山葡萄に覆われた中に、枯れ草の巨大な山がある大きな家。中に入ると、枯れ草の山から、痩せてはいるが美しい少年が現れた。ウィルスの襲撃で滅びた村の生き残りであった。そしてその美しい少年は、私が持っているのと同じお守りを持っていた。
その少年は
「同志よ。私はさすらいの神と母の間にできた子だ。四方の海から魔物が来て村は滅びた。私は神の子だからこうして生きのびている。私はこれから神のもとに登る」
と言ってお守りを差し出した。
私はそれをもらって帰路についたが、もう日が暮れかかっていたので、川沿いの森の中で一夜をあかすことにした。いつものように焚き木を集めて火をおこし、なんでも知ることのできる預言夢を天照らす国と根の国から呼び出し、夢の中で真実を明らかにすることとした。
私が寝入ると、すぐに神が現れて告げた。
「大いなる国に挟まれた日の本は水平には身動き出来ないから垂直に行け。天照らす国と根の国の間を取り持つキューピットになるのだ。そうすれば、根の国から天照らす国へ水柱がたち、それらが日の本を取り囲み、どこからも襲撃することは出来なくなるであろう」
それから幾万年が過ぎ
日の本には無数の水の柱ができ、それらが天空を支えている。
人々はそれを滝と呼んでいるという。
作品データ
コメント数 : 10
P V 数 : 852.4
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作成日時 2024-11-07
コメント日時 2024-11-26
#現代詩
#縦書き
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2025/01/16 23時37分22秒現在
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もっと長く書けばきっとおもしろいと感じました。
0あまりに美しい詩文に感激しました。水柱に守られた国、永遠の繁栄を望みます。 このような神話を書いていただき、誠に救われた気持ちです。
0僕たちがアニマの影と融合して、生きられなかった世界を愛すれば、戦いはなくなるだろうか? この作品は、神話であり現実だ。 守りが完璧で美しければ、攻める気も起らないかもしれない。 水で守るイメージは美しい。
0よんじゅうさん コメントありがとうございます。 確かに短いですね。 イメージを一気に書いちゃったから、 もっと構想を練ってから書けばよかったです。
0黒髪さん コメントありがとうございます。 美しいなんて言われたこと無くて、嬉しいです。
1shrinkさん コメントありがとうございます。 アニマですか、。、 勉強します。
0神というのがそれぞれの時代や何かで混乱してしまっているので、 もう一度、自分の感覚でとらえなおす必要があるかもしれませんね。 日の本、天照らす、神、とくると、神風とか出て来るし、 いまだに世界のどこかで戦争をやってるし、 でもよく考えると、日本は水に囲まれた水の国なんだから、 そういえば、令和天皇は水の研究者ですよね。う~ん
1世界観が感じられ心地良い。更なる深みが期待出来る作品。
1shrinkさん コメントありがとうございました。 書くきっかけになった訳ではありませんが、最近観た「あの花が咲く丘で君とまた出会えたら」という映画に影響されてると思います。特攻隊員が、自分がいかなければ代わりに誰かが行く、そしてその誰かが死ぬ、、、といったようなことを言っていて、 戦争が始まってしまったら結局はこういうことになるんだと思いました。 子どもの頃、私の伯父は、大きな声では言えないが、戦争から生きて帰ってきたやつは意気地なしか鼻つまみものだと言ってましたが、その伯父は戦争には大反対の反戦派でした。 私は、何かが違うとしか言えません。 はっきり言えることは、反対だと言っていても、戦ってしまう、という事ですかね。
0野良猫さん コメントありがとうございました。 もっと真剣に考えてみます。
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