2025年2月のBレビュー - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

わたしがいのることは

とても重い

みんな経験したことがあるであろう、とても重い"ちょっと"が詰まっている。

錠9

生きる

声なき声を拾いたいと思ったことはあるか

わたしは、ある。 あなたの胸を叩き 何故なのかと問いただしたい そう呼び止められた時 わたしは何と答えられるだろうか。 静かにだが確かにこの詩からは 張りつめた足音が聴こえる

ぼんじゅーる

天皇陛下万歳

知的破産者及び愚昧界の金字塔

平成天皇と存命中に呼び不敬を極め、大正・令和を外す選別賛美。明治から平成まで乱暴に万歳する時代錯誤と挑発精神が光る奇作。

大人用おむつの中で

好きです。

切れのいい、知性あふれる現代詩だと思いました。

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。

硬派な作品

萩原朔太郎や中原中也のエッセンスを感じます。

千治

体験記『呆気ない宣告』

それはあなたの現実かもしれない。

大概のことは呆気なくドラマティックではない。そうした現実の丁寧な模写が作品に厚みを増している。

ほば

世界は自由だ━不死━

わかるということ

あなたにとっては何が、その理解が起きるピースになるだろうか?

ほば

ふたつの鐘がなるころは

鐘は明くる日に鳴る! いつでもそうだ!

運営在任中に出会った多くの作品の中のベスト。決して忘れない。

yasu.na

良い

シンプルに好き

あっす

パパの日曜日

パパの日曜日

いい

明林

終着点

生きる、その先に死地はない!

美しくさわやか、そして深い意味が込められたシーン、均衡の取れた心情と思想、強い意志で最終連へと迫る引き締まった展開、我が胸にこの詩文を抱いて!

yasu.na

九月の終わりを生きる

呼び覚ます声

夏の名残の暑さが去ろうとする頃、九月の終わりになると必ずこの作品のことを思い出す。

afterglow

こっちにおいで

たれかある

たそがれに たれかある さくらのかおりがする

るる

詩人の生きざま

言葉と詩に、導かれ救われ、時に誤りながらも、糧にしていく。 赤裸々に描写した生きざまは、素晴らしいとしか言いようがない。

羽田恭

喘息の少年の世界

酔おう。この言葉に。

正直意味は判然としない。 だが、じんわりあぶり出される情景は、良い! 言葉に酔おう!

羽田恭

誰かがドアをノックしたから

久しぶりにビーレビ来たんだけどさ

この作品、私はとても良いと思うんだけど、まさかの無反応で勿体ない。文にスピードとパワーがある。押してくる感じが良いね。そしてコミカル。面白いってそうそう出来ないじゃん。この画面見てるおまえとか、そこんとこ足りないから読んどけ。

カオティクルConverge!!貴音さん

あなたへ

最高です^ ^ありがとうございます!

この詩は心に響きました。とても美しく清らかな作品ですね。素晴らしいと思いました。心から感謝申し上げます。これからも良い詩を書いて下さい。私も良い詩が書ける様に頑張りたいと思います。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

これ大好き♡

読み込むと味が出ます。素晴らしいと思います。

きょこち(久遠恭子)

輝き

海の中を照らしているのですね。素晴らしいと思います☆

きょこち(久遠恭子)

アオゾラの約束

憧れ

こんなに良い詩を書いているのに、気付かなくてごめんね。北斗七星は君だよ。いつも見守ってくれてありがとう。

きょこち(久遠恭子)

紫の香り

少し歩くと川の音が大きくなる、からがこの作品の醍醐味かと思います。むせかえる藤の花の匂い。落ちた花や枝が足に絡みつく。素敵ですね。

きょこち(久遠恭子)

冬の手紙

居場所をありがとう。

暖かくて、心から感謝申し上げます。 この詩は誰にでも開かれています。読んでいるあなたにも、ほら、あなたにも、 そうして、私自身にも。 素晴らしいと思います。 ありがとうございます。みんなに読んでもらいたいです。

きょこち(久遠恭子)

カッパは黄色いのだから

良く目立ちます。 尻尾だけ見えているという事ですが、カッパには手足を出す穴がありますよね。 フードは、普通は顔が見えなくなるのであまり被せません。 それを見て、僕はきっと嬉しかったのでしょう。健気な可愛い姿に。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)



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2025年2月のBレビュー    

本文は、2025年2月に、ビーレビューに投稿された作品を査定したものである。 【上位3選(順不同)】 鯖詰缶太郎 「なー、つー、」 https://www.breview.org/keijiban/index.php?id=14284 この書き手には、良くも悪くも「品の良さ」を基盤とした美学があるように思う。 全体的に掴みどころがなく、それでいておもしろいが、それは単に井上陽水という存在が醸し出している「ワカンナイ」に由来するばかりではない。むしろ、作中で意図的に仕掛けられた「ほどよい異変」によって、表象の世界が絶妙なバランスを保ち、結果として読者に「爽やかな」ポエジーを感じさせるからだろう。 こうした「異変が生むことによりむしろ安定する」という逆説的な構造は、一定以上のレベルの書き手ならば理解しているはずの技法であり、問題は、それをどこまで「ほどよいもの」として調整するか、その志向性の是非にかかっていると思われる。 例えば、 >ああ 僕らは蹂躙されたのだと >素面の時には >ふと目の当たりにしてしまうのです。 話者のこういう気持ちは単なる個人の感傷ではなく、時代の大きなうねりの中で「巻き込まれた」感覚として共感しかない。もう「狂う」くらいしか、選択肢がなかった。(おそらく作者と筆者の世代は近い) >パソコンのキーボードを叩く >あの規則正しい、よわよわしい >じつによわよわしい >ピアニッシモの、音階のない >無機質な水気のないテクノ音に むかし聴いていた音楽が、今や「キーボードを叩く、規則正しい、よわよわしいテクノ音」にのまれ、かつての熱量が失われてしまった。「もうクワガタムシたちの音に こらえきれなくなり 少年時代を 自ら がなり始めて」も、「少年時代」のあの頃に戻れるわけではない。 >のまれきり、僕らは >かわききり、ひからび、 >歯車になれました、というよりは >歯車に巻き込まれて、ぐにゃぐにゃの >やはりその身体、メンタリティーは >それはねじれてはいるが >まるみはなく >骨身も、肉も、返り血も >ちらかりきっていて >連続殺人事件が三歩、歩くごとに行なわれかのように >凄惨極まりなく、 >ああ 僕らは蹂躙されたのだと >素面の時には >ふと目の当たりにしてしまうのです。 機械的な秩序によって押しつぶされる感覚を「歯車」と表現する。抑圧され、乾ききり、やがて歯車へと変容する身体。それは無痛、無自覚なままシステムに飲み込まれる事態を指すのではなく、「蹂躙された」と自覚しつつも抗えない痛みを伴う。 問題は、ここに潜む「狂気」が、単なる素材として配置されているに過ぎないのか、それとも作品の骨格そのものを軋ませ、揺るがすほどの力を持っているのか、という点にあるだろう。 作者の「志向性」を問うならば、それは、こうした狂気が言語表象機能の役割にとどまらず、どこまで作品の制御を超えて暴れ出すのか、という一点にかかってくる。 作者が「ほどよく異変を起こすことで、むしろ表象空間を安定させる」という、意識的なバランス感覚の中にとどまる限り、読者の了見を揺り動かす決定打にはならないのではないか。むしろ、「ほどよさ」を破壊することでしか到達できない地点があるのではないか。本作が、あえてその臨界点を踏み越えないことを美学とするのか、それとも、より鋭利な表現へと突き進むのか。 作中に、突出した「詩」が一行でもあればいいのだが。 完備 「sex, sex, sex,」 https://www.breview.org/keijiban/index.php?id=14299 作者は、界隈ではその直言パワーで広く(?)知られている人物であるが、その作品世界はというと、なぜかいつもひどく内向的である。 >ぼくはあなたに嫌われたくない >セックス、セックス、セックス、いいえ、 >心が一番やわらかい、人生のわずかな季節に好きだった >あなたにぼくは嫌われたくない いったすぐそばで自分で否定する。繊細さの極みである。 >ストレートだよね。私もそう思う。そう書いたつもりだから。 とは本人の弁だが、この作者はけっして「ストレートに書く」タイプの書き手ではないし、(作者本体も決して「いいたいこという」タイプではないのではないか) 作品の背景に、じつは奥の方に、美しい関係が潜んでいる(た) そのように「ストレートに」読めればいいのだろう、 しかし、 >セックス依存症というのもありました。 >承認欲求を満たすためにsexに依存するそうです。 >「ちょっと奥さん......」 >とみのもんた心の疼く詩でした。 >鬱だなぁ。 >ただ自分の思いを書いて、それが作品になってしまうなら >それに越したことはないよね。 >練られた形跡を全く感じない。 >文字通り一発描きだろう。 というようなコメントもあるように、届く人には届くが、そうではない人にはまったく届かない。そのような性質の作品であると思われる。 常に平均を上回る有能な書き手であるが、課題があるとすれば、そこではないか。 田中宏輔 「骨。」 https://www.breview.org/keijiban/index.php?id=14249 この詩は、一見すると「不具」や「狂気」といったフェティッシュな解釈を誘発するかもしれない。しかし、より本質的なものとして感じられるのは、「静けさ」だ。 「首がない」=「意思がない」。それは、決して決定することのない存在であり、動かず、音もなく、ただそこにある。「首のない鳥」「首のない蛇」「首のない魚」もまた、意思や主体性を持たず、ただ物として存在する。しかし、それは単なる「無」ではない。むしろ、意図的に形づくられたものだ。 骨をつなぎ、鳥や蛇や魚の姿に似せて作る。しかし、それらは飛ばず、這わず、泳がない。「首がない」から、「意思がない」。そして意思がないものは、動かない。だが、それは「死」の象徴ではない。石のようにじっとしているが、完全なる無ではなく、形として残り続ける。 作品の実際に即して考えると、これらの描写が(例えば)「フリークス」というようなつきなみな倒錯に淫しているようには思えない。そうだとしたら、あまりにドラマ性がない。 むしろ、それらはそうした枠組みを超えて、より本質的な「静けさ」そのものへと向かっているように感じられる。音もなく、動くこともなく、それでいて確かにそこにある。この詩が形づくるのは、そうした絶対的な沈黙の場なのではないか。 最終連で「objet」が、言葉としてはっきりと現れる。単なる死のメタファーではなく、「意味の失われた形」そのものを主題にしていることが強調される。それは祈ることすらしない。神の前でさえ、沈黙を守る。では、この「首のないものたち」は、世界のどこへ向かうのだろうかといえば、動かず、音もなく、意志もなく、それでも形を変え続けること。そのものを指している。それを「進化」と呼ぶべきだろうか、それとも。


2025年2月のBレビュー ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 7
P V 数 : 1202.8
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2025-03-02
コメント日時 2025-04-17
#現代詩 #ビーレビ杯不参加
項目全期間(2025/12/06現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
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エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント00
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叙情性00
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合00
閲覧指数:1202.8
2025/12/06 01時55分27秒現在
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    作品に書かれた推薦文

2025年2月のBレビュー コメントセクション

コメント数(7)
rona
rona
作品へ
(2025-03-03)

いい作品を選びますねぇ。田中さんの『骨。』は読んでなかったから、ここで読めて良かったです。どれも秀作ですねー 私的には2月は『逆さま』がダントツでしたが。運営がどう取り上げるか楽しみです。 一点、『sex, sex, sex,』 >課題があるとすれば、そこではないか。 課題だろうか…? 私は届かない人には届かないという前提で考えてしまうんだけど(それは万事に対する私のスタンスでもあり)考えさせられました。

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おまるたろう
おまるたろう
ronaさんへ
(2025-03-03)

ronaさん、ありがとうございます。 先月だと田中氏の「骨。」こそ読まれるべき作品として推します。erotic。この実力者3名を論じる機会があったのはよかったです。 作品を単体で論じるより、レベルの高い作品をならべてみた時に、はじめて個々の奥行きのあるなしが見えてくるように思います。ためしに「なー、つー、」と「sex, sex, sex,」と「骨。」をならべてみると、わたしにははっきりとテーマが見えた。レベルの高い作品を並列して論じると、そういうことが起きる。 「届く、届かない」っていう話は、いうまでもなく、マーケティングやコピーライトの次元の話でもあるわけで、文芸にはそれを凌ぐ創意とか技術があると思っています。

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おまるたろう
おまるたろう
作品へ
(2025-03-03)

今月も「腹筋褒めコンテスト」のままでしたね...(白目) みんな腹筋が好きだねえ... こちとら今後もルール上問題ない男として邁進していきたいね。

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rona
rona
おまるたろうさんへ
(2025-03-03)

返信ありがとうございます。 >「届く、届かない」っていう話は、いうまでもなく、マーケティングやコピーライトの次元の話でもあるわけで、文芸にはそれを凌ぐ創意とか技術があると思っています。 そうなのだろうね。 ガチですね、選出された作品群も書き手さんも筆者さんも。良いもの読ませて頂いて感謝。

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三明十種
作品へ
(2025-03-28)

三つとも素晴らしい作品ですなーそれぞれ「私」をどう描くかなんですかねー3月は誰のどの作品が選ばれるのであろうか…楽しみです。

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万太郎
万太郎
作品へ
(2025-04-17)

田中さんの作品を無料で読めるなんて、ネット詩は凄いと思いますよ。 『骨』も凄かった。毎回頭が追いつかないトリッキーさで、色々なエッセンスを教えてくれる方です。 その実験精神、作品の完成度(私とは、うんと違う)先生と呼びたいくらいです。

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おまるたろう
おまるたろう
万太郎さんへ
(2025-04-17)

万ちゃんは天真爛漫でイイネ

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投稿作品数: 2