これは夜に自動実行される心の更新記録です——
深夜4時 雨の中で.exeを起動
雨の中で 椿が落ちる
疎水性のスーツに小さなビニール傘 胸に残された小さな花托
きっともう再起動しないだろう
雨に当たるたびにガラスで出来た僕から透き通る音が響く
僕の椿は落ちていない
丁寧に守っているから
肺心臓肝臓気管 全てに根を張るこの苦痛
exe.ファイル 実行します
exe.ファイル 審問します
exe.ファイル 執行します
けど惜しくない
君を置いて行くことが僕には最も苦しいことだから
そのために祈るよ 防空壕の中で
電車と車とジグソーパズルを手に取ってまだ君と遊んでいたいんだ
目と目と目と目と目と目と目が僕を捉えてまた痛いけど
それでも僕らは友達さ
時々ここから抜け出して
君に構わず雨に紛れて泣きたいけど
ここでも外でも泣けないや
exe.ファイル 実行します
exe.ファイル 執行します
exe.ファイル 検閲します
いい子になる魔法を教えてよ
暴力装置と目と目と目と目と目と目と間に作られた君と僕の思想犯
霧雨と朝の香りが漂う中
そぞろに僕は友達を握りつぶした
砕ける音はしなかった
僕はそっと崩れていった
作品データ
コメント数 : 3
P V 数 : 631.8
お気に入り数: 1
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2025-05-10
コメント日時 2025-05-16
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:631.8
2025/12/05 20時32分59秒現在
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冷たいデジタルの機械音。exeとあるのでパソコンなのでしょう。 ただ、良いアイデアなのに、 exe から始まる3行が、充分生かしきれてないように思います。 些細なことなのですが、 少し多目に改行し、 より冷たさを空白に響かせてみたり、 このように、3行だけ文字を下げてみたりすることで、 全然、雰囲気が変わるのではないか?と思いました。 核となる3行と他の部分のコントラストをはっきりさせた方が、より詩が生きてきます。 友達ではなく、恋心を感じました。 >目と目と目と目と目と目と目 とても印象的で、驚きました。 上手いと思います。 ありがとうございます。
1アドバイスをありがとうござます。 これからは産んだ詩達を生かすようより精進しようと思います。
1これはいいですね。exeファイルと孤独。言葉で想像が、うまく喚起されていて、 読む快楽といったものを感じます。もっともっとうまくなっていかれる方だな、 と思いました。
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