荼毘に付す、桜の下で、棺に眠る幼子よ
お前は何を夢見るか
お前は誰を想うだろうか
穢れを知らぬ寝顔にひらり
薄紅の花びらが頬を撫でる
荼毘に付す、桜の下で、陽の光浴びる夢の花
少女の頃に抱いた夢か
年月重ねてまだ縋り付くか
消え入りそうな幻想抱いた
小さな胸にそっと手向ける
荼毘に付す、桜の下で、未来を騙る淡い日々
舞い散る桜を前にすれば
未来図は儚く塵と消える
いつかは私も子を孕み
風に舞う桜に思いを馳せる
荼毘に付す、桜の下で、棺に眠る幼子よ
お前は生きていたかったか?
お前は誰を恨んでいるか?
刃を染める紅の血は
ただただ静かに流れ出る
そうだ、これでよかったんだ
全部壊せばよかったんだ
オマエノコトヲコロサナケレバ
ワタシハイッショウオトナニナレナイ
荼毘に付す、桜の下で、棺に眠る無垢なる我が身
風が舞う、桜の流す、生身は幻
作品データ
コメント数 : 5
P V 数 : 680.4
お気に入り数: 1
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2025-10-01
コメント日時 2025-10-06
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
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| 可読性 | 0 | 0 |
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| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:680.4
2025/12/05 20時19分19秒現在
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死に関する詩になっていますが、失礼ですが、これはメンヘラというんですかね。苦悩する文学者の系列に連なる。幼き自分を殺し、大人になる。美しく葬る。あくまでも美しい。風に舞う桜が、ひとりの人の決心を見守っているのは、感動的です。
1いつもコメントありがとうございます★ メンヘラwww 確かにそれっぽい感じはしますね(笑) 今回の作品では黒髪様もおっしゃる通り、幼い自分を殺して大人になる様を表現しています。桜が散る儚さを大人になる寂しさと掛けてみました★季節外れですが(笑)
1こんにちは、 荼毘という言葉を知りませんでしたが調べさせていただきました。 棺に眠る幼子はなにを見ている、見ていた、のか。 荼毘が火葬という意味としてとってもいいのなら この幼子自体が燃え盛るようなイメージも受け取りました。文体は非常に静かなかたちですが。
1コメントありがとうございます。 "荼毘が火葬という意味としてとってもいいのなら この幼子自体が燃え盛るようなイメージも受け取りました。" ↑なるほど!確かにそうとも取れますね!見方次第では風に舞う桜が炎とも取れるような…、
0幼子との一体化。片仮名のみの二連が印象的で、化けて出ると言う恐れ、後難を恐れて出来ぬ、言挙げを行っているような、棺の子は聖子なのかもしれません。
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