野っ原に突き刺さる長い道
雨が降れば豹柄の大地
悲しみは挑発だ、彼らは強いさ
私は立てる像となる
腕や足を思うように増やして
愛に触れやすい抱き方を探している
若葉にある紅をすくって
唇に翳せば私も強くなれるかな
風の通り道を不意につくった
大海原に種を投げる果実たち
熟し切らない横顔は静かに狂ってる
陽の光は皆ひとしく焼いてく
そうして私はふと足を止める
目の前に横たわる骨と肉
大人しく俯き蠅のたかるピアノだ
この身体に似つかわしい空白
空虚をせき止める肋骨に腕を回し
ぶら下がり眺めるようにキスをした
儀式が止んで影が廻った
不快な音を立てながら踏みしだく
微塵になっても横たわっている熱
私は毛皮にならないからね
踵を返して抱いたままで歩んでいる
野っ原に突き刺さる長い道を
作品データ
コメント数 : 4
P V 数 : 580.6
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-03-01
コメント日時 2025-03-02
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:580.6
2025/12/05 20時08分30秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。
「私は毛皮にならないからね」と急に語り掛けられたような気がして はっとしました
1かっこよくて、いい作品だと思いました。最後がまたよかったです! 強い言葉が多いように見えてカタカナと平仮名のバランスも繊細で、のせてる情報量もちょうどいいと思いました。
1トキサエンさん、コメントありがとうございます。急にこちらを振り返るような演出をしてみました。効いたようで嬉しいです。精進していきます。
1佐々木春さん、コメントありがとうございます。お褒めの言葉嬉しい限りです。精進していきます。
0