9090年のハッピネス - B-REVIEW
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あなたへ

最高です^ ^ありがとうございます!

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きょこち(久遠恭子)

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海の中を照らしているのですね。素晴らしいと思います☆

きょこち(久遠恭子)

アオゾラの約束

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こんなに良い詩を書いているのに、気付かなくてごめんね。北斗七星は君だよ。いつも見守ってくれてありがとう。

きょこち(久遠恭子)

紫の香り

少し歩くと川の音が大きくなる、からがこの作品の醍醐味かと思います。むせかえる藤の花の匂い。落ちた花や枝が足に絡みつく。素敵ですね。

きょこち(久遠恭子)

冬の手紙

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きょこち(久遠恭子)

カッパは黄色いのだから

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きょこち(久遠恭子)

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あなたには「十月」が足りていますか?

もし、あなたが「今年は、十月が足りてない」と お感じでしたら、それは『十月の質』が原因です。 詩の中に身を置くことで『短時間で十分な十月』を得ることができます。この十月の主成分は、百パーセント自然由

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だれのせいですか

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sorano

衝撃を受けました

ベテルギウス。まずそれに注目する感性もですが、詩の内容が衝撃。 猫。木。家族。犬(のようなもの)。女の子……。など、身近にあふれている極めて馴染み深いものベテルギウスというスケールの大きいものと対比されているように感じられました。

二酸化窒素

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9090年のハッピネス    

雨が虹色に黒ずんでいる。工場跡地の湿った空気が僕をくるめ取る。 太陽の使いはマグマの底に沈んでもう浮き上がりはしない。 家族は孤立したまま笑顔と挨拶を交わしている。虚無。 時を盗んだ夢は、僕に9090年の悲痛を知らせてくれた。きっとみんなが浮かれている間に地球は病んでしまったんだろう。最早手の打ちどころがない。医者を呼んでも彼はサジを投げるだけだ。地球のうめき声が聞こえる。 メリーゴーランドの幻想。海と地上を二つに分かち二度と戻れなくした蒸気機関の音は、今では枯渇していくエネルギー、汚れた森を生み出すだけだ。 出口はどこだ?  彷徨う人とAI   サイコな笑い声    港に逃げる旅人   それでも退けず   矢印>が指すも 入り口は見えず 雨 雨   。 。  雨 雨雨   雨雨  雫 雨  雫。  。雨 ポツリポツリと落ちる雨粒はもう美しくはない。僕たちは知らなくていいことを知ってしまった。すたれいく獣のように体を絡みあわせていればそれで良かったんだろう。灰色の駅で恋人を抱きしめたまま、灰燼に還るのが9090年の幸せ。                          沈黙。 皮肉な空には紫の雲が流れていく。のたうつように金塊をかき集めたのはもう過去の話。天井を突き抜けた先には光があるはずだったが、それさえももう疑わしい。外にはもう歓びを求めず、体内で感じる歓喜を求めることだけが9090年の幸せ。                          黙想。 「9090年の年明けです。政府は低所得者層の賃金引き上げを約束し、景気の回復に努めるとの声明を発表。長引く不況を打開するために……」        ラジオから流れてくる、僕にとってのラストニュースを耳にして、僕は空に掲げたナイフを胸に。フラッシュバックする地球の想い出を目にして、なぜだか無性に、泣きたくなって、叫ぶ。


9090年のハッピネス ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 12
P V 数 : 2151.4
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 51

作成日時 2020-01-01
コメント日時 2020-02-27
#テキスト
項目全期間(2024/04/20現在)投稿後10日間
叙情性116
前衛性81
可読性41
エンタメ94
技巧61
音韻60
構成74
総合ポイント5117
 平均値  中央値 
叙情性1.81
前衛性1.30.5
可読性0.70
 エンタメ1.51
技巧10
音韻10
構成1.20.5
総合8.54
閲覧指数:2151.4
2024/04/20 12時41分56秒現在
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    作品に書かれた推薦文

9090年のハッピネス コメントセクション

コメント数(12)
遠藤月尾
遠藤月尾
(2020-01-01)

冒頭の「雨が虹色に黒ずんでいる」という表現に惹かれました。虹は復興や回復といった意味合いを持ちがちですが、黒ずんでいるという相反するキーワードが後半の絶望に絡み、良いと思いました。

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黒髪
(2020-01-02)

題からしていいですね。9090年という年の数の、独特な感触。 現在の人の世界に対して、幕あいのように、現れるこの詩の、イメージ、姿。 それも、雨の世界。哀切な地球への想い。出口を探す人の、特別なもがき。 そして、幸せへの問い。それは、問うべき箇所で問われる、まさに、特別な必然性。 詩全体が、美しいイメージと、静けさに包まれています。 人の思いが、存在する意味を、感じ取ることができたように思います。

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夢うつつ
(2020-01-05)

安易に20XX年とかでなく、9090年、というのがすごく好きです、独特な数字、掛け算で9の段が一番ボスっぽいなあとか思ってたので、なんか良い…… 冒頭1行目ですが >雨が虹色に黒ずんでいる これ、言おうとしてることは何となく感じられるのですが、私には「虹色/黒ずむ」という矛盾するところに意識を持ってかれてしまい、本来の意味するところや、詩全体の役割としての「雨が虹色に黒ずんでいる」を感じることができなかったように思います。そこだけ、油みたいな滑りを持ってひっついてくるような感触でした。 でも、それ以外の詩句は、すごくすっと入ってきて、あまり体に良くなさそうとは分かってるけど、煙とか、ガソリンとかの匂いを嗅いでるみたいな感じでした。詩人のくせしてこんな変な感想で申し訳ないのですが、本当にそんな感じがしたので。すごい好きです。

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るる
(2020-01-21)

こんにちは 私は、stereotype2085さんの描かれるデストピアのファンです。 ですが、この9090年kの場合は、デストピアではなかったなと思いました。ヒバネスを感じました。この世界観は、ざっくり四捨五入すると西暦一万年ごろの世界ですね。でも、2020年と そっくりなところが、今の人類にとってほほえましいです。 工場跡地があって、蒸気機関が遺物になっていて、そしてAIがあって、雇用とか賃金という概念があるところが、2020年と そっくりです。9090年にもなっても 人間は絶滅もせずに、愛とかを語っている。そして、人々の不平不満は2020年と同じようなところが皮肉がきいてて良いなあと思いました。 とってもハピネスだなあと思いました。 個人的には、 >外にはもう歓びを求めず、体内で感じる歓喜を求めることだけが9090年の幸せ。 ↑ 個人的には、この部分のお話を盛りたくなりました。体内の歓喜が 私の妄想欲を掻き立てているところです。

0
るる
(2020-01-21)

×ヒバネス 〇ハピネス

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stereotype2085
(2020-01-28)

遠藤さん、コメントありがとうございます。お返事遅れました。「雨が虹色に黒ずんでいる」。いい表現ですよね。この一節を作ったことでこの詩の方向性は決まりました。後半の絶望にも絡んで良いとのこと。期せずして美しく絡み合いましたね。自分でも満足しています。さて、なぜ「虹色」に「黒ずんでいた」のかという疑問への答えですが、それはそんな気分だったからです。虹色に黒ずむ。あり得ないですが、虹が黒ずんでいたというイメージでも持っていただければと思います。とても好感触の感想ありがとうございました。

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stereotype2085
(2020-01-28)

沙一さん、コメントありがとうございます。お返事遅れました。そうですね。ディストピア感。心地よいんですよ。僕にとって誰のものでもない未来をイメージするという行為は。それがディストピアであれ、ユートピアであったとしても。今現在の苦悩、歓びにまつわる様々なことを忘れることが出来る。そういう意味で僕にとって未来は逃避の場でもあるのです。「9090年」というタイトルですが、これも誰の所有物でもない未来。しかし現実と少しだけ接点のある年代というのをイメージしています。だから「2020年」の横滑りではないかとのご指摘はかなり近いように思います。悪夢的。そういう感触を決して華やかではない描写の中でじわりと描けたのは、自分でも良かったと思います。ありがとうございました。

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stereotype2085
(2020-01-28)

黒髪さん、コメントありがとうございます。お返事遅れました。「9090年」という響き、本当にいいですよね。9999年では意味深だし、9990では単に語感がいいだけのように思える。だがしかし「9090年」には特別な感慨が潜んでいるように感じる。無機質で機械的だが、ヒューマニズムが微かに残っているというような。そういう点においてこのタイトルは僕にとって大切なものです。特別な必然性という言葉がとても好きです。ありがとうございました。

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stereotype2085
(2020-01-28)

夢うつつさん、コメントありがとうございます。お返事遅れました。さてツイッターでもお話させていただいた「虹色に黒ずんでいる」という矛盾する表現についてですが、これは遠藤さんの返信でも書いたように「そういう気分だったから」に集約されるのです。虹色に黒ずむというのは確かにあり得ない。しかし心には、心象風景としてはあり得るとも思ったのです。沙一さんへの返信でも書きましたが、やや悪夢的で虚妄にも満ちているというような。そういう感慨がこの表現には秘められています。「9090年」というタイトルには好印象を抱いてくださったとのこと。ありがとうございます。

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stereotype2085
(2020-01-28)

るるりらさん、コメントありがとうございます。お返事遅れました。その通りなんですよ。「9090年」でも「2020年」と同じような不満、問題は生じている。その点を描いたことで、宙に浮きがちなこの素材を面白味のある作品に昇華出来たと思います。体内で感じる歓喜だけ、という点はもう外には、外部には何も期待しない状態というのを描いています。それってとても悲劇的じゃないですか。しかしそれを「ハッピネス」と題された詩の中で描いてみる。そうするとシニカルでいながら痛切な印象の作品が仕上がると思ったのです。それはある意味では成功したと思っています。ありがとうございました。

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カオティクルConverge!!貴音さん
作品へ
(2020-02-25)

ライトコメです。 やっぱり、この未来チックな感じが私は読んでいて楽しいです。 立派な小説読みではないですが、本当は情報量の多いSF小説を 詩の量にグッと押し込めた感じが良いと思います。 *実際のSF小説は本当にそうなのか分かりません スマホで見る分には悪くないですが、PCで見ると少し残念になります。 変に横に長すぎる気もします。 でも、そこまで意識するのは難しいし それは、ネット詩ならではの悩みであり 個人の問題なので自己解決いたします。

抒情:15% 前衛:18% 可読:9% エンタメ:15% 技巧:15% 音韻:18% 構成:9%  
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stereotype2085
カオティクルConverge!!貴音さんさんへ
(2020-02-27)

貴音さん、コメントありがとうございます。未来チックな感じ。実際僕も描いていて楽しいし面白い。いいものが書けてると思うんですよ。この詩は暗く淡々とした描写の積み重ねで、どこか悪夢的な印象を出すことに成功しましたが、今度は未来チックでも楽観性に満ち、それでいて退屈でない詩が書けたらな、と思います。と!ここで気づいたのですが物書きとかクリエイティブな人って楽観とか陽気とか幸せとか、肯定的な部分を「退屈」ととらえる傾向があるのかな、とそんなことも思いました。蛇足も入りましたが貴音さんに褒められるのは特に嬉しいですね。気心の知れた仲でもあるので、コメをくださるのは余程良かったのかなと嬉しくもなりました。

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