大陸的な夜の残念さについて - B-REVIEW
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きょこち(久遠恭子)

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大陸的な夜の残念さについて    

蛇口港からは無口過ぎる運転手だったから 温調を少し緩めて欲しいと 話かけるタイミングが難しかった。 出国前に預けた2つの荷物が未着だと 確定するまでに3時間がロスされた。 香港経由便なのにあり得ないよと、 リュウはメールで怒っていた。 夕食のためにリュウは昼間、 食事を摂らなかったらしい。 タイランドから中国に帰化した彼の妻は 内地の血が混じった褐色の肌。 料理が少し乱雑だけれど、 まったく嘘がない笑いかたに魅せられ、 リュウも僕も、出される皿をいつも完食。 紫色を指定した彼女への土産。 バイブローター。 「リュウがいてしまぅときのぉこえうぉきけるで、わぁたしわ、まんぞくぅ 」と 欲しい土産物を尋ねるために 掛けた携帯電話越し。 最後に咥えあう際に 発している言葉とは違うのに、 僕は勃起した。 先にリュウをいかせることが、 4度目を過ぎた頃からの我々のルール。 彼女とリュウがやっている間に、 僕は萎えてしまう。 僕が元気を取り戻すタイミングは いつも、 彼女の、あの、 意味不明な言葉と声に 集中した時なんだ。 携帯電話の会話の途中、 勃起したのは、 これからは、いつも、 バイブローターが在る、 保険として在るという 不安からの解消が あったからなのかもしれない。 リュウも、きっと、 自分自身が果てた後にも、 ローターを妻に当てることが やりたくてしかたなかったかもしれない。 残念な夕食。残念な荷物。


大陸的な夜の残念さについて ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 11
P V 数 : 873.5
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2017-04-26
コメント日時 2017-05-08
項目全期間(2024/03/28現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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閲覧指数:873.5
2024/03/28 19時54分46秒現在
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    作品に書かれた推薦文

大陸的な夜の残念さについて コメントセクション

コメント数(11)
黒髪
(2017-04-26)

三人の関係が、複雑な感じで、よく読み取れずすいません。いや、文章はきちんと説明してあり、僕の読解力のいたらなさ なんですが。この詩、文章が完璧。必要なことは全部書いてあり、余分なことは一つもない感じです。そして、内容の 提示のしかたが、運転手から、会食、そして性的な描写へと、ジグソーパズルのピースがぴたっと合った感じで、 実に気持ちがいい。こんな詩を楽しめて、僕の読詩歴では、新しいタイプの詩に出会えたと、そんな気持ちになりました。

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三浦果実
(2017-04-26)

黒髪さん コメントありがとうございます。じつは、私は今、フィクションの詩を書くことにチャレンジしておりまして。当作品が3作目になりました。10番勝負、最後の作品を現代詩人会に投稿するという目論見であります。 私、正直に言いますと、黒髪さんに読んでもらえて、嬉しいです。以前から文学極道で存知上げてましたが、なんといいますか、その、コメントする雰囲気のタイミングが合わず(笑) 私も本日は、投稿作品にガシガシコメントを入れていきたいと考えております。黒髪さん、今後ともよろしくお願いします。

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朝顔
(2017-04-27)

はじめまして。いきなり失礼します。物凄く完成度の高い詩だと思います。東南アジアの夜の屋台の果物籠をふと覗き見たように感じました。敢えて、文体を省略気味になさっている部分が、タイとの混血の友人の妻の不自由な日本語とマッチして、異国情緒(死語かも知れません、すみません・笑)を掻き立てていらっしゃる。 しかしながら、私が感動しましたのは後半部分のバイブローターの扱いですね…。淫猥な雰囲気ではなく、あくまでも無機質な玩具として、「僕」と「リュウ」と「彼女」の間にバイブローターが存在する事で、かえってこの三者の痛ましいようにも思えます、些かディスコミュニケーション気味なでも勢いのあるsex、つまりは人間関係ががくっきりと描き出されているように思いました。どうも、ちょっと無理して書きましたので、稚拙な感想で申し訳ないです。

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朝顔
(2017-04-27)

ちょっと追記します。「異国情緒」の一言は取り消したいです。今現在の我々にとって大陸はとても近い存在です。それ故の不自由さ。自由であるようでいてぎこちないこの三角関係が成り立っているのは、気のいい「彼女」にどう対したらよいか?と言う戸惑いが、「僕」の中にも「リュウ」の中にもあるからだと思うんです。だからこそ、男性であろうところのリュウを、男女二人で逝かせるという、ゲームならざるゲームが、この詩の中核にある。この詩は、例えば森鴎外がのほほんと「異国情緒」を書いた時代の詩とは、一線を画していると改めて気づきました。だから、この詩の感覚は新しいのだと。

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三浦果実
(2017-04-27)

朝顔さん はじめまして。コメントありがとうございます。 当サイトの運営スタッフの半分以上が海外でのビジネス経験者です。私も、海外出張先で現地ローカルでの交流があります。このサイトが海外でも親しまれたらいいなあと、時々思います。またこんなこというと、妄想ウソツキヤローと、ネット詩硬派組から批判されてしまいますが、朝顔さんがおっしゃる通り、異国はとても近くなりました。当サイトが立ち上がる準備段階当時、発起人間で共通した認識としてあった、残念な気持ちがあって。それは、平たく言いますと(海外在住者発起人の作品に対する批判として)「作品は旅行記としかみれない」という物言い、または、作品に使われる日本語が、対象化手法に違和感がある、という物言い。そのような批判は、海外へあまり行く機会のなかった私がもともと抱いていた気持ちでもあったので、その指摘の意味合いは理解出来ました。海外経験を経て大きく変わった今の私の気持ちからすれば、「とにかく、海外へどんどん行けばわかる」という一言に尽きます。何を朝顔さんにお伝えしたいのか、書いていて、わからなくなってしまいましたが(笑)。 朝顔さんのコメントから、当掲示板になかった新しい風を感じます。参加いただきまして、ありがとう。

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まりも
(2017-04-27)

食欲と性欲、三者のまぐわい、というかなり(本来なら)異常ともいえる状況が、むしろ普段通りの情景としてそこにある、という不思議な大らかさが印象に残りました。性を恥ずかしいもの、隠すべきもの、としてではなく、自然なもの、相手を満たすもの、という関係性でとらえている。 食事を作り、提供する「妻」の行為は、二人の「夫(?)」への好意であり、厚意でもある。リュウをいかせること、「夫」を満たすこと、に「妻」が満足を覚えるなら・・・「妻」を満たしてあげるのは誰なんだ、と疑問を抱いたところに、「妻」の所望した土産が出て来るわけ、ですが・・・。 対談、ではなく、鼎談の場合、三者が同時に対話することはなく、常に二者が語り合って、それをもう一人は聞き手として聞くことになります。 三者が絡む行為、というものが、正直な所私の理解を越えていて・・・その場合でも、行為は常に二者の間にのみ行われ、独りは「見ている」ことになるのかな、と思い・・・。「僕」は、二人を見ているだけで満たされてしまう、ということなのか。「僕」は何もしてあげられない、という淋しさを抱えているのか。 リュウの事後に、「妻」を満たすことが「僕」の役割であったのかもしれないけれど、それを果たすことができない「僕」の失望感とか自分自身に対する苛立ちのようなものを解消するものがバイブローターなのかな・・・「保険」という言葉が出て来るのは、そのあたりに理由があるのかもしれない、などと思いました。 どちらにせよ荷物は届かず、三人とも満たされないままの夜を過ごした、ということ・・・と残念な夜、というイメージは結びつくのですが、「大陸的」という言葉のニュアンスが、今一つ、よく伝わって来ませんでした。 中国と日本と朝鮮の三つ巴の関係性に重ねてみれば、見えて来るものがある、のかもしれないけれど・・・それにしては情景描写も用いる単語もストレートなので(笑) メタファーというよりは、やはり三者の関係性の物語、と、単純に読んだ方がよいのかもしれないですね。

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夏生
(2017-04-28)

はじめまして、失礼致します。 異国の温度、湿度、匂い、が漂い、読むにつれて、三人の温度、湿度、匂いに変わり。冷めた官能と一部の高熱、残念、という言葉が苦笑いの中にあるような、満足できないことを不満と思って変えようとするのではなくて、これが日常だ、と割り切っているような渇いたものを感じて。バランスがとれているような、どこか心許ないような関係性が印象的でした。

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みいとかろ
(2017-04-29)

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みいとかろ
(2017-04-29)

〈何かがゆるい世界〉へ放りこまれたとき、周りのゆるさ故に、我々が感じてしまう緊張。アジアの雰囲気とは、そういったものを喚起するように思います。我々の緊張とはよそに、ゆるんだ日常がこんこんと続いてゆく不思議な雰囲気に 宿る魅力。 三浦さんの着飾っていない文体は、フィクションかノンフィクションかを判然とさせず、アブノーマルが(僕・リュウ・妻らの)ノーマルであることを伝え、読者に〈ゆるいと緊張〉に起因する独特の感をおこさせます。その混然一体が、作品の美であると思います。

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三浦果実
(2017-04-29)

まりもさん コメント有難う御座います。 大陸に移るとなんだか解放感からか、セックスに対しても気持ちが大きくなりまして、そもそも、私、根が冒険家なもので(笑)、現地の知人から「あそこは危険だから一人では行ってはダメだよ」と言われると、真夜中にホテルを抜け出して行ってしまうんです。 花緒さん コメント有難う御座います。 これは、東京から新大阪までの新幹線の移動時間に書いたのですが、書き終わって、なんだか、村上龍っチックになっちゃったなあと、村上春樹主義者な私は残念な気持ちになりました。が、私、気が付いたのです。先日、桐ヶ谷忍さんに「三浦さんはフィクションを書きなさい」とアドバイスを受けて、フィクションを書き出してわかったんですが、いくらでもストーリーが湧いてくるんですよ。意外にも。で、フィクションの方が自分のアレを投影していることが判りました。 夏生さん コメント有難う御座います。 そうなんです。特に、海外のホテルのユーテリティについては、ある程度はおおらかに開き直って、期待しないことが大事だったりしますよね。でも、シャワーのお湯が出ないからなんとかしてくれ、というようなところから、ホテルの従業員と仲良しになることも事実なんで、僕は、大雑把な生き方が好きなんですよ。 みいとかろさん コメント有難う御座います。 アジアはやはり、島と大陸で雰囲気が違いますね。あれは、なんというか、変な話ですが、島国のフィリピンとかタイランドとかですと、国民性として基本的にお人好しだと思うんです。こーいうお人好しの人達を大陸の横柄な人達がたやすく侵略したりしたんだろうなって、実感として思います。ただ、日本だけは、ちょっとそれが当てはまらないような気がするんです。。

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百均
(2017-05-08)

 三浦さんの作品の中で一番好きっすね。  これは面白い。皆言ってるコメントに何か付け足す事もないし、ローターを持ってきてるのが、ちょっぴり面白いけど、なんとなく馬鹿にもしきれない感じが、残念としかいいようがないし、作品に流れているちょっとしたやるせなさが、気の抜けたリュウとかの駆け引きに綯交ぜにされていて、最後の綺麗なオチにすっぽり収まっていく感じ。好きですね。

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