風になぶられて
何か愛された気分になる
おめでたい私よ
涙に膜を張る瞳で風と揺れる、
躊躇いと恥じらいのワルツよ
生きていることの愛に
答えてくれるのは
いつも、
押し寄せては引き寄せる心の中の海だ
愛することで私は海をモノにして
桜の花びらを散らす
眠れない闇夜の曜変天目よ
僅かに欠けた黄色い月が
小首を傾げたスプーンになり
我が心をバニラアイスと掬う
そんな愛の交歓よ
誰が嘆かないでいられたか?
時に曇天の雨がイシツブテの罵声であるならば
誰が嘆かないでいられたか?
石畳に潰れた花びらが血を滲ませて
無念に横たわる時
日常に差し込む蹂躙の悲鳴は
ただ果てしない空だけが聴き届ける時
手毬せよ
世界を
たとえ大きくバウンドして
何度も掴みはぐる事があっても
私があなたを惜しむように
生きることの涙の風葬よ
惜しむ心を手繰り寄せよう
甘い糸を引けば
未練を弦にして見つけよう
私が私を説き伏せるように
あなたにも一献を
私はあなたと時を分け合いたい
孤立した魂の凍える海辺も
幻の囁きを拾うしかない潮風も
脳天を砕く陶酔となれ
命の喝采よ
オーケストラを空耳して
ほら、波が私たちを鼓舞しているよ?
作品データ
コメント数 : 2
P V 数 : 685.5
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作成日時 2025-11-17
コメント日時 2025-11-26
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
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| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
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閲覧指数:685.5
2025/12/05 20時17分51秒現在
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おはようございます。 >>生きていることの愛に 答えてくれるのは ここからの連ですね、次いで >>いつも、押し寄せては引き寄せる心の中の海だ 「心の中の海」 それは文字通り目の前に見える 海や波ともとれます。 が、 人間に思いを馳せるときの心の中の複雑さ それを波とか海のように、 押し寄せては、引き寄せる そう取れる? とも、考えてみたり。 ラストで、 >>ほら、波が私たちを鼓舞しているよ? とあるため、これは個人にも人類にも 両方宛てられているような メッセージの気が致しました。 読後、足の裏が少し 濡れたような気持ちです。
0おはようございます! 適切な読解を下さりありがとうございます。 冬になり夜などはことさらに海も猛り怖い感じかもしれませんね。 風邪などひきませんように。
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