別枠表示
穏やかなある日
暖かな朝の日差しを浴びて、少女は目を覚ましました。 窓を開けて、コーヒーを飲んで、本を読みます。少女の決めた、毎朝の決まりごと。 本に栞をさして、朝食を食べます。 毎日食べているパンケーキ。なんだか今日はとても甘い味がしました。 少女はご機嫌に歌って、少しだけ踊ります。 窓の外をみれば、静かで穏やかな晴れた空。 「なんていい日なんだろう」 ふわりと心が軽くなったような、そんな明るい気持ちでした。 少女の身体が少し当たって、花瓶が落ちました。 だけど、気にする人なんてもう誰もいませんでした。
ログインしてコメントを書く穏やかなある日 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 442.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2025-12-01
コメント日時 2025-12-06
| 項目 | 全期間(2025/12/15現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
最近の投稿の多くがこういった「喪失」にまつわる不安や 失意を描く作品が多いのですが、これはなんなのでしょうかね。 童話風に「少女」の深層心理を表現しているのでしょうか。 「少女の決めた、毎朝の決まりごと」がある。だけど、この日は 「とても甘い味がしました」と普段とは違うものを味覚に感じる。 この感覚とそれによってご機嫌になって踊る描写については、 わたしにはまだ少女の心理が読み取れていません。 ひよっとしたらルーティーンが少し破られて不安が生じ、その 不安を打ち消すための自己防衛的な動作かもしれませんが。 しかしその所作によって花瓶が落ちる。花瓶ねえ。過敏とも 読める。少女の多感な感性がなにか日常とは違った裂け目の ようなものを感じて慄いているのですが、もうだれも、彼女 のそのような気持ちをわかってくれる人や、相談する人が、も う側にいない。それはひょっとしたら恋人かもしれないし父母や 友だちかもしれない。そういう喪失の哀しみを匂わせる語りなの かもしれないと思って読みました。
1何がかは分からないけど、なんかいい
1読み方によっては、怖い詩になるな、と思いました。 気にするものは誰もいない。 ひとりの状態を表していますが、 それまで気にするひとがいたことを示唆しており、 「え?もしかして、少女はそのひとを殺しちゃったの?」かと思いました。 こうやって書いている内に、 「気にするひとは、おそらく出ていってしまったのだろう」と別の可能性も考えられるのですが、 何となく怖い詩だなと思いました。
1素敵な感想をありがとうございます。 この物語を、喪失にまつわる不安や失意を描いた作品だと感じられたのは、もしかしたら takoyo2 さんが「喪失=不安や失意」という感性をお持ちだからかもしれませんね。 もちろん、そのような受け取り方もとても素敵だと思います。 「花瓶」を「過敏」と読むという解釈もおもしろいですね。 穏やかだけどいつもとはどこか違う日常、そして“誰もいなくなった”という事実を、少女がどう感じているのか。 読み取れないとしつつも真摯に向き合ってくださっているのが伝わってきて、とても嬉しかったです。 少女という多感な時期も踏まえて物語を見るという客観的で成熟した視点も印象的でした。 読んでいただき、本当にありがとうございました。 とても読み応えのある感想でした。
0素敵な感想をありがとうございます。 言葉にしきれない感覚を、そのまま感想として伝えてくださったことがとても嬉しいです。 自分の作品から、少しでも心地よい余韻を感じていただけたのだとしたら、本当に幸せです。 読んでいただき、本当にありがとうございました。
0素敵な感想をありがとうございます。 なんだか斜め上からの解釈で、「たしかに」と思って少し笑ってしまいました。 色々な可能性を考えられる詩にしたつもりでしたが、怖い詩として着地するのも素敵な感性ですね。 “気にする人”が他人だったのか、それとも少女自身だったのか。そういう解釈もあるかもしれませんね。 「こうかもしれない、ああかもしれない」と書いていく中で解釈が生まれてくるというのは、レモンさんが物事をさまざまな角度から見られる方だからかなと思いました。 読んでいただき、本当にありがとうございました。
1花瓶が落ちれば割れるのだろうなと思うのですが、割れなかったのかもしれません。少女の踊りは空の機嫌を変えるのかもしれません。毎朝の決まりごとに印象深いものを感じます。それが読書であろうと、ジョギングで有ろうと、朝の光が遍く差して居ると思うからです。
0