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cross
着の身 着のままで 縁もゆかりもない街をゆく わたしたちの地図をのみこんだキリンが むなしく天をあおいでいた あなたが云う過去はわたしにない そして蝶を殺すとき 指に 美しい粉がつくだろう 拝啓 線路のそばでひろった枝に 好きだった人の 名前を書きました 土にさしたら葉がでるよ うな気がして 消しゴムでこすったあとのよ うな感情だけが残りました 敬具 海辺で拾ったしろいかけらを あなたは 人の骨だと言い張った わたしはきっと珊瑚だと思った かなしみを焚べても燃えなくて 互いの涙を舐めあえば あなたの方がからかったと思う どちらのせいでもないままに 落ちたボタンは 信号の青によく似てた 右手を上げて 左手はあなたの手を握って わたろう
cross ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1392.4
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2025-06-12
コメント日時 2025-06-14
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
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| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


断片的な思考が繰り広げられます。 どの連もいい意味で抽象的でシュルレアリスムを彷彿としています。 流れは追い辛いですが呈示されたままの情景を楽しみました。 残酷の中に美を見出す部分には世界の条理を想像します。 創造的な行動から消極的な残留感情が生まれる点に着目しているのが粋だと思います。
1美しい… プリントしてベッドの枕元にピンで留めておきたい。
0オッこれは好評らしい
1美文ですけれども、美文でしかない。 何かが決定的に欠落していらっしゃる。それが何かは内省を為さって考えられるのが宜しいでしょう。 此の欠落は、個人的問題ではなく、世代-社会的問題に換言できうるでしょう。 自我主義的崇拝の(勿論、集団主義を肯う心算もございませんが、) 内面の空洞を、洞察なされる事を推奨致します次第でございます。
0慇懃無礼が服を着て歩いているな
0気に入らないんだったらストレートに罵倒したら良いんだよ
0完備さんの詩は、柔らかな筆致で、 とても繊細ですね。 この詩も、 ラストはハッピーなはずなんですが、 何故か触れれば壊れてしまいそうな印象です。 詩から感じるのは、疲れ・虚しさ・泣き顔といった諦めめいたものが、 止まった時の中を、透明に綴られていると思いました。 とても危うい感じがします。 ありがとうございます。
0鷹枕可さんの『世代-社会的問題に換言できうるでしょう。』という点が興味深いコメントだったので、私自身のコメントを補足します。 この作品は人間の内面の普遍的な空洞(決して同化することが出来ない他者、故の孤独)、その寂しさを描いているのだと私は読みました。つまり欠落ではなく(人間は)最初から持っていないのだと思います。で、あるにもかかわらず、詩文のラストは、あなた(他者)の手を握ってわたろうと踏み出す話者がいる。私はそこに美しさを感じました。(私は一人で渡る気満々の人間ですが。笑)
0もう少し追記すると、 >右手を上げて >左手はあなたの手を握って >わたろう 右手を上げて左手をつなぐということは左側通行の日本の道路では自分が危険な側に居る形になります。同時に主導する側にある。だから手をつなぐ行為が弱さからではなく、そこに強い意志、強さを感じるんですよね。その強さが美しい。
0あなたを対象にした話者の密度に覆われているので(キリン)この表現が書かれてあるとしてもシュールには読めない。 鷹枕可さんの言いたいことは概ねわかるきがする。詩を詩人を舐めてるよね。きみは上手く書けて賢い人だから。でもね、言葉が行き場を失って泣いてるよ。完備くんとかね。まあ、よけいなお節介だ。
0ドラマの高校教師を思い出しました。 純粋なきれいな詩と思います。
0純粋かなぁ
0めりいさんのコメントだけが、ちょっと当たってるよね(さすがに「純粋」ていうのは違うが)よくもわるくも、きちんと読みを提示したくなる作品だ。
0慇懃無礼だ!!しかも全裸だし!! 先ず、完備様へ。 「気に入らなければ、罵倒をすればいい」 此の心象が、先ず貴方様の批評態度の鏡写しであることをお気づきでしょうか。 批判と罵倒、中々けじめの付け難い概念ではございますが、 批判には一意見の提起、 罵倒には相手様を徹底的に叩き潰す、という態度の差異がございます。 貴方もよい大人でしょう。孰れが建設的且つ自己中心的でないかは瞭然と理解頂けるかと存じ上げます。 何時までも自分自身の事ばかりを考えている訳には行かないのです。見本、手本となる心構えを期待致します次第でございます。 次に、おまるたろう様へ。 詩の正確な読解。それは目的解を具有しますアルゴリズムの仕事でしょう(自然言語解析機械等の)。 佳い読解と、余り佳くない読解が峻厳に存在します事も、事実でしょうが。 ついでですが。 一つ、おまるたろう様には長らくの疑問がございます。 采配、価値判断の権力を掌握なされたいのならば、新‐運営体制に立候補するべきでありましたでしょう。 運営側に回る、という事は権限と同時に責務を負担致します事と、考えて居ります。 しかし、有耶無耶の三浦果実様からの運営協約の打診を、貴方は無碍になされた。 それは無制限の権限の誇示のかたや、その責任の一切は放棄する、という態度に(少なくとも自分の眼には)写りました。 価値判断の支配には代償を払わなければならない。然し貴方様は、それより遁れ廻っているのみでございます。 傀儡師のたなごころの中に、左右されております投稿者の方(いらっしゃいますならば)への真摯且つ、誠実な態度が必要とされて居ります様に考えられますが、 いかがでしょうか。 返事は為されても為されなくとも結構でございます。 論旨、相手様を二等分致します事も所謂「炎上」に寄与致して仕舞いそうですので、作品へのレスポンスの体裁を執らせて頂きました。 何卒、ご容赦下さい。
5各所をみて、この世界観における最小単位とも呼べる存在は「わたし」にほかならないんだなぁとおもいました。 キリンが出てきたり、死生観より見たままを言ったり、手をあげたり。 まるで「わたし」が「わたし自身」の存在をなんとか主張しているように感じました ありがとうございます
0いっても普通に投稿したりコメントしたり批評を書いたりしているだけだからな。ごく普通のサービスの使い方よ。それができない人らの気持ちに共感はないな。ようするに能力の問題でしかない。
0作品評を書いて、こういう見方、立場もあるよね?と提示しているだけなのに「采配、権力への野心あり」 誤変換してるだけですね。「しかし、有耶無耶の三浦果実様からの運営協約の打診を、貴方は無碍になされた」もさすがにおかしすぎる。あさっての方向に発言の裏を読み過ぎだろ。相手に出来ねーや。
0あぁ、そっか。 〝あなた〟はもう存在しないのか… 存在しない〝あなた〟と手をつなぐ…切ないな。。
0切ないけどやはり踏み出そうとする力強さを感じる良い作品でした。
0これね、冒頭からの七行目だけなら秀逸な詩としても読めるんだよ。麒麟や蝶が使い古された比喩だとしてもね。で、 拝啓から敬具までの手紙形式。そのあとの語り。 持ってきてつけてる感が非常に胡散臭いのよ。だから全体としてバツなわけ。
0綺麗ですね。この一作品を読んだ限りでは、筆者さんが男女の関係について、洗練された考えを持っていると感じる。いや、私生活が乱れてて詩で美化することで、浄化をもたらそうとしてるのか?!とかいろいろ邪推はできるけど、これは詩だ。詩に戻りましょう。あなたの涙の方がからかった。彼氏の抱える悲しみや優しさが深かった、というニュアンスに捉えたけれど、いい表現ですね。僕ならからかったではなくて、肌にひりついたと思う、みたいに直接味覚では表現しなかったかもしれない。ただこれは完備さんの詩、いいと思う。拝啓 敬具のパートも構成として、ふと湧いて出た本心という扱いがされていて技術の洗練を感じる。あなたが云う過去はわたしにない、から始まる二連目も、ごく一般的に詩的だといわれる表現を、いともたやすく書いた印象がして確かな力量を感じる。全体を通して観るとこれだけシンプルに、しかし詩の面白みの数々を放り込んだ作品はなかなかない。良いと思う。
12月に投稿された作品「sex, sex, sex,」と似たような傾向が、 この作品にもあるようにみうけられる。 しかし私見では、本作の出来は前者よりも劣る。 本作も「sex, sex, sex,」同様に、洗練されたレトリックの巧さがあり (かりにAIに評価させたら、極めて高い評価を算出するだろう)、 詩的意匠に富んだアイテムがちりばめられているが、 それらはいずれも強靭な中心軸や形式に統御されていない印象にとどまる。 そのかわりに、曖昧さとか、はかなさとか、 さびしい物語(メロドラマ)性に収斂している、 と、ひとまずはいえそうである。 自分の感情的状況を支配的な物語のなかで 「演劇化されること」に直接的に作品の力量を託している。 >着の身 着のままで >縁もゆかりもない街をゆく >わたしたちの地図をのみこんだキリンが >むなしく天をあおいでいた >あなたが云う過去はわたしにない ここに濃密に感じとられる心性は (中島らも的な)バッドテイスト的欲動である。 通勤ラッシュ、朝も早くからご苦労さんと朝からストロング系チューハイを飲み、 朝日のあたるマンションから見て独り言を言うという、あれである。 (結局、中島らもは酒で死ぬのだが) その潔さが強みになる場合もあれば、弱みにもなる。 このような作品を読む上で基準(そこを超えると良作となる可能性のある閾値) となるのは「曖昧さ」であるように思われる。 作中に、なにか強い「確信」のようなもの(質)が感じられれば、 すくなくとも自分の観方、評価は一転したと思う。
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