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狭さより   

瞳子 
作成日時 2018-12-07
コメント日時 2018-12-08

 

飛び散った一瞬、真オレンジの青い火がはねるほどの狭さで唯一心地良いのは暗闇の中の黄ばんだ光に当たるから何度も電気を消す。物体が視界ほどになるようにだましだましどんどん縮まっていく手元にいつまでも立たせていたつめたい蛍光がとつぜんいらなくなったのは長さを見つめていたひかりが終わろうとしはじめたからで、数えることもなかった大きな四角に仰向き、角丸をなぞってそのまま消えることを待てるようになったなんて思えず、次の瞬間にまたなにもなかったことになるのを眺めるぐらいがちょうどいいとも思えず、手始めに一息で断ち切ってしまってよ、また慣れてしまうから耐えられないだって、ここから先は一本一本なくなっていくことだけわかっている。


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つきみ (2018-12-07):

>耐えられないだって、ここから先は一本一本なくなっていくことだけわかっている。 途中で蝋燭だと感じました。耐えられないだって、ここから先は一本一本なくなっていくことだけわかっているの部分が、色々想像しました。親しい人を重ねて見たり(他は内緒です)狭さが顕されているのが私には視界、感じられる事等、の狭さかと思いながら読ませて頂きました。

ふじりゅう (2018-12-07):

拝見しました。 なんだろう、言葉にしづらいですが、この詩良いと思います。詩情がある、と言いますか、ぐっと引き寄せられるものがあります。

ishimuratoshi58ishimuratoshi58 (2018-12-07):

 言葉にしづらいが良い詩、とふじりゅうさんが仰る通りの感想を持ちました。ただ読むことが快く、何度でも読み返したくなる。それでいて何度読んでも「ああ、こういうことが言いたいのか」という感覚は全く起こらない。ことばの連なり全体が、メタファーでもサンボルでもなく、ただ「詩である」こと以外何もしていない。ゆえにそのまま、言葉通りに読むしかない。読み手にそういう種類の「沈黙」をさせるのは、詩に限らずどんな芸術分野においても、真にすぐれた作品だけがなせる業です。  すぐれた詩には、どのような読み解きや解釈を以ても達しえない「聖域」がある、というのが小生の持論ですが、この作品は、そのような「聖域」そのものが静かに端坐し、賢しらな「読み」を美しく峻拒している、といった感があります。メッセージや表題を持たない「純音楽」があるように、これも「純粋詩」――純粋に詩情のみで存在することばのつらなり、と言っていいかもしれません。  とはいえ、こういう詩をこそ読み解いてやろう、という批評者の意欲を掻き立てる作品でもあるでしょう。小生にはその気力はありませんが、読み巧者の皆様が本作をどのように読むのか、楽しみに見てみたい気もします。

蔀 県蔀 県 (2018-12-08):

好きです。なにがなんだかよくわかりませんが、とにかく読ませてくれます。「飛び散った一瞬、真オレンジの青い火がはねるほどの狭さで唯一心地良いのは暗闇の中の黄ばんだ光に当たるから何度も電気を消す。」言葉から言葉へのつながりにまったく予想がつかず、そのまま不意をつくように句点で結ばれてしまうこの感じに、ただただ酔える。ishimuraさんがすでにおっしゃっていますが、詩の世界を、詩語のままに受け取ることができ、いつまでも浸っていたくなります。

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