09.07.1890 - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

わたしがいのることは

とても重い

みんな経験したことがあるであろう、とても重い"ちょっと"が詰まっている。

錠9

生きる

声なき声を拾いたいと思ったことはあるか

わたしは、ある。 あなたの胸を叩き 何故なのかと問いただしたい そう呼び止められた時 わたしは何と答えられるだろうか。 静かにだが確かにこの詩からは 張りつめた足音が聴こえる

ぼんじゅーる

天皇陛下万歳

知的破産者及び愚昧界の金字塔

平成天皇と存命中に呼び不敬を極め、大正・令和を外す選別賛美。明治から平成まで乱暴に万歳する時代錯誤と挑発精神が光る奇作。

大人用おむつの中で

好きです。

切れのいい、知性あふれる現代詩だと思いました。

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。

硬派な作品

萩原朔太郎や中原中也のエッセンスを感じます。

千治

体験記『呆気ない宣告』

それはあなたの現実かもしれない。

大概のことは呆気なくドラマティックではない。そうした現実の丁寧な模写が作品に厚みを増している。

ほば

世界は自由だ━不死━

わかるということ

あなたにとっては何が、その理解が起きるピースになるだろうか?

ほば

ふたつの鐘がなるころは

鐘は明くる日に鳴る! いつでもそうだ!

運営在任中に出会った多くの作品の中のベスト。決して忘れない。

yasu.na

良い

シンプルに好き

あっす

パパの日曜日

パパの日曜日

いい

明林

終着点

生きる、その先に死地はない!

美しくさわやか、そして深い意味が込められたシーン、均衡の取れた心情と思想、強い意志で最終連へと迫る引き締まった展開、我が胸にこの詩文を抱いて!

yasu.na

九月の終わりを生きる

呼び覚ます声

夏の名残の暑さが去ろうとする頃、九月の終わりになると必ずこの作品のことを思い出す。

afterglow

こっちにおいで

たれかある

たそがれに たれかある さくらのかおりがする

るる

詩人の生きざま

言葉と詩に、導かれ救われ、時に誤りながらも、糧にしていく。 赤裸々に描写した生きざまは、素晴らしいとしか言いようがない。

羽田恭

喘息の少年の世界

酔おう。この言葉に。

正直意味は判然としない。 だが、じんわりあぶり出される情景は、良い! 言葉に酔おう!

羽田恭

誰かがドアをノックしたから

久しぶりにビーレビ来たんだけどさ

この作品、私はとても良いと思うんだけど、まさかの無反応で勿体ない。文にスピードとパワーがある。押してくる感じが良いね。そしてコミカル。面白いってそうそう出来ないじゃん。この画面見てるおまえとか、そこんとこ足りないから読んどけ。

カオティクルConverge!!貴音さん

あなたへ

最高です^ ^ありがとうございます!

この詩は心に響きました。とても美しく清らかな作品ですね。素晴らしいと思いました。心から感謝申し上げます。これからも良い詩を書いて下さい。私も良い詩が書ける様に頑張りたいと思います。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

これ大好き♡

読み込むと味が出ます。素晴らしいと思います。

きょこち(久遠恭子)

輝き

海の中を照らしているのですね。素晴らしいと思います☆

きょこち(久遠恭子)

アオゾラの約束

憧れ

こんなに良い詩を書いているのに、気付かなくてごめんね。北斗七星は君だよ。いつも見守ってくれてありがとう。

きょこち(久遠恭子)

紫の香り

少し歩くと川の音が大きくなる、からがこの作品の醍醐味かと思います。むせかえる藤の花の匂い。落ちた花や枝が足に絡みつく。素敵ですね。

きょこち(久遠恭子)

冬の手紙

居場所をありがとう。

暖かくて、心から感謝申し上げます。 この詩は誰にでも開かれています。読んでいるあなたにも、ほら、あなたにも、 そうして、私自身にも。 素晴らしいと思います。 ありがとうございます。みんなに読んでもらいたいです。

きょこち(久遠恭子)

カッパは黄色いのだから

良く目立ちます。 尻尾だけ見えているという事ですが、カッパには手足を出す穴がありますよね。 フードは、普通は顔が見えなくなるのであまり被せません。 それを見て、僕はきっと嬉しかったのでしょう。健気な可愛い姿に。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)



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09.07.1890    

私の乗った列車は 街並みから解かれ 暢気に口笛を吹きながら 夏の麦畑に踏み入った。 陽炎はすべてを取り巻いていた。 麦の穂一本一本を 遠くにちらつく麦藁帽子を 車輪とレールの間隙を 神経質に震える乗客の指先まで その気怠い油のような空気に浸していた。 コンバイン*がのそのそと動いている。 向こうの丘にある民家の漆喰が光っている。 木立の下で農夫が休憩をとっている。 畦道で子どもたちがはしゃいでいる。 個々の事象は陽炎の油のなかで まるで壺の具材のように 浮いては、押しだされて、泡に呑まれる。 私は嘔吐した。 「苦痛である。旅はいつも苦痛である」 どこかの乗客がもだえている。 それはだが、私の声のようでもある。 「なぜ街から出たのだろう。なぜそんな愚かなまねをする」 しかし、つづいて感激の声がする。 「なんだ、この光景は、 なんだ、この心強さは」 錆びた線路が先で大きく湾曲している。 空間とも呼びがたい 半ば溶けた金箔のような目前のミラージュを レールは洒洒落落と引き裂いた。 「なんて勇ましい毀損であろうか」 釈放された罪人のような昂りで 私は窓を上げ 胸いっぱいに空気を吸った。 熱い喉につかえるその油を 私は幾度も呑み込んだ。 窓から吹き込む風に 隣に坐っている老婆はおじけている。 それでも私は外に身を乗り出し 各瞬間のこの畦道の幾何学的な遠近に そこを歩く人々や 麦穂に隠れている虫たちに あるいはどこかに埋められた馬の死体に それと空に浮く巨大な琥珀に 私は叫んだ。 「すばらしい日だ。 万物はそのすばらしい時間を送っている。 ああ、ここにおいて私の存在がどれだけ異質か。 このすばらしい景色にねじれた詩作は無意味であろう。 私は消されるべきである。 この完璧な景色に詩人はいらないのだ」 麦畑にいた人々は 子どもも、若人も、老いた農夫も 皆一瞬こちらを振り向いた。 その顔の暖かい笑みは 麦畑とおなじように 陽に照り、輝いていた。 しかし私の胴が窓から抜け 線路に向かって落下しはじめたころには 人も、のそのそ動くコンバインも、姿を消していた。 琥珀は一気に冷えて、真珠の月になった。 地につくと 車輪が私の首を切断した。 転がった私の頭が見たのは 麦畑の奥地へゆく泥道が 三つの方向に分かれている岐路であった。 その上の薄暗い空を 残影のように 鴉たちが飛び交っていた。 (*訳注:1890年代のヨーロッパにおいてコンバインは普及していなかったため、後の改竄と思われる)


09.07.1890 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 1
P V 数 : 499.9
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2025-04-08
コメント日時 2025-04-08
#現代詩
項目全期間(2025/12/05現在)投稿後10日間
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2025/12/05 19時40分53秒現在
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    作品に書かれた推薦文

09.07.1890 コメントセクション

コメント数(1)
レモン
レモン
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(2025-04-08)

最初はアメリカの光景のように思えました。 晴れた日ののどかな光景だと。 >私は嘔吐した。 この1文より後は、心象風景に思えます。 真理を得て感激する様子が伝わってきます。 ただ、それは長く続かない。 名残惜しそうな様子が伝わって参ります。 詩作の過程でしょうか? 「これを書きたい!」と思っても、 それは形を変えてしまいます。 いえ、単純に、 昼が夜になった印象です。 孤独。 世界と1体になってたのに、 切り離されて、寒々とした感じ。 タイトルに「1890年」とあるので、 古き良き時代のオマージュなのだと思いました。 ありがとうございます。

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