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僕がレゲエを好きになったワケ
《僕がレゲエを好きになったワケ》 友達とクルマ二台で 夜の街を走っていた時だ その友達が貸してくれた レゲエのカセットテープが ちっとも面白くないのだった てんてっれてんてん てんてっれてんてん 退屈なリズムじゃないか? 意味なく街をクルマで流す ドライブは心地の良かったから ただただ音楽だけが最低だったのだ 突然、僕達のクルマが 十台ぐらいのクルマのチームに囲まれた 天六から天王寺にかけての途中でだ まず友達が殴られた 飛んで入った僕も鼻柱を殴られる それからどうなったかって? 想像がつくというものよ てんてっれてんてん てんてっれてんてん 僕は鼻血垂れながらノビていた 友達は腹を押さえて うずくまっていた 僕達のクルマは盗まれるコトなく道路上で 発動機をどるどる言わせている タクシーの運ちゃんが降りてきて 大丈夫か? 警察呼んだろか? 声を掛けてくれる 僕達は立ち上がると 大丈夫ですわ 心配掛けてすんまへんな てんてっれてんてん てんてっれてんてん 僕はクルマに乗り込むと ティッシュペーパーを丸めて鼻に詰める てんてっれてんてん てんてっれてんてん なんてコトだ? あんなに合わないと思っていたレゲエ イヤとしか感じなかったレゲエが 僕のささくれだった心に どこまでも深く染み入るのだった シンガーは誰だったのだろう? ボブ・マーリイかジミー・クリフだった 悪いが覚えていない てんてっれてんてん てんてっれてんてん あの時代、およそ四十五年前 音楽はまだプロテストだった けしてダンスミュージックではなかった てんてっれてんてん てんてっれてんてん 友達と二台でつるんで走る 僕は窓をがちゃがちゃと開けると 片鼻を詰まんでフン!と力を込める てんてっれてんてん てんてっれてんてん 血に染まった筒状の ティッシュが飛んで消えた
僕がレゲエを好きになったワケ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 418.0
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2025-10-20
コメント日時 2025-10-24
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


>てんてっれてんてん てんてっれてんてん のリズムが軽やかでいいですね。遊び心を感じ、楽しい投稿でした。 40年ぐらい前の音楽シーンはレゲエも、ソウルミュージックもロックミュージックも、熱い音楽リスナーに支えられていたんだろうなあと、今でもその音楽から熱気を感じ取ることが出来ますね。 音楽がダンスミュージックに化す前の、政治的主張も含んだものだったとは、作り手側受け手側の視野の広さと公意識の高さを表すものだと思います。
1ロックは反体制だと内心に秘めつつ、言いはばかる、ヒッピー音楽を若い頃熱愛した私です。 レゲエも聴きました。 ボブ・マーリーのレデンプションソングみたいな意味、捨てられない、可愛さで、リスペクト。分かります。
1俺だったら正当防衛を盾に殺すほどやっちゃうな。相手が何人いるとか関係なくて、一人ずつ徹底的にじっくりとやっていけば、何人かは逃げる。はい、脳内厨二病が止まらないミドルです。こんばんは。本当に最低な夜だったな、としか言いようがない。俺だったら囲まれた時点でブチ切れて車をガンガンぶつけちゃうな。HAHAHA。コンプライアンス的にアウトですかね、このコメント。気をつけなきゃ。
1殴られたからご愁傷さまでは詩の感想にならないので、言わせてもらいますが、ボブマーリーなどのレゲエ。一部の人によっては嫌悪感を催す人もいるのかもしれませんが、この詩では信念が貫き通されている、そこがいいと思いました。
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