フィラデルフィアの夜に XⅧ - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

エセ詩人

いでよ、エセ詩人!

コトダマ とはよく言ったものだ。 ハキダセ と 男は言う。 おまえは誰だ? わたしは何者だ?   

湯煙

硬派な作品

萩原朔太郎や中原中也のエッセンスを感じます。

千治

体験記『呆気ない宣告』

それはあなたの現実かもしれない。

大概のことは呆気なくドラマティックではない。そうした現実の丁寧な模写が作品に厚みを増している。

ほば

世界は自由だ━不死━

わかるということ

あなたにとっては何が、その理解が起きるピースになるだろうか?

ほば

ふたつの鐘がなるころは

鐘は明くる日に鳴る! いつでもそうだ!

運営在任中に出会った多くの作品の中のベスト。決して忘れない。

yasu.na

良い

シンプルに好き

あっす

パパの日曜日

パパの日曜日

いい

明林

終着点

生きる、その先に死地はない!

美しくさわやか、そして深い意味が込められたシーン、均衡の取れた心情と思想、強い意志で最終連へと迫る引き締まった展開、我が胸にこの詩文を抱いて!

yasu.na

九月の終わりを生きる

呼び覚ます声

夏の名残の暑さが去ろうとする頃、九月の終わりになると必ずこの作品のことを思い出す。

afterglow

こっちにおいで

たれかある

たそがれに たれかある さくらのかおりがする

るる

詩人の生きざま

言葉と詩に、導かれ救われ、時に誤りながらも、糧にしていく。 赤裸々に描写した生きざまは、素晴らしいとしか言いようがない。

羽田恭

喘息の少年の世界

酔おう。この言葉に。

正直意味は判然としない。 だが、じんわりあぶり出される情景は、良い! 言葉に酔おう!

羽田恭

誰かがドアをノックしたから

久しぶりにビーレビ来たんだけどさ

この作品、私はとても良いと思うんだけど、まさかの無反応で勿体ない。文にスピードとパワーがある。押してくる感じが良いね。そしてコミカル。面白いってそうそう出来ないじゃん。この画面見てるおまえとか、そこんとこ足りないから読んどけ。

カオティクルConverge!!貴音さん

あなたへ

最高です^ ^ありがとうございます!

この詩は心に響きました。とても美しく清らかな作品ですね。素晴らしいと思いました。心から感謝申し上げます。これからも良い詩を書いて下さい。私も良い詩が書ける様に頑張りたいと思います。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

これ大好き♡

読み込むと味が出ます。素晴らしいと思います。

きょこち(久遠恭子)

輝き

海の中を照らしているのですね。素晴らしいと思います☆

きょこち(久遠恭子)

アオゾラの約束

憧れ

こんなに良い詩を書いているのに、気付かなくてごめんね。北斗七星は君だよ。いつも見守ってくれてありがとう。

きょこち(久遠恭子)

紫の香り

少し歩くと川の音が大きくなる、からがこの作品の醍醐味かと思います。むせかえる藤の花の匂い。落ちた花や枝が足に絡みつく。素敵ですね。

きょこち(久遠恭子)

冬の手紙

居場所をありがとう。

暖かくて、心から感謝申し上げます。 この詩は誰にでも開かれています。読んでいるあなたにも、ほら、あなたにも、 そうして、私自身にも。 素晴らしいと思います。 ありがとうございます。みんなに読んでもらいたいです。

きょこち(久遠恭子)

カッパは黄色いのだから

良く目立ちます。 尻尾だけ見えているという事ですが、カッパには手足を出す穴がありますよね。 フードは、普通は顔が見えなくなるのであまり被せません。 それを見て、僕はきっと嬉しかったのでしょう。健気な可愛い姿に。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

永訣の詩

あなたが出発していく 光あれ

羽田恭

あなたには「十月」が足りていますか?

もし、あなたが「今年は、十月が足りてない」と お感じでしたら、それは『十月の質』が原因です。 詩の中に身を置くことで『短時間で十分な十月』を得ることができます。この十月の主成分は、百パーセント自然由

るる

だれのせいですか

どんな身体でも

どんな自分であっても愛してくれるか、抱きしめてくれるか、生きてくれるか SNSできらきらした自分だけを見せてそんな見た目や上辺で物事を判断しやすいこんな世の中だからこそ響くものがありました。例えばの例も斬新でとても魅力的です。

sorano

衝撃を受けました

ベテルギウス。まずそれに注目する感性もですが、詩の内容が衝撃。 猫。木。家族。犬(のようなもの)。女の子……。など、身近にあふれている極めて馴染み深いものベテルギウスというスケールの大きいものと対比されているように感じられました。

二酸化窒素

ずっと待っていた

渇いた心を満たす雨に満たされていく

afterglow



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フィラデルフィアの夜に XⅧ    

 フィラデルフィアの夜に、呼びかける声がします。 街の雑踏に、紛れ込むようにそんな声がします。 「おおい、おおい」 そんな声でした。 行きかう大勢の人々の中、その声に反応したのはただ一人だけ。 気のせいかと思うも、その声はやはり耳に届く。 「おおい、おおい」 その人は誘われるがまま、進んでいく。  人々と車が行きかう、明るい街中からその声の元へ。  次第に暗くなっていく、世界へ。  夜、街が暗くなっていく。 歩くほどに。 人の気配が無くなっていく。 代わりに潜むのは危険。獣のような悪が潜む。  それは一人歩き進んでいく者も知っている。普段なら決して行かない奥へ行っていることを。 でも声がする。呼びかけが続く。 「おおい、おおい」 その声に従い、引き寄せられていきます。  知らない建物が増えていく。 地図に載っていない道に入っていく。 道は荒れ果て、砂利や土、ついには背の高い草を掻き分け進んでいく。 「おおい、おおい」 自分でも何をしているのかわからなくなっていく。 でも声が呼びかける。 「おおい、おおい」 だから進んでいく。  何かが、あります。 朽ちた建物。元は誰かの家。 その周りには雑草は生えておらず、きれいにされている。 「おおい、おおい」 声がします。その建物から。 誘われるがまま、入っていく。 暗く何も見えない。  持っていたマッチを擦り、中を照らす。 あるのは像。 教会で見た聖人たち。 薄明かりで見たシルエットはそう。建物に入り、さらに近くで見ます。 もう一度マッチを擦り、見ました。  確かにその像は、立体に作られた聖人たちの像。 でもそれは、異常なまでの執念で編まれた針金。隙間なく巻かれ銅像のようになっている。 鉄骨や残骸が巻き込まれ、かえって生々しく。 「おおい。おおい」 声がまだする。さらに奥から。  さらなる闇の中へ進んでいきます。 聖人たちに見守られながら。  マッチをまた擦ります。 聖人たちは厳しく、また優しくその歩みを護ってくれている。 「おおい、おおい」 声が近くで聞こえてきました。 マッチをもう一本擦り、照らします。  像が、一人でにでき上がっていっています。 そこには誰もおらず、ただひとつだけ動いていました。 針金、それ自身が。 的確に、精緻に自ら編まれ巻き付いて、巻き込んで。  驚きのあまり、その人はマッチを投げ捨て走り去ります。 気が付いた時には、街の雑踏の中にいました。 もう、声は聞こえません。  ただ、あそこまで丁寧に聖人たちを作っているのならば、そう邪悪なものではないとも思いました。  でももう、その廃屋に行くことも、誘う声も聞く事はなかったのでした。 「おおい。おおい」 いつの日かの夜に誘う声がまた、誰かの耳に届くかもしれません。


フィラデルフィアの夜に XⅧ ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 4
P V 数 : 1165.6
お気に入り数: 0
投票数   : 1
ポイント数 : 6

作成日時 2020-10-25
コメント日時 2020-10-27
#現代詩
項目全期間(2024/04/26現在)投稿後10日間
叙情性22
前衛性00
可読性11
エンタメ00
技巧11
音韻11
構成11
総合ポイント66
 平均値  中央値 
叙情性11
前衛性00
可読性0.50.5
 エンタメ00
技巧0.50.5
音韻0.50.5
構成0.50.5
総合33
閲覧指数:1165.6
2024/04/26 01時15分09秒現在
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    作品に書かれた推薦文

フィラデルフィアの夜に XⅧ コメントセクション

コメント数(4)
r
作品へ
(2020-10-25)

「おおい。おおい」と呼びかけられるのは、作中人物だけではなく、まさに読み手である私でありました。私は義務感と興味心がないまぜになった気持ちで、呼びかけに応じ不思議な世界の暗闇の中を歩んでいきました。そして街の雑踏の中に戻ってからも、いつかまた呼びかけが聴こえる日を待ち望んでいるのでした。

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羽田恭
rさんへ
(2020-10-26)

 今回は「山怪 弐」(田中康弘/山と渓谷社)にいくつかあった「山で聞こえた呼びかける声」と「石仏のある岩塔」から着想を得ました。 この本は猟師や林業従事者などの山に日常的に入る人たちから聞き取った、彼らが体験した奇妙なエピソードを記録したものです。  その中でどういう訳か山で呼びかける声を聴いたという人が別々にいくつか出てきます。 しかも明らかに人が呼んでいるものじゃないのに。しかも危うくその呼びかけに応じて行方不明になりかける人まで。  あと、石仏のある石塔は一度見つけたきり、二度と目にできないとか。最近見た人がいるみたいですがその人ももうたどり着けない。  そんな話からできました。 自分もまたそんな呼びかけを待ちつづけております。

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羽田恭
さんへ
(2020-10-26)

>この作品の世界を越境して、私たち読者のいる世界にも未知からの呼び声がどこからともなく響いてくるかのようです。 お褒めいただき感謝です。 自分もそんな声を待ち続けていますが、考えてみれば怖くもありますね。 作者ですけども。

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羽田恭
さんへ
(2020-10-27)

全然異なる印象というのは、予想外でしたが。 そう感じられるのは、こういった呼びかけのせいかもしれませんね。 どこか人の気配がするというか。 呼びかけについていくのは、作者としても少し怖いですけど。

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