神崎ラジオ祐介
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ネジ巻き
ネジを人に巻いてもらわなくては生きていけない 毎日、たった100回巻いてもらえばいい けど、1日でも巻き忘れたら死んでしまう あの子は1日も欠かさず毎日巻いた ただネジを巻くそれだけのことだけど 毎日欠かさずすることは簡単ではないよ それなのに君はあの子にそれ以上を求めるんだね 毎日ネジを巻く 死んでしまうと言われたら 巻くしかない でも本当に必要かな 人に巻いてもらわないと生きていけないのに 生きていると言えるのかな 私が巻かずに死んでしまったとして その方が自然じゃないかな でも私は私のせいでこの子が死ぬのが怖いから 毎日ネジを巻くけど いつもお礼もないんだね ありがとうが欲しいわけではないよ でも私の指の痺れはきっと君には永遠にわからない 僕のネジは僕の手に届かない 自分で巻けたらいいけど 僕を作ったのは僕ではないし 知らない誰かが勝手に作って勝手に捨てた 僕のサビは体中にこびりついて ネジを巻くのも一苦労 ネジを巻く一回一回の軋みが お腹の底まで響くんだ そのか細い金属音に涙が出そうで そんな機能はついてないけど 毎日ネジを巻いてくれる子 そのこの指の赤いこと わかってる なのにお礼は言えない言いたくない なぜだろう たぶんあの手の赤いのをもっと眺めていたいからだ
ネジ巻き ポイントセクション
作品データ
コメント数 ： 4
Ｐ Ｖ 数 ： 764.2
お気に入り数： 0
投票数 ： 2
ポイント数 ： 58
作成日時 2025-06-09
コメント日時 2025-06-15
Ｐ Ｖ 数 ： 764.2
お気に入り数： 0
投票数 ： 2
ポイント数 ： 58
作成日時 2025-06-09
コメント日時 2025-06-15
#現代詩
| 項目 | 全期間(2025/12/06現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 15 | 15 |
| 前衛性 | 2 | 2 |
| 可読性 | 10 | 10 |
| エンタメ | 5 | 5 |
| 技巧 | 5 | 5 |
| 音韻 | 11 | 11 |
| 構成 | 10 | 10 |
| 総合ポイント | 58 | 58 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 15 | 15 |
| 前衛性 | 2 | 2 |
| 可読性 | 10 | 10 |
| エンタメ | 5 | 5 |
| 技巧 | 5 | 5 |
| 音韻 | 11 | 11 |
| 構成 | 10 | 10 |
| 総合 | 58 | 58 |
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- 作品に書かれた推薦文
ネジ巻き コメントセクション
コメント数（4）
初めまして。 もし私がネジを巻いて貰う立場なら本気で、 ｢もう巻かなくていいよ。辛いでしょう？｣と言ってしまいますね。 何か返事が欲しいわけではなく、 自分の存在が、誰かの負担になっているのが耐えられないからです。 ネジを巻くひとが、｢辛くないよ｣と嘘をついたら、 ありったけのお金で切符を買って、 どこか遠いところに行きます。 これがお互いに、ネジを巻き合う立場なら、 ｢明日も巻こうね！｣ ですね。 あのこがあなたのネジを毎日欠かさず巻いてくれるのは、あのこがあなたを、とても大切に思ってくれている証だと思います。 ありがとうございます。
1第1連、第２連、第３連は、それぞれ違う人物(もしくはロボット的な機械？)が話してるんだなと。 ＞そのこの指の赤いこと わかってる でも痛いとはかいてないところがうまいなぁと。 ＞でも私の指の痺れはきっと君には永遠にわからない この子はどんなに錆び付いて巻くのに時間かかってもネジを巻き続けるのだろうと。 ＞僕を作ったのは僕ではないし 知らない誰かが勝手に作って勝手に捨てた この台詞に生命力は全く感じないのだけれど、最後まで読むとなんとか生きさせてもらって、あの子の赤い手を眺めたいなんて素敵です
初めまして コメントありがとうございます。嬉しいです。
1コメントありがとうございます。 分析的に読んでいただき私自身も新しい気付きがあります。
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