の苦痛に回帰せり 「君が言ったことじゃん。星と菫以外は何も望まないって」 意識がまだ明晰なうちに、君の声が聞こえたのは幸いだった。それゆえに、その言葉が”だから菫を君という器に挿してやったんだよ”というものに続くと想起するのもそう難しくはなかった。 あの日、僕は僕の発した言葉による君の変化を見るべきだったといえる。なぜならば、僕があの言葉を言ったとき、君は確かに僕への憎しみというものを間違いなく抱いたのだから。しかし、なぜ僕は君が突き刺した直線的な菫の殺害という運命をたどることになったのか? 夜の果て、夜の果て、夜の果て。さよならだけが人生ならば、それすなわち人生だけがさよならを意味できるのと同義であった。 あるいはそのような論理に耽る僕は君にとっては君の嫌いな君に映ってしまったのかもしれない。けれども、仕方がないじゃないか。 蘇るべきなのだから、君の嫌いな星菫派の精神は。 理解のできないものを通して、理解は為されるか? わかっている その古則の答えるための振る舞いをした 菫の刃が突き刺さったまま 雨雲の向こう 果て々ての星々に手をそっと伸ばした
菫の刃 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 953.3
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2025-07-02
コメント日時 2025-07-13
| 項目 | 全期間(2025/12/06現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
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| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
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| 構成 | 0 | 0 |
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| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


菫の刃、お花畑と馬鹿にしたりして、嫌悪の仕返しを受けるかもしれないですね。罪の無い平凡な少女の夢のようなものですら、ときに人を傷つける。汚れちまった悲しみに、は共感できても、人の純粋に出会った時に苛立つ心理はそれもまた悲劇だと思います。でも、人はスレ枯らしになれば終わり。詩を書くならなおさらのこと。どんな社会や経験が辛くとも。
1これはまた、いつになく発狂している感じですね。また新たな黒歴史の1ページ。青春。
0途中、少し説明的なことば、 (それゆえに、すなわち等)が入ることで、 流れが壊れ、理屈ぽくなっているのが、 惜しいと思います。 ありがとうございます。
1コメントありがとうございます! だから僕は何があろうとも”星菫”の道を進み続けるって感じなのかもしれない(※今は)
1コメントありがとうございます 黒歴史……といっても、まあ、そう悪くない代物だとは思うけどね。 黒は黒でも、僕の積み上げてきた黒歴史は黒曜石のような綺麗な部類なものだし。 (ちなみにPixivでは非公開分併せて1554作投稿もしていて、CWSでもここには投稿してない詩を投稿している。黒歴史と呼ばれる作品が一作増えた程度で、バケツの水を海に放り投げる程度のものである)
0コメントありがとうございます! それは確かに……そうだな(読み返しながら) 散文部分で少しやりすぎたか。 次はもう少し説明的になりすぎないようにしておかないと。
1好き好きかもしれないのですが、 私はテイムラー隆ーさんの作品は、 ロマンチックとか、 切ないなーとか、 どっぷり浸りながら読みたいので。
1即興で俳句を。 君嫌う 紫刺せし 菫星
0星菫派と言うのは嘗てありましたね、文芸の世界で。今でも形を変えて存在しているのかもしれません。「君」が菫の殺害へと向かう。君が菫を殺害する。「菫の刃が突き刺さったまま」と言うフレーズが理解できればこの詩が理解できると思いました。
0コメントありがとうございます! 良い俳句をありがとうございます!
0コメントありがとうございます! 確かにそのフレーズに大きく拠っている部分があるかもしれない、今回の作品は……
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