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咆哮
埋もれて 埋ずめた 赤褐色の 種 いつしか 地やぶる 未彩色の 芽が 葉が 花が そう信じていた 震える声が 足を這って 震えた土で起こす 優しく 濡れる瞼が 肩を震わせ 濡れた足元進む 逞しく 引きずり 引かせた 暗赤色の 轍 もつれる つま先 連れて行く 先へ 先へ 先へ 透明な暗室 四角い砂嵐 いつか映るはず 色が 音が 声が そう信じていた 信じて疑わなかった だから、 蹴破った。 真っ黒で 真っ白な 一枚絵 埋ずめた種も 引かせた轍も 芽も 葉も 花も 何もかも どこまで行っても 何もない 震える声が 足を這って 震えた土で起こす 優しく 濡れる瞼が 肩を震わせ 濡れた足元進む 逞しく 背中で音が聞こえる 跡を見つけた、実を見つけたと 湧き立つ子らの声 いつしか 未彩色の樹の下で雨を避け 未彩色の種を蒔くのだろう そう、信じている。
咆哮 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 720.4
お気に入り数: 2
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-06-01
コメント日時 2025-06-19
| 項目 | 全期間(2025/12/06現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


埋もれ、震え、濡れ、引きずる 質感がグッドでした。
1ぼんじゅーる様 コメントありがとうございます。 もう余すところなく泥だらけですw
0どんなに辛い環境でも、地に足つけて図太く生きようという語り手の意志が伝わります。
1田代ひなの様 コメントありがとうございます。 「努力は必ず報われる」「努力は必ず実を結ぶ」というのはほんとにほんとに本当か? 多分本当だと思うのですが、 実がつくころには多分そこにはいないんだなって。 そう思ったら、自分の良し悪しをいちいち、都度都度考えることがアホらしくなりました。 自分がいた証は確かにあると思うんですが、多分それをはっきひ見るのは「次」の子達なんだろうな、と思います。 大人なるのがとても楽しみ。 そうだね。 あなた達には知られたくないけど、 でも、ゆっくりゆっくり、ゆっくりゆっくり、死ぬ準備に入っているんだ。 上手く伝わらないかもだけど、わかって、毎秒大事に生きてほしいな。 ごめんなさい、そんなうたです。
1春の訪れとはちょっと違うのかもしれません。植物とはいえ、新しい生命の誕生。種を蒔く行為に、種が蒔かれる現象に、生命の萌芽が胚胎して居ます。この詩からは生命の讃歌と言うよりは、客観的なメカニズムを知りたいと言う欲望が隠れているようにい思いました。
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