別枠表示
アントナン・アルトー
アルトーは いつでも燃えている 照らされた心臓から 黒い指が広がる 星も 月も 陰部が自ら手淫を始める すべての動詞を裸にするように アルトーは いつでも痺れている 街燈たちは一人ずつ 自殺未遂の記憶を思い出す 思い出す 手首を切った薔薇の痛みを 心に アルミホイルを巻いた猫のためらいも アルトーは いつでも凍えている 時計の針で掘り進んだ 不可解な空へ 太陽を巻き戻した 優しい深夜 シャボン玉の視神経を伝う光が 風景を食べ始める 俺は誰も愛していない 俺は何も信じていない 一人になれば寂しいのに 寂しさが孤独をぬぐってくれる 月よりも月の向こう側を覗きたかった 宇宙が俺の体を借りて喋る (ずっと一緒にいようね 宇宙も幸せになりたいらしい (ずっと一緒にいようね アルトーは いつでも眠っている いつまでも 永遠に 美しい朝がきた 美しい何かに邂逅したとき 詩人は いつでも言葉を憎んでいる
ログインしてコメントを書く
アントナン・アルトー ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 237.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2025-11-04
コメント日時 2025-11-04
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


ああ、アントナンアルトー。器官無き身体でしたか、間違って居るかもしれませんが。言葉を憎んで居ましたか、アルトーは。アルトーの心情が、この詩全編から伝わって来るようでした。
0コメントありがとうございます。晩年のアルトーは言葉というより言葉の使い方そのものに注意を払っていたようです。と言いますのは、アルトー自身の魔術的な言葉の使い方それに狂わされたのだとアルトーがその口で語っています。アルトーは昔でいう精神分裂病を患っていたとのことですが、人間の狂気に関わる本に、精神分裂病にも種類があって芸術的な感性の過剰な爆発が導くタイプもあるとのことで、アルトーの病はまさしくそれに該当するのではないかと思っております。
0