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煩音
机の上で食事して ベッドの上で眠って 冷たい床で死んでいく 僕の生まれた世界に殺される 魔法じゃ殺せない人々と 箱に詰められた大人たちが 手を差し伸べて引きずり落とす 雰囲気で死んでいく雲たちが 地獄の一番上のほう 赤い糸に騙されないように 悲しくないように 恋をして、愛して殺して腐っていく あの時あの人が飲み込んだ僕の嘘に まとわりついた愛たちが、 悲しそうに息をしている それが 模倣した才能と爆破した精神の統一 消しカスだらけの机の上でしたうたた寝 手相じゃ見えない先の未来も 首のそば離れない縄とチャイムの音 鎖で縛ったちっちゃな記憶 なくしものを隠したならず者も 太鼓の音と無人の駅とか 口から溢れる赤い言葉が 底辺×高さで求める正解 世界の陰謀逃げ出す災害 解体しても生まれる生態
煩音 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 456.1
お気に入り数: 1
投票数 : 3
ポイント数 : 79
作成日時 2025-09-01
コメント日時 2025-09-03
| 項目 | 全期間(2025/12/05現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 30 | 30 |
| 前衛性 | 10 | 10 |
| 可読性 | 2 | 2 |
| エンタメ | 2 | 2 |
| 技巧 | 10 | 10 |
| 音韻 | 10 | 10 |
| 構成 | 15 | 15 |
| 総合ポイント | 79 | 79 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 30 | 30 |
| 前衛性 | 10 | 10 |
| 可読性 | 2 | 2 |
| エンタメ | 2 | 2 |
| 技巧 | 10 | 10 |
| 音韻 | 10 | 10 |
| 構成 | 15 | 15 |
| 総合 | 79 | 79 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文


初めての投稿なので、大目に見てください。
0読みごたえがあっていいです。まだ始めたばかりというか、若い方のようですが、才能はかなりあると私は思います。現実に即して、感じたことを書くとか、これから一杯やりようがあるので、詩の世界で頑張ってみてください。
0>箱に詰められた大人たち これは 社会に押し込められ、役割や形式に従わされる存在を表しているように思いました。 魔法=自由や創造性と対比させると、「魔法では殺せない」「社会のシステムに絡め取られた存在」が大人たち。 「手を差し伸べて引きずり落とす」という部分は、一見助けるフリをしながら実際は同じ箱に閉じ込める圧力=同調圧力や権力的な関係を皮肉っている感じがしました。 >なくしものを隠したならず者 とても象徴的。なくしたものは本来自分の責任だけど、そこに「ならず者」というキャラを登場させることで、責任転嫁の構造が見えます。 読んでいて、「ならず者=自分自身の影」でもあるし、「他者」でもある二重性があって、すごく面白いです。 「机の上」「ベッド」「床」「消しカス」「チャイム」「駅」など、日常の断片的なイメージが散りばめられていて、それが社会の閉塞や死・暴力的なものと混じっている。 「普通の生活」×「暴力的な社会の圧」×「内面の葛藤」 という三層構造になっているように感じました。 すごくポエティックなラップ に近いリズム感があって、行ごとのイメージが矢継ぎ早に展開していくので、読むだけで圧が来ます。 「満たすことは空っぽになること」と似ていて、積み重ねても解体しても消えない矛盾を抱え込む作品だなと思いました。
言いたいこと、書きたいことがまだまだたくさんあるんだなとというのが初読の印象。序盤から中盤「悲しくないように恋をして(いつの間にか)僕の生まれた世界に殺される」といった趣旨の描写は、絶妙。巧いとかそれ以前にそういった感覚を今この時点でまだ筆者さんが持っているということが伝わりなかなかよい。 筋肉少女帯の「風車男ルリヲ」という曲で「つまらない娘に恋をした君は時間を回すルリヲの思いのままさ(要約)」という描写があって、この詩の描こうとしている部分と合致していて、興味深く読んでいきました。 ただ!終盤、世界の陰謀逃げ出す災害と持ってきたことで、語り手がもっと高次の何か見えないもの、と戦っている印象が失われた感があります。平凡な視点に留まらせてしまったというか。とにかくもこのような感覚、視座を持って書き続けるのは大変なので、筆者さんが今後どんな詩を書かれていくのか楽しみです。 ちなみに筋少再結成後に、大槻ケンヂ氏がたどり着いた境地は「世界中のラブソングは君のために奏でられる」でした。 私は私で「つまらない娘」と恋をした.、いや実は「つまらない娘」ではなかったと気づいたその向こうを書いていきたいと思います。
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