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秋風昼寝日和
柔らかく涼しい風が、シロサギが描かれたページをぱらりと捲る。 そのちょっとしたノートの横にはたっぷりの氷の入ったアイスコーヒー牛乳。 少女はクッションの効いたイスの背もたれを傾け、麦わら帽子を日除けに顔の上に乗せ、白のワンピースの胸元がすぅすぅと上下する。 太陽は優しさを覚え、うろこ雲はふんわりと水色の空を漂う。 少し先にはキックボードで樹の周りを駆ける少年。 ボール遊びをしている親子。 噴水の周りで、おじいさんが「ヘミングウェイ短編集」を目でなぞっている。 一面の草原にはのっそりと心地よさそうに昼寝している人たち。 そこは80階の高層ビルの屋上。 さまざまな屋上に緑を敷いたビル群を、澄んだ空気が見通す。 ほら、また柔らかな風が吹いた。 少女は眠りの中でほんわり笑う。
秋風昼寝日和 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 698.7
お気に入り数: 1
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2025-09-21
コメント日時 2025-09-25
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


こんばんは。 タイトルの「秋風昼寝日和」からも漂う温かさ。 >>少女は眠りの中でほんわり笑う。 ほんわり笑う、という表現が何と言いますか、肩の力が抜けるようで優しく柔らかな表現で好ましく感じました。素敵。
0ありがとうございます。 ほんわかしていただければ嬉し。 >ほんわり笑う 「ほほえむ」にしたい気持ちもあったのですが、ちょっと気取りすぎかな。 「にやりとする」ちょっと味が出過ぎかな。 とか迷ったのですけど、まだまだ表現って奥が深いから、もっと伝えたいニュアンスに近い言葉はあると思うんです。 でも、がんばらなあかんと思うと同時に、ぼんじゅーるさんの暖かいピックアップに心じんわりしました。 ここで密かに行われた間違い探しの回答の発表です。 シロサギ→シラサギ だよねー。
1夢のような美しい世界ですね。 ありがとうございました。
0ありがとです。 なんかずっと昔の「ニュースステーション」のオープニングアニメをなぞった感じに書いたのですけど、こういう未来があっても良いなって憧れます。
0優しい世界が、たくさんの上手な情景描写で描かれていると思います。現代の文物を取り入れ、現代に生きていることを歌う詩は、幸せの実感を持っていなければ書けないと思います。心の中で、色んな夢が錯綜していると感じます。だから穏やかなんだと。
0ありがとうございます。 シーンがイメージ出来るように書くのが理想なんですけど、少しだけ近づけたかな。 自分という人間はそこまで良く出来てませんよなー。それでも自分らしく書いていきたいな。
1なかなかふんわりとした感じの情景を描いていて、見ているこちらとしても悪くない心地になる……。
0ありがとです。 心の気分転換になれば嬉しいです。
0途中まではけっこうノスタルジックで良さげだったんですが、80階のビルというところで、日本では容積率の制限があり建築できないため、海外なのかなと、思考がそっちに行っちゃって醒めた部分がありました。アイスコーヒー牛乳もカフェオレでいいのじゃないかとも。もしくは普通にコーヒー牛乳。でもアイスコーヒー牛乳という表記もなかなか美味しそうで僕は好きです。80階のビルの屋上で、キックボード。だめだ、現実的な思考がせっかくのノスタルジーを阻害してしまい、不覚。
0訂正。カフェオレはだめですね、甘さが前提となったコーヒー牛乳でなくちゃ。同じようなものと思ったけど微妙に別物であるし、甘さがガツンと伝わるコーヒー牛乳で良かったと思います。カフェオレのことは忘れてください。
0こんな未来があったらいいなぁと思って書いたので、こんな方向になってしまいました。 もっと普遍的に書いてもよかったかなぁと少し。 氷と前に書いてるので意味ならばアイスは無くてもいいんだけど「アイスコーヒー牛乳」という言葉の連なりというか、冷たさと柔らかさの溶けた感じが好きだなぁと思って使ったのん。 ありがとでした。
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