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“彼の者”
私は彼を近くで見てきた 私は彼を自分のことのように感じた 私は彼の努力を見た 針のように 槍のように 才覚を研ぎ 磨き上げ 武器とすることの素晴らしさを知った 私は彼の挫折を見た 何もかもを擲ち すべてを差し出して そしてなお 手に入れられないものがあると知った 私は彼の栄光を見た 無数の鍛錬と数多の号哭を積み重ね 苦難の旅路の果てにこそ 手に入れることのできる輝きがあると知った そして思う 私は 彼のようになれるだろうか 彼の者の内に見る輝きを 私も宿せるだろうか
“彼の者” ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 527.3
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2025-05-08
コメント日時 2025-05-10
| 項目 | 全期間(2025/12/06現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
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| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


近くで多くのことを見て、 尚且つ憧れる方がいることは素晴らしいと思います。 私にも師匠はおりますが、 そもそもIQ150に対しIQ109では、同じ本を読んだとしても、私が理解するまでに10回読んでも難しいのに対し、 たった1度の読者で身に付いてしまうのです。 ただ、生き方については、多くのことを学ばせていただきました。 理解するには、理解し続ける必要があること、 自分に何か与えられることがあるなら、惜しまないこと、等です。 詩の師匠は、残念ながら詩が残っておらず、師匠を越えたのか、まだなのか、確かめようが無いのですが。 追いかけられる内が花です。 師匠の論理を論破できるようになり、今ではお互い同志となってしまったことを、 私は少し寂しく思っております。 師匠は、弟子が師を超えることが、何よりの恩返しだと言っておられました。 fairytaleさんが“彼”を超えられますように。 ありがとうございます。
1真摯なコメント、ありがとうございます。 この詩はあらゆる人のための「彼の人」を表現できるように書きましたが、 同時にこの「彼」には、私なりのモチーフがいます。 今をときめく某歌手のような、デビューから今日まで絶対的な才能の暴力で輝きを放ち続ける方もいらっしゃいます。 実際私もそう言う方に脳を焼かれがちなのですが、同時に、「挫折も栄光も味わいながら、私の憧れとなるような天上へ到達した知人」もおり、非常に尊敬しています。 一方私はといえば「彼」のように全てを投げうって努力した経験はなく、輝かしい栄光を手中に収めた事もなく、あるのはただ無数の挫折のみです。 そんな私でも「彼」と同じステージに立てるだろうか。絶対的な光である太陽でなくとも、せめて人を導きうる星の光で誰かを照らせるだろうか? そういった願いを込めさせて頂きました。
1大丈夫です。 生きている限り、誰かの前を明るく照らすことは、その気になれば誰でもできることです。 況してや、詩を書かれておられるのです。 自分が死んだ後も、誰かが自分の詩を読み、奮い立つことがあるかもしれないのです。 素敵な考えをお聞かせ下さり、 ありがとうございます。
0おもしろいタイトルですね。 喜劇王チャップリンに「人生は近くでみれば悲劇だが、遠くでみれば喜劇である」という名言がありますね。 彼からそのような人生観を感じとる語り手の思いをわたしは感じとりました。
1確かに彼の人生は喜劇も悲劇も内包していますが、私が例えるなら彼の人生は「英雄譚」だと思っています。 なるべくしてなったのではなく、自分の理想を追い求めていたらいつの間にかそこに辿り着いていたタイプの英雄。 「楽しいから」「好きだから」という一心で全てを差し出し、その果てに彼は輝きを手にしました。 私もそのように打ち込める事柄はあるものの、彼のクラスまで磨き上げるのは難しいかと思っています。(不可能とは思っていませんが。) 幸い彼も私もそこまで歳を重ねていないので、時には師匠のように、時には切磋琢磨し合えるライバルとして彼を追いかけていきたいです。
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