凪
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海辺の人類
海辺に人類を集めて 海辺で鳴く船を見て 海辺に人類を集める そして泣いている だから風が頬を吹く 人類！！ 人類が海へ行進する 人類は新たな大陸を発見するだろうか？ プランクトンは鳥にも魚にも草花にもなった 人類！！ 人類はこれ以上何になる？ 賢く、強く、優しく、美しく、なる？ 言葉は海辺の白い花だった 言葉は人類に摘み取られ 枯れて敵意になった 海辺で言葉を追いかけて 戦争がはじまる 戦争がはじまった 海と空の代理戦争 神が、平泳ぎで人類のもとへ 微笑んで、受け入れなさい、と言う 海と空の口づけ 口づけ、苦しい、死ね！ 死ね死ね死ね 殺しても殺しても神が平泳ぎで押し寄せる 人類！！ みんなみんな人類！ ワルツを踊りだした人類！ クソ！ クソクソクッソン クッソン人類！ 〇〇四 〇〇四 〇五〇 〇五〇 〇〇四 〇〇四 〇五〇 〇五〇 うるさい！ リズムなんていらない！ 怒りはリズムで表現できない！ 怒りは小さい文字に宿る 貝よ反抗しろ 歌って反抗しろ 貝たちの歌が 新鮮な暴力を生み出す 夜は、いつにも増して、真っ蒼 また、言葉を追いかけるのか？ いや、夜になったら 言葉に追いかけられる それは平和だ 真っ蒼な、平和の夜 深海から、泡となった言葉が 人類を追いかけまわす それでも人類は 海が祈っていると言う 人類！！ 人類は泣きはじめた 人類の密やかな涙で 敵意が言葉を通り越し 光焔になっていった それは希望と絶望だった 希望の人々は煌びやかな北極へ 絶望の人々は惨めで美しい南極へ 攫われていく 案外楽しそうだ それはそれは楽しいだろう 無は破壊できないのだから 人類！！ 人類は狂った鳥や魚のように 体を震わせながら少しずつ 海と空に覆われていった 海辺に残った白い花たちが 星のように鋭く叫びだす 人類！！ 蜘蛛は殺すなよ！ どんな罪を犯してもな！ 人類！！ 賢さも愚かさも 認められないんだな！ もう何千年も返す言葉が無い 教会で打ち据えられる惨めな男に 教室で殴られる醜いあの娘 メーターがぶっ壊れ 本屋で泣き崩れる もう何千年も返す言葉が無い （沈黙は絶滅です） 内臓の臭いのする言葉が聞きたい 賢く、強く、優しく、美しい人類が 新たな大陸を発見するだろうか 言葉は燃える海でプカプカ浮いていて 遠い叫びの残響が心地よかった
海辺の人類 ポイントセクション
作品データ
Ｐ Ｖ 数 ： 1104.0
お気に入り数： 1
投票数 ： 1
ポイント数 ： 0
作成日時 2021-09-11
コメント日時 2021-09-12
| 項目 | 全期間(2024/04/19現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
言葉は海辺の白い花だった 言葉は人類に摘み取られ 枯れて敵意になった この認識は悲しいですね。言葉は第一の道具で、裸に来た一枚の服で、人の心のドアを開ける鍵で、架け橋だとも思いますが、武器として使う人も多くて。希望と絶望が分かれて南極と北極に行くという発想も面白く新鮮でした。私も、戦争をする人はする人達だけでやってほしい、とか、月に孤独を括り、住む空想などもありました。ネガティブな言葉は使うと総論して悪きに、下流に流れます。でもこの詩は快活できつめの言葉があっても不快ではなかったです。元気出していきましょう。
0コメントありがとうございます。 僕は元気ですよ！(笑) ネガティブな事言っている時ほど元気な人間なんです。 あと、戦争については祈りと共に悪意・絶望への共感も大切だと思っています。このバランスが、難しいんですよね。 でも、本当に言葉からはエネルギーを貰っています。
0なんだか、激しい調子の中に筆者の知性を感じさせるような作品でした。 平泳ぎという表現がまたいいですね。センスがあるなぁと！ 勢いのある、いい作品です。
0コメントありがとうございます。 知性なんてとんでもないです。 平泳ぎ、は神と一緒に出てきました。脳って面白いです。
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