暗い船底には何もない
だから、光がないのは 分かっていた
光無き世は船底の写し世
上の階層には仮人たちが満ちていて
光より眩しい一条の希望を
奪い合っている
ここには剣山がある
剣山しかない
ここには俺がいる
叫んでも叫んでも
届かないなら
自ら逼塞した
気道を切り裂きたい
血と肉と魂の塊 剣山を、
殴る 血しぶく拳
『血の王物史』を 読みながら
シャドウボクシング
俺は嘘が嫌いだ
嘘を憎む
シュッ シュッ
空気を打つ音が響く
シュッ シュッ シュッ シュ
嘘を叩き潰したら
真実と戦わせてくれ
この船底で
まだまだ俺は
空気を
撃ち続けなければ ならないのか
俺は仮人を
次層を超えて
明るいリングに立つ
まさか
希望は自分の手で
創り出せ
と、言ったのは 嘘だったのか
船主に問う
問うが答えはなし
船主は本当に
存在するのか
作品データ
コメント数 : 4
P V 数 : 215.9
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-11-01
コメント日時 2025-11-01
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
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| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
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閲覧指数:215.9
2025/12/05 22時53分27秒現在
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ボクサーの回顧談ではないと思うのですが、どうしても寺山修司を思い出します。かれはボクサーではないのですが、ボクサーにちなんだ戯曲を買い居たか?ちょっと記憶は不確かなのですが、この詩では謎の船主。船主は幽霊ではないと思うのですが、船底に漂う空気のようなものなのかもしれません。
0船底で、シャドーボクシング、というのは、実に精神の磨き上げを行う、男らしい行為ですね。『血の王物史』という書物を仮構して、生きる意志をほとばしらせる主体には、きっと、闘いの先の栄光が、見つかると思います。応援しています。
0黒髪さん、コメントありがとうございます。応援という言葉がありがたいですね
1エイクピアさん、ありがとうございます。全体的にファンタジーとして、ひとつの世界観として船底を設定しました。するとボクシングというふうに発展してさしまいました。
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