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Billet doux
書きかけの手紙が キッチンに積み上げられてゆく やがてオーヴンで温められて 十二月の食卓に並ぶ 今は十一月で 枯れ葉が舞う窓ガラスを磨けば青空が映る 窓辺に並べたドロップスは いつか甘い虹になる 初霜が降りたね 寒いね 交わされる脈拍と 凍える誰か 梢から飛び立つ鳥たちの 訃報のなかに明滅するひかり 世界、
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作品データ
P V 数 : 1043.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2025-12-07
コメント日時 2025-12-12
| 項目 | 全期間(2025/12/15現在) |
|---|---|
| 叙情性 | 0 |
| 前衛性 | 0 |
| 可読性 | 0 |
| エンタメ | 0 |
| 技巧 | 0 |
| 音韻 | 0 |
| 構成 | 0 |
| 総合ポイント | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
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| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
舞台は冬でしょうが、空間が取り巻くるので、これはファンタジーと読むにしては最後が暗い。 飛んでいく死者の魂を映し出す様子に取れるので、 あ、これはひょっとしたら筆者の書き間違いではないか? と思っしまったのは~いつか甘い虹になる。が、 わたしには甘い豚になると読めてきて、 ああ、これは第一次世界大戦をアニメにした宮崎駿作品の「虹の豚」を模写しているのかな、 なんて思ってしまうのも一連に責任があるからですね。 書きかけの手紙がガスオーブンで焼かれるのではなく、 温められて食卓に並ぶとはどういう意味が込められた喩でしょうか。 このタイトルもおフランス訳ですね。 温められて食卓に並ぶ、とは、つまり、 そのまま捨てられるのではなく、 冷蔵庫から取り出したイベリコ豚の燻製を、 温め直してから食するという手紙は、 語り手の送り主に対する思いをもう一度見つめ直してみよう。 こんな願いが込められているのです。 だからわたしよく見ていないアニメ「虹の豚」とは、 まったく関係ないように読めて、 実は遠い時代を超えてつながっている。という ここで窓辺に並べたドロップスとはなんじゃい。 と、怪訝な顔して地中海から釣り上げられた蛸がジロリと睨んで、 よく太った店のおばさんに岩でシバキ叩かれてしまうのですが、 この話はギリシャではありません。 あくまでもイタリアからフランスを経由してスペインに渡るという 飛んで日にいる冬の虹 甘い甘い蜜豚ちゃんのお話なのです。 ご拝読申し訳ありませんでした。
0コメント、めちゃくちゃ面白く読ませて頂きました。ありがとうございます。紅の豚というのは遠からじ、かも、と読ませて頂きました。(ぜひ観て下さい。) 最近面白いコメント減りましたね。やはりコメントとは一つの作品だと思うのですよね。(そういえば、天才代表も文極時代は素敵なコメント書かれていたのに…) 皆さまの御健筆をお祈り致します。
0書きかけの手紙が温められ料理になるという比喩が、季節の移ろいと感情の熟成を美しく重ねていて素敵。 初霜や鳥の訃報など、静かな死の気配の中で灯る微かな光が印象的で、冬の孤独と優しさが同時に沁みる作品ですね。
0櫁さん、はじめまして。 拙作に素敵なコメントを寄せて下さりありがとうございます。 櫁さんの作品を読ませて頂きました。割と新しく登録されたユーザーさんですね。すごく良い書き手さんが現れたなぁ、と楽しくなりました。ビーレビが櫁さんにとって実り多い場所になることを祈っています。
0寒流の冷たい海のほうが魚は美味いんだぜ というようなたとえがマッチする詩ですね!個人的に私も同系列かなあと思いました! 窓辺のドロップスが虹になるのは素敵です。 恋文が羽ばたくようなへんげを想像した。
0タイトルはフランス語でラブレターですか。 感傷過多になりがちな文体を最後の連で飛躍させたように感じました。 「、」留めなので終わらない詩の余韻もありますね。 家事動作が背景にあるので、どうしてもロマンチックなイメージの中に日常が見え隠れする、現実とロマンスのバランスが良いですね。
0コメントありがとうございます。 >寒流の冷たい海のほうが魚は美味いんだぜ 上手いなぁ、流石!(自分に語彙力がないのをしみじみ感じます。笑) 確かに寒流の魚の方が美味しそうな気が…暖流の魚のイメージは美味しさより美しさの様な気がしますね。(あ、それは熱帯魚か?笑) 湖湖さんの作品に頂いたレスポンスに少し触れると私は体力勝負の世界にずっといます。笑 でもそれ程体が丈夫な方じゃなかったから体力のある人には敵わないって思い知らされることが多かったです。じゃあ何で補えるかと考えるとメンタルの強さなんですよね。病があればまた人生観がガラッと変わるだろうと思います。寒流に住まう魚もいれば暖流に住まう魚もいる。だから世界は豊かなのかも知れませんね。
1コメントでははじめまして、になりますね。気を配った部分を的確に評価して下さり感謝です。ありがとうございます。 ビエドゥーは正確には小さな恋文ですね。フランス語に詳しいわけではなく(第二外国語はドイツ語でした。ドイツ語もさっぱりですが。笑)ビエドゥーは好きなバラの名前から取りました。(もしお花がお好きでしたらぜひ検索してみて下さい。) 私は愛と同じくらい恋って大事だと思っています。と、言っても冷めてしまえば嘘のように消えてしまう恋愛にはいささか懐疑的ですが(笑)消えない恋心の対象ってたくさんあると思うんです。すごく楽しく嬉しくなる感情と言うか。ロマンスというか、ロマンかな、それって日常にある気がするんですよね。その喜びも悲しみも。
1枯れ葉が舞う窓ガラスを磨けば青空が映る きれいな言葉だと感じました。 初霜が降りたね 寒いね これもわたしには素朴ないい感触がありました。 冒頭の連とラストの連。 かなり思考されたのでしょうけど冒頭の連 のは「キッチンに積み上げられてゆく」と 「やがてオーヴンで温められて」の間に対象をみ つめた間を置いてほしかった。 つまりこのニ行のあいだに当然あるべきものが 突如欠けているか、あるいは自分のアイデアに急 ぎすぎて大切な時間をすっとばしているように感じ られました。ここのところの変化を読者としては 一番読みたかった。 ラストの連は、一連と同じくアイデアのようなもの にとびついて深く実感のないまま言葉だけを置いて いる感がして残念でした。 最後の「、」はまさに作者のそういった気持をあら わしてしまっている、というふうに思えました。
0流石鋭いですね。 ご指摘の通りだと思います。 >つまりこのニ行のあいだに当然あるべきものが >突如欠けているか、あるいは自分のアイデアに急 >ぎすぎて大切な時間をすっとばしているように感じ >られました。ここのところの変化を読者としては >一番読みたかった。 私はいつも自分の作品に何か足りないように感じてきました。決定的な何かが足りない。そこなんだろうと思います。良い詩を書く書き手をみて思うのですが、やはりそこに肝があるんですよね。それを詩に起こすことに詩に対する誠実さや熱意がある。私はそれなりの形を作ることに躍起になっているというか、多分、私は詩を書きたいという切実な想いや衝動からではなく現代詩の不思議な美しさに憧れてそこから詩を始めたからなんだと思います。 詩を読むのは好きなんですけどね。詩を書くのには向いていないと感じています。言い訳でも開き直りでもなく、詩は本当にむつかしい… コメントありがとうございました。
1まるで出されなかったラブレターのような作品です 少女がいつか大人になることの さみしさも流れています 恋愛なんてといいながらも さみしさを抱えていて それでも自分の道を進んでいくという 一種の孤高を感じます
0そう読めるのかぁ…なるほど。 類さんはロマンティストやなぁ。笑 私はロマンスではなくロマンを追う人間なんだよね。これは私自身のロマンに宛てた小さな恋文です。
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