つつーっ、ぴん、ぴん、だらああああん
今日はやけに、虫の好かない男ばかりねえ
都々逸、虫酸、ゴキブリ野郎、パンの屑
ああ、いやだねえ、地球環境の破壊ってえのは
額にひとつ、陥没した窪があり
腕のやたらと白い、冬瓜状の顔した人が
その窪を押しながら、ひらひら舞い歩く
暑い夏の日には、仮の、話がよく似合う
そういう訳で、仮の、わたしのお母さんは
実体として影の薄い、わたしを産み落とす
世間は蜃気楼、海、海、海、虚無オンザビーチ
暑い日の仮の母、姿形を刻々と変容させ
悪い点数を取った期末テスト、蝿化学と
蛆数学の解答用紙を、バレぬ様に
薄い学生カバンの底のサイズに合わせて
カタカタと折り畳んで、沈めていった様に
暑い日の仮の母は、空気家庭の底面に
嵌まり込んでいったその人よ、どうか
どうか、額の窪に、蜜柑の子を、
嵌め込まさせて下さいませんか、そして号泣を
桟橋から舟に乗って行った母よ
何処へ行くのですか
にこにこして舟に乗る母よ
さぞかし楽しい事でしょう
波は穏やか陽も温いこっくりこっくり
舟も進むゆくりゆくり
桟橋から舟に乗って静かに行っちゃった
仮の土地での仮の息、仮の母から仮の命
ウィーシャルオーバカム、洒落せえ
仮母の額の窪から、蜜柑の子が果銃を向ける
作品データ
コメント数 : 4
P V 数 : 606.8
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2025-09-04
コメント日時 2025-09-07
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:606.8
2025/12/05 18時35分14秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。
夏の暑さに酔って、現実と虚構の境がふやける様子が独特のリズム感で書かれている。 現実の母親像と幻想の「仮の母」が溶け合って、暑さで揺れる景色の中に浮かんで見えるのが、とても面白いです。
0お読み頂き、ご感想まで頂いて、嬉しく思います。 糞蒸し暑い夏の日々と母の乳に匂いの記憶。ぼんやりして行きますが、真実の生命はここに有ると、信じていきたいものです。
0やはり、私も現実と仮の混じり合う作品世界がいいなあと思いました。特に蝿などのくだりが最後になぜかREALに響きました。何でだろう。
0お読み下さりありがとうございます。学問は宝、糞スクールの学業は罪。しかし高校位は出ておけ、と、周りが言うであろうので辛々卒業。実の母は仮の母の様に喜びました。
0