ころしてくれ とわたしがないている
おわらせてくれ とわたしがないている
さびしい とわたしがないている
わたしはずっとないている
あのときあんなことしなきゃよかった
またまちがえた どうしてもっとうまくできないの
わたしなんていなきゃよかった こんなろくでなし
ぱぱとままにもうしわけないわ
泣き声は叫び声に変わり 全てを吐き出さんばかりに慟哭している
私はわたしが普通だと思っていた
周りに関わる全ての人間はわたしだと思っていた
大嵐を見た時のような 悪夢を見た時のような
漠然とした不安と 変わってしまう明日への恐怖を
全ての人間は抱えていると そう信じていた
わたしは他の人より落ち込みやすい と
私よりわたしに詳しいお医者様が言った
あなたは気にしいさんなんだね と
ある病院の看護師さんが言った
あなたは普通じゃないのね と
思い出せない誰かが言った
ああ わたしはおかしいらしい
そう私が知った時 わたしは割れた風船になった
パァンと大きい音をたて バラバラバラバラおちていく
ころしてくれ とわたしがないている
おわらせてくれ とわたしがないている
さびしい とわたしがないている
わたしはずっとないている
私は言う 痛いのは嫌だ
私は言う まだ先でもいいはず
私は言う 家族も友人も好きなものもあるでしょう
私はずっと言い続ける
きっとしぬまでわたしはこうなのね
かわらないとわかっている
ひとからみたらたいしたことない
とるにたらないとわかっている
でもどうしようもないの ずっとさびしくて
あしたをむかえるのがこわいの ろくでなしだから
だからわたしはないているの
そこには たしかにしあわせもあったはずなのに
きっと死ぬまで私こうなのだろう
先の未来に幸福を見出し 今度は間違えないように
失敗をなかったことにせずに
泣き叫ぶわたしと貰った多くの幸福を抱えながら
生きていく
いつか嫌でも迎える最後の日に
私たちの人生は悪くなかったと思えるように
あぁでも時折考える
わたしがもっと強ければ
わたしに正解の選択肢のみを示してくれれば
世界がもっとわたしに優しければ
私はこんなことを思わずに済んだのではないか と
誰か 誰か 誰か誰か
教えて 教えてください 答えをください
私は わたしは 私たちは
いったいどうすればよかったの
作品データ
コメント数 : 12
P V 数 : 904.5
お気に入り数: 2
投票数 : 4
ポイント数 : 0
作成日時 2025-08-26
コメント日時 2025-08-31
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/06現在) | 投稿後10日間 |
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| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
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| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:904.5
2025/12/06 02時17分37秒現在
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答えあげます。 詩なんて書くのは、「オカシイ」人間です。 世間一般からすれば。 だけど、世間の常識は、私(レモン)の常識ではない。 ひとが私を化け物だと言っても、 私は堂々と言う。 そう?普通だよ。 オッケー?
1答えありがとうございます。 確かにわたしにとって私が全てですもんね...。今はまだ難しいですが、いつかレモンさんのように言えたらいいなって思えました。 改めてありがとうございました。
1そりゃあ、正解の選択ばかりし続けられる人なんていませんよ。悪いことをしたら謝って、訂正して、 良いと思う方を、人に聞きながら探して、進んで、やっていけば、どんな人生も開けます。 心の弱さは、一時的なものです。
1めちゃめちゃ共感します(泣) 私も自分はおかしいの?生きてる価値あるの?と自問自答することや死にたい思うことも多々あり、日々そんな感情に板挟みになってもがいている自分が思い浮かびました。
3だけどね、 この詩は、とてもテクニカル。 ひらがなの部分、漢字の部分。 どうすれば、もっともっと伝わるか、と、“形”を探っている。 どんなに哀しかろうが、苦しかろうが、嬉しかろうが、とことん表現せずにはいられない、物書きの“性(さが)”を感じました。 ありがとうございます。
1高村光太郎の「道程」を思い出しました。この先も何度も間違えて、その度にわたしは泣いてしまいますが、前に進むことをやめたくないなと思えました。 コメントありがとうございました。
1じぶんを大切に出来るのは自分だけだとわかってはいるんですけど、ずっと考えちゃいますよね...。 コメントありがとうございました。
1楽しいことも悲しいことも、私の詩で語り尽くしたいなぁと思いました。とても嬉しいです。 再度コメントくださりありがとうございました。
1こんばんは、 ひらがなが多い部分はこの詩を支える骨格のひとつなのかな、と。 漢字にするまで間に合わないような気持ちの焦燥といいますか、そんな事を感じました。 >>あなたは普通じゃないのね と >>思い出せない誰かが言った このフレーズですが 思い出せない誰かが言った、というところが要で、ひりりとして好きです。
1こんばんは、コメントありがとうございます。 ひらがな=本能、漢字あり=理性という体で試作しました。そう感じていただけて嬉しいです。 顔も思い出せない癖にずっと縛られてるんです、嫌になっちゃいますよね
0「わたし」がないている。「私」は言う。神に祈るような雰囲気を感じました。なので最終連の「誰か」は神を希求する実存の叫びなのかもしれませんが、詩全体からすると、後悔の念が強いと言う印象なのですが、まだ神を信じていると言う感じだと思いました。
1「誰か」は神を希求する実存の叫びという文を見て、とても腑に落ちました。自分がまだ信じていたいと思っていることに驚きました。 コメントありがとうございました。
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