君が揺れている
君の声が聞こえるよ
でも言葉にしない
ふふ
ふふふ
春と
呼んでいるんだ
きらきら
光に舞う
ちいさな虫たちがちらちら
瞬きする間に
生まれてくる
はじめましてと
挨拶をする
そっけないふりして
駆け出していく
あの猫の見知らぬ
後ろ姿を見つめ
通り過ぎる風
小さく振り返り
誰もいない
路傍に咲いていた
列車が走る
音が鳴っていて
日の陰る穏やかにまかせて
朽ちた板切れは
空にあって
十字を切りながら
一日中
大きな車輪が
掛け声を出して
合図をして
向かいの家の
レースを纏う白猫
見つめる
ふふ
ふふふ
ふふん
もう
すべてを失ってもいいね
作品データ
コメント数 : 10
P V 数 : 1129.1
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2022-04-02
コメント日時 2022-04-04
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:1129.1
2025/12/05 21時32分16秒現在
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こういう朗らかなのが好き。僕は。最後の一文は、一捻りほしい。
1春の訪れを楽しんでいる様子がとてもいいです。そして最後、満ち足りたらもういいんです。わかるなぁ。
1*本文訂正 穏やかに → 穏やかさに でした。 失礼しました。
0ラストの一文がとても魅力だと感じました。行の間が広く、広々と清潔感のあり、同時にどこか寂しい画面が作り出されていて、視覚的にも美しかったです。
1春というと光溢れ、生ぬるい風、啓蟄、虫が湧く、あとは腐るイメージ、かな。それが感じられました。レースを纏った白猫女かな。白レースを着る女はここ数年でかなり増えました。最も女が美しく見えやすいからです。私も馬子にも衣裳したいワ!
1アルのパカよし さん。 ありがとうございます。 お気にめされて良かったです。最後はつまらなかったですか。わかりました。
0北川 聖「やすらぎの苑」発売中さん ありがとうございます。 そうですね。春の空気があまりに心地よくて意識がぽわ〜ん……と。どこかそんな感覚についてのつぶやきみたいな作品なのかなと。
0橙色さん ありがとうございます。 行間といいますか余白といいますか、は視覚効果などあまり意識はしませんでしたが、無意識に作りこんだものはあるのかなと。そのあたりは微妙ですが。 最後の一文は蛇足かもしれませんが、そのままにといったところでしょうか。
0湖湖さん ありがとうございます。 そうですね。だいたいはそのイメージに沿ったものなのかなと。白猫は飼い猫のつもりでしたが、レースとあり人間を想わせるものになるようですね。たしかに女性的な妖艶で静的なものはイメージにあったかなと。
1ねねむさん ありがとうございます。 春を感じ、頭が目がどこかぽわ〜んとした感覚がありましたね。リセットされてしまうような、リセットしたいような、そうした意識があったのかなと。
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