凛としおれ、さめざめとはためく
この世紀の第一歩は
住宅街の怪獣と同機した
実家はへしゃげる
母は火花を生ける
瓦礫から見つかるぬいぐるみは
空を捲りはにかみます
「見渡す限りの雲!雲!雲!!」
絶景を観にきたのになぁと
隣の、血だけは繋げない人に笑いかけ
鬱蒼と茂る立方体群に差し込め、自分を
あいにくの運命です
今も翅をもがれ続ける君の痛切より
ずっとほの甘い百科事典の
栞として、一生に読み飛ばされそうだ
けれどもそこは
迎えの車はない帰り、駅
また日が死ねる…
すくえ!!
熱湯を羽織り皮が宙ぶらりん、
それを朝の歯磨きと思う太陽を!
「スキナモノハナンデスカ?」
終の小指は
詰められるためになかった
蝶々に結われて
はらはらと紅潮するための
社会の窓に
頭から入ろうとした
お気に入りのニット引っ掛けて
それでも無理に進もうとしたから
ブチブチィとやたら険しい、臍帯切断であった
これが最後の抵抗だった
作品データ
コメント数 : 4
P V 数 : 580.3
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-09-09
コメント日時 2025-09-10
#現代詩
#縦書き
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:580.3
2025/12/05 18時35分09秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。
なんか物凄く絶望的な絶叫なのだけど テレビがなくてラジオしかなかった時代に こんな絶望と憧れというか望郷というか そんなふうな詩歌が流れていたような記憶が あります。たとえば守屋浩の「夜空の笛」 https://www.youtube.com/watch?v=2q9WVq0GKdE&list=RD2q9WVq0GKdE&start_radio=1 いまから聴くと凄く現代詩風だった。 一見難解そうだけど中味自体はそれほど新しいもの ではなく割合と昭和初期の歌の感情や感傷に近いものを 感じました。
0追記: 表現の現代性はなかなかのものだと思いました。 こういう先端的な表現はこれからも読ませて いただきたいものです。
0最後の1行でようやく腑に落ちました。それまでは独特の文体と世界観に当て込まれた感じでした。ひょっとすると昔同じようなことをやっていたかもと老害じみた自分に気がつくのでした。
0面白いですね。あらゆる事物をひっ捕まえて、どこかへ至ろうとする。中二病の進化系だな、と思いました。いい意味でですよ。
0