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頬を伝って
なぜ僕らは泣くのだろう。 何かを失ったわけでもないのに、 誰かを亡くしたわけでもないのに、 胸の奥だけが静かに崩れていく。 泣きたくないのに、涙は勝手に溢れる。 理由を探すほど、理由は遠ざかり、 辿りつくのは 名のない痛みばかり。 共感なんて求めていない。 孤独を肯定したいわけでもない。 それでも、心のどこかで ふと誰かの気配を探してしまう。 大人になればわかると思っていたことは どれも置いてきぼりのままで、 私を表す感情だけが 子どもの頃の姿をしたまま、 行き場のないままそこに立っている。 歳を重ねるほど、 私を泣かせる理由だけが増えていく。 それは悲しみなのか、優しさなのか、 もう自分でもわからないけれど、 今日も、説明のいらない涙が、 ひとつ またひとつ こぼれ落ちていく。
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作品データ
P V 数 : 306.8
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-11-18
コメント日時 2025-11-19
| 項目 | 全期間(2025/12/15現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
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| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
ああああああ、 この作者は心から泣いたことはあるのだろうか、と思ってしまう。 本当に悲しいときに出る涙は少ない。 声を出して涙をいっぱい溜めて泣く。 ありゃ嘘です。 相手を思うとき、本当に悲しいときには自分に対して泣けてしまうものです。 嗚咽です。 むせび泣くのです。 経験あるでしょうか? 周囲を気にしても止まらない。 どうしようもない。嗚咽。 獣が誰かを呼ぶように小さな泣きが止まらない。 むせび泣く。 人間とは勝手で怖いものです。 そんなときでも自分に向けて泣いている。
0↑ 補足。 もちろん相手によりけりですね。 また女性の嗚咽と男性のむせび泣きは少し違う気もする。 男の涙は、すぐに堪えようとする力が働くものです。 これも人によりけりかな。 すみません。 泣きたくなっちゃう。
0※ また補足。 自分に向けられる泣きとは、 ひと言で表せば悔恨の涙、泣きですね。 後悔の念も浮かぶのです。情けないほどに、
0文章、構成、話の運びがひたすらうまい。スラスラと頭に入ってくる。詩情という点では少し弱いかもしれないけれど、かなりの好印象を持った。この筆力で俗にいうキラーフレーズ、ここぞという場面での飛躍した暗喩や、決め手になる表現があれば、まだまだ伸びていく、驚きの書き手になるのではないか。そう思わせた。わけもなく泣くというこの作品のモチーフ自体には、さほど関心が持てなかったけれど、それでも心地よく最後まで読めた。筆者はこういう人なんだろうと自然に思わせる、筆力ゆえだろう。押しつけがましさがないのもその理由。
1人は何故に泣くのでしょうか 人は何故に涙を流すのでしょうか もしかすると心が心自体を守ろうとして 泣かせて涙を流させてるかも 何故?理由は解らなくて当然かも 自分の深い所にある心が流す涙の理由なんて 自分でも理解出来ないのかもと 作品を読んで思いました。
0雨が降るように涙も出る。生理現象であるから、嘘はない。その取扱い方は、精神の循環としてみればいい。体内を水分が循環している。泣くことは精神の浄化。みっともなくなんてない。
0理由がないのに涙が落ちてしまう-- その曖昧で説明のつかない心の動きを、 とても繊細で丁寧な言葉で描いていて素敵な詩だと思いました
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