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ちまちま書いてたやつ
①注がない雨 雨上がりは暴力の香り レモネードは束の間の平穏 拾ってはがらくたに育てた 瞳から零れがちな夏の雨よ あなたは温かいね ②あした、あたし、はだし あした、あたし、はだし 分不相応な嫉妬が私の踵を泥に縫い付けている あした、あたし、はだし 便器の上に吐いた弱音が誰も知らないまま流されていく あした、あたし、はだし そしたら、あたらしくなって、あらしがきて、あたしら、はたらかなくちゃ、ねぇ。 ③やわらかでごめんね 花弁が開くたびに春で 枯れるたびに冬で 口づければ愛で 叫べば怒りで 君の拳が開くたびに春で 君の拳が閉じるたびに冬で ぬるんだ汗がフローリングの上で「うるさい」 やわらかでごめんね 私はすぐ死ぬニンゲン ④獣になった犬と 犬になった人間と 畳のささくれを爪で引っ搔いて、ぼろぼろにして 敷金はもう戻らなくていいよ 獣になった犬の唸りが 雨音に閉じて、きれい ⑤空の水槽 緑色になってしまったね ウォーターポンプの息継ぎと一緒に息をしている
ちまちま書いてたやつ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1124.9
お気に入り数: 1
投票数 : 2
ポイント数 : 123
作成日時 2025-09-09
コメント日時 2025-09-16
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 30 | 30 |
| 前衛性 | 15 | 15 |
| 可読性 | 3 | 3 |
| エンタメ | 10 | 10 |
| 技巧 | 20 | 20 |
| 音韻 | 25 | 25 |
| 構成 | 20 | 20 |
| 総合ポイント | 123 | 123 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 30 | 30 |
| 前衛性 | 15 | 15 |
| 可読性 | 3 | 3 |
| エンタメ | 10 | 10 |
| 技巧 | 20 | 20 |
| 音韻 | 25 | 25 |
| 構成 | 20 | 20 |
| 総合 | 123 | 123 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


雨上がり、って、気分上がりますよね。とくに、アスファルトの匂いとか。現実の詩的な所をたくさん述べたという感じで、よいコンピレーションアルバムを聞いているような感じがしました。
1ありがとうございます 黒髪さんって5行詩のスレッドの方ですよね? あちらも大分めを通してコメント残されてますよね?そのうえこういうメモ書きみたいな詩にも感想を残して、まだ感想を持つゆとりや語彙が消えてないのすごいですね、びっくりしました
1久しぶりに楽子さんの作品を拝見できてとても嬉しいです。特に印象に残った2つの作品について ①注がない雨 >瞳から零れがちな夏の雨よ あなたは温かいね では、涙を雨に重ねながらも、それを冷たくではなく「温かい」と呼ぶのが印象的です。 流れることで救われる、あるいは人間らしいあたたかさがそこに宿る。そう考えると、「注がない」というタイトルが効いてきます。 能動的に注がれるではなく、自然にあふれてしまう雨=涙。止められないものを、ただ受け止めている。 全体を通して、「雨」を「暴力と安らぎの両方を運んでくる存在」として描き、涙の不可避性を詩に重ねた、とても繊細な一篇だと思います。 ②あした、あたし、はだし はだしは不思議な存在だと感じていて、むき出しで、無防備でありながら、しっかりと地面を踏みしめる強さもある。だからこそ、「あしたの自分」を象徴するパーツとしてぴったりに感じられます。 >分不相応な嫉妬が私の踵を泥に縫い付けている という一行は、嫉妬という感情のどうしようもない性質を的確に掴んでいるように感じます。 嫉妬って、他人のものを羨んでいると自覚しながらも抜けられない、まるで重りのようなもの。泥に「縫い付ける」という動詞の選び方が秀逸で、ただ足を取られる以上に、そこから立ち上がる自由すら奪われている感覚が強烈に伝わります。 >便器の上に吐いた弱音 が誰にも知られず流されていく。ここに現実の孤独や、吐き出しても届かない声の虚しさがにじんでみえます。 >そしたら、あたらしくなって、あらしがきて、あたしら、はたらかなくちゃ、ねぇ。 の部分は音の響きが転がるように軽やかなのに、意味は重く聞こえる。あたらしくなっても、あらしがきても、結局は「はたらかなくちゃ」というリアルさに着地する。その落差がとても人間的で、皮肉っぽいユーモアを感じます。 はだしでいることは、自由の象徴のようでいて、社会の現実からは逃れられないのだというメッセージが、静かにでも確かに響いてきます。 とても良い作品を読ませていただきありがとうございます。
閉じこもらず、関係を中断せずに書かれていると思いました。
02️⃣がいいですね。 "個性"という言葉をあまり使わなくなったし 意識しなくなったけど、 ふううん、これは独特の文体をもっている。 つまり自分の世界を。 そういう世界を旅してみたいと思わせる
0失礼。旅じゃなく散歩ですね。 ここ、大事なので訂正しておきます。
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