【百物語】 フィラデルフィアの夜に XXⅥ - B-REVIEW
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エセ詩人

いでよ、エセ詩人!

コトダマ とはよく言ったものだ。 ハキダセ と 男は言う。 おまえは誰だ? わたしは何者だ?   

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萩原朔太郎や中原中也のエッセンスを感じます。

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それはあなたの現実かもしれない。

大概のことは呆気なくドラマティックではない。そうした現実の丁寧な模写が作品に厚みを増している。

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あなたにとっては何が、その理解が起きるピースになるだろうか?

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鐘は明くる日に鳴る! いつでもそうだ!

運営在任中に出会った多くの作品の中のベスト。決して忘れない。

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美しくさわやか、そして深い意味が込められたシーン、均衡の取れた心情と思想、強い意志で最終連へと迫る引き締まった展開、我が胸にこの詩文を抱いて!

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九月の終わりを生きる

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こっちにおいで

たれかある

たそがれに たれかある さくらのかおりがする

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詩人の生きざま

言葉と詩に、導かれ救われ、時に誤りながらも、糧にしていく。 赤裸々に描写した生きざまは、素晴らしいとしか言いようがない。

羽田恭

喘息の少年の世界

酔おう。この言葉に。

正直意味は判然としない。 だが、じんわりあぶり出される情景は、良い! 言葉に酔おう!

羽田恭

誰かがドアをノックしたから

久しぶりにビーレビ来たんだけどさ

この作品、私はとても良いと思うんだけど、まさかの無反応で勿体ない。文にスピードとパワーがある。押してくる感じが良いね。そしてコミカル。面白いってそうそう出来ないじゃん。この画面見てるおまえとか、そこんとこ足りないから読んどけ。

カオティクルConverge!!貴音さん

あなたへ

最高です^ ^ありがとうございます!

この詩は心に響きました。とても美しく清らかな作品ですね。素晴らしいと思いました。心から感謝申し上げます。これからも良い詩を書いて下さい。私も良い詩が書ける様に頑張りたいと思います。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

これ大好き♡

読み込むと味が出ます。素晴らしいと思います。

きょこち(久遠恭子)

輝き

海の中を照らしているのですね。素晴らしいと思います☆

きょこち(久遠恭子)

アオゾラの約束

憧れ

こんなに良い詩を書いているのに、気付かなくてごめんね。北斗七星は君だよ。いつも見守ってくれてありがとう。

きょこち(久遠恭子)

紫の香り

少し歩くと川の音が大きくなる、からがこの作品の醍醐味かと思います。むせかえる藤の花の匂い。落ちた花や枝が足に絡みつく。素敵ですね。

きょこち(久遠恭子)

冬の手紙

居場所をありがとう。

暖かくて、心から感謝申し上げます。 この詩は誰にでも開かれています。読んでいるあなたにも、ほら、あなたにも、 そうして、私自身にも。 素晴らしいと思います。 ありがとうございます。みんなに読んでもらいたいです。

きょこち(久遠恭子)

カッパは黄色いのだから

良く目立ちます。 尻尾だけ見えているという事ですが、カッパには手足を出す穴がありますよね。 フードは、普通は顔が見えなくなるのであまり被せません。 それを見て、僕はきっと嬉しかったのでしょう。健気な可愛い姿に。ありがとうございました。

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永訣の詩

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あなたには「十月」が足りていますか?

もし、あなたが「今年は、十月が足りてない」と お感じでしたら、それは『十月の質』が原因です。 詩の中に身を置くことで『短時間で十分な十月』を得ることができます。この十月の主成分は、百パーセント自然由

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だれのせいですか

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どんな自分であっても愛してくれるか、抱きしめてくれるか、生きてくれるか SNSできらきらした自分だけを見せてそんな見た目や上辺で物事を判断しやすいこんな世の中だからこそ響くものがありました。例えばの例も斬新でとても魅力的です。

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衝撃を受けました

ベテルギウス。まずそれに注目する感性もですが、詩の内容が衝撃。 猫。木。家族。犬(のようなもの)。女の子……。など、身近にあふれている極めて馴染み深いものベテルギウスというスケールの大きいものと対比されているように感じられました。

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【百物語】 フィラデルフィアの夜に XXⅥ    

 フィラデルフィアの夜に、何かが生まれてきます。  焼却炉に火が放たれ、次々にゴミが投げ込まれていきます。 本来、もう使ってはいけない街中の焼却炉。 でもあまりに多くのゴミができてしまったがために、久しぶりに火が灯りました。 煙で使っているのがばれないように、真っ暗な夜になってから、四方を囲まれた焼却炉は周りに知られない光を放ちます。  大量の廃材、プラスチック、ビニール。 ようやく燃やし終える。  次に待ち構えるのはゴミ袋。 今時使われない、真っ黒な。  他にゴミ袋がなかったために、使われていた真っ黒な袋。。 手を伸ばした時。 ガサリ  動いた。 何か入っている。 いや、どうせネズミだ。  放り込む。 ゴソリ また動く。 また、ネズミだ。 また投げ込む。  考えるな。光を放つ炎へ、次々に投げ込んでいく。 モゾリ  動く。何かが。 ゴミ袋の表面。それが、人の顔の輪郭を浮かび上がらせる。 叫ぶような、顔を。  大急ぎで焼却炉へ。 浄化を願う様に、蓋を勢いよく閉める。  鐘が鳴るような音。 それと同時に、焼却炉の光がおかしくなる。 白く、真っ白に。  焼却炉が溶け出した。  白い光が地面に零れ、滴る。 高温の溶けた鉄が、焼却炉が、投げ込んできたゴミが、地面を這い出す。  それは一つの細い線となる。 つぎにそれは絡み踊り、丸まり踊り、形を成していく。  人が、顔ができ上がる。  白く熱した針金で作り上げたような人が、叫んでいる。 声に、言葉にならない感情を、絶叫として。  未だ堆く積み上げられたゴミ袋。 真っ黒な何が入っているかわからない、小さな子宮。 呼応し生まれ出す。 同じような、針金とゴミでできた叫ぶ人々が。  焼却炉でゴミを燃やしていた、その人はあまりの事で逃げ出したと言います。 その絶叫は警察を消防を、野次馬までも呼び寄せました。  その時には、ただそこにあるのは熱でボロボロになった古びた焼却炉があるばかりだったそうです。


【百物語】 フィラデルフィアの夜に XXⅥ ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 7
P V 数 : 1004.8
お気に入り数: 1
投票数   : 1
ポイント数 : 0

作成日時 2021-10-01
コメント日時 2021-10-23
#現代詩
項目全期間(2024/03/29現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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叙情性00
前衛性00
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 エンタメ00
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構成00
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閲覧指数:1004.8
2024/03/29 07時26分32秒現在
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    作品に書かれた推薦文

【百物語】 フィラデルフィアの夜に XXⅥ コメントセクション

コメント数(7)
羽田恭
作品へ
(2021-10-01)

百物語の受付期間は過ぎてしまってますが、一人で勝手に延長戦という事で勘弁して下さい。

0
鯨井鴉舅
鯨井鴉舅
作品へ
(2021-10-01)

コンパクトにまとまっていて読みやすかったです。 夏目漱石の夢十夜を少しさっぱりさせてヨーロッパ旅行させたみたいに感じました。

0
羽田恭
鯨井鴉舅さんへ
(2021-10-02)

夏目漱石の作品は読んだことはありませんが、似たような作風なのでしょうか。 https://ncode.syosetu.com/n5588fv/ ここに気がついたら51作も並んでいます。 最近じゃネタをアイヌの昔話や山の怪談、金枝篇やらからも引っ張りつつ書いています。 よければどうぞ。

0
百均
作品へ
(2021-10-20)

ゴミって色々あると思うんですけど、人の形をしたゴミに限らず、 確か豚骨とかもそうだったと思うんですけど、骨とか生き物の死骸って普通のゴミで出せないよなと思いました。あれって、ごみ収集に来る人とかその捨てられた後の処理に関わる人の心を潰してしまうのかなと読んでて思いました。 人はゴミになりうると思うんですけど、死者の埋葬って社会的に色々な工程を踏むと思っていてだからこそ、面倒な事になるのが嫌なので、そういう意味でゴミの意味合いが多分ちょっと重たく感じられてしまうのだなと思います。だからこそ逆にゴミとして人が扱われた時に、普段ゴミとして扱っている物事の怨念みたいな物が人の形として迫ってくる正に「人事」になってしまうみたいな瞬間を描いているなと思っちゃいました。 黒いゴミ袋が廃止されたのって中身が見えないからだったよな~と思っていて、見える中身にみられたくない物という意味でのゴミは入れられないですよね。だから、コンクリに詰めたり下水道に流したりするみたいな発想があると思うんですが…なので、ここでは、見えないゴミ袋を使う事で語りてが捨てている物を語りてが判別しにくい状況に追い込んでいると思います。 だからこそ、その中身を知ってしまったときに、自分が人をゴミとして捨ててしまっている事がトリガーとなって、ゴミとなった存在の思念みたいな事を考えてしまう。想像が現実化する予兆とも言えると思いますが、更にそれらが現実を歪めていく様を描いて行く。一番怖かったのは黒いゴミ袋の子宮ですよね…マジで怖いと思います。正に怨念がゴミの中から生まれ出てくるみたいな使われ方をしていて、象徴的だなと。 実際に起きた訳はなさそうという最後のオチもそういう意味で怖いなと思いました。ゴミという様々な物が、1つの名詞に包まれていらない物として覆われてしまう事の意味や、覆われてしまった側が訴えかけてくる存在の空気を怨念という形で、現実に幻視させようとした作品のあり方に対し、単純に凄いな~という事と、ちょっとだけ物大事にしようかなと思わされましたね。 以上になります。ありがとうございました。

0
羽田恭
百均さんへ
(2021-10-22)

>だからこそ逆にゴミとして人が扱われた時に、普段ゴミとして扱っている物事の怨念みたいな物が人の形として迫ってくる正に「人事」になってしまうみたいな瞬間を描いているなと思っちゃいました。 そういう逆襲みたいな怖さもありますね。 予想外のところからの襲撃とも取れますし。 牛の子宮に手を入れるのは仕事柄しばしばあるのですが、あの中って見る事が出来ないブラックボックスなんですよね。そこに子牛が育っているという。 黒い袋というのは何が入っているかわからない子宮だなと。 実際ゴミをだす本人すら中身がわからなくなっている。 そこから怨念みたいなのが育っていてもおかしくはないのかもしれません。 今更ながら、ゴミという一言の中に多くの意味合いありますね。 うまくその怖さを引き出せたかもしれないです。

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エイクピア
作品へ
(2021-10-22)

元はごみなのかもしれませんが、ジャコメッティをどうしても思い出します。ネズミも入っているのかも知れませんが、このネズミが衛生観念をも惹起して、警察や消防ややじ馬までも呼び寄せる焼却炉。フィラデルフィアはアメリカ独立十三州のペンシルベニア州の最大の都市。歴史的な経緯にも引き込まれそうでした。

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羽田恭
エイクピアさんへ
(2021-10-23)

確かにジャコメッティのひどく細い人物像を思い起こさせますね。この連作の特徴です。 実はフィラデルフィアについては良く知りません。ただフィラデルフィア・ワイヤーマンと仮に呼ばれている人物の作品がゴミ捨て場から発見されているので、フィラデルフィアを舞台にしています。 思えば焼却炉も不思議な存在です。どんなものも火によって灰や炭にしてしまう。浄化と言う作用も忘却という効果もある。 しかもその様子は基本見る事がない。 ゴミ袋と焼却炉という何が入るかわからないアイテムを使えたのが良かったかもしれません。

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