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memo   

完備 
作成日時 2017-11-27
コメント日時 2017-12-01

 

牛乳、ピュレグミ、歯みがき粉 と書かれた メモをポケットに入れて 無限級数に沿い歩く両足は つねにだれかのものでした。 大きな自転車の幻を見つけて アーベル総和可能なので、と 彼方の声が うすい金属の内部のような 心象風景に響くの。 夢を見る場所はくさむら、 自転車はきっと重く だいえぬぶぶんわ、 夢はまだ続きますか? 明日また電話するよ。だから だいえぬぶぶんわ、その、 えぬの流れる水面に このメモを手放していきます。


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くつずり ゆうくつずり ゆう (2017-11-27):

完備さま わたしにとっては謎がたくさんなのですが、とにかく好きです。 何度も何度も読んで、声に出して読みました。 すこし涙が滲んで‥なぜ? ありがとうございました。

コーリャコーリャ (2017-11-27):

ぜんぜん数学を勉強したことがない無学な男だから 無限級数も アーベル総和可能も 代n部分(とでも書くのかな?)も 俺にはぜんぜん分からないんだけど くつずりさんみたいに何か好きです メモを手に自転車に乗って買い物にいくみたいだけど(ピュレグミを買わなきゃと思ってメモすることなんてあんまない気もするけど)夢のくさむらだとか 夢はまだ続きますかとか彼方の声から電話で尋ねられたりして たとえば星座ってあるじゃないすか あれを絵でなく 言葉で表現しようとおもうと ハマル星からシュタラン星を直線でむすぶと これは角になって とかってかなり言葉は不便ですよね それは言葉に序列があるからなんですよね だから一度にくさむらにたつ夢だとかそれを彼方の声に電話越しに自転車にのってピュレグミを買いにいくということはすべて同時に起こっているのに 言葉は順を追ってでしか何かを伝えることはできない ぜんぶそこにあるのに原理的に言葉じゃつたえられないということ 星座は言葉じゃうまく伝えられない そういう世界の同時性みたいなものを読んでて感じました かってに感じてるだけかもわかんないけどね 笑

花緒 (2017-11-29):

ポエジーの質からして、数学ガールの現代詩版といった印象を受けた。たくさんの人の鑑賞に耐える水準に到達しているような気がする。私も数学はよく知らないから、数学という学問分野の深層に触れるような作品なのかは不明。深みは伝わってこないけれど、まとまりがいいと思う。

ふじりゅう (2017-11-30):

きれいな詩です。同じく数学には疎い自分に歯がゆさを感じながらも、軽快な文面の深くに眠る、いわゆる明暗の暗の部分が感じ取れるような作品になっていると思います。特に中盤の詩に漂う暗さは印象的でしたが、対して最後は解放という形で終わっていて、その部分の纏まりが綺麗だと思いました。

エイクピアエイクピア (2017-11-30):

アーベル、数学ですね。無限級数、Nがえぬと表記されているのに思い入れがあると思いました。メモに書かれた牛乳、ピュレグミ、歯磨き粉もその後登場しなくなりますが、重要だと思うので、調べてみたら、ピュレグミは文字通りグミと言うお菓子。ゼリーを固くしたような。 夢を見る場所はくさむら、 自転車はきっと重く この2行のようなさり気ない表現がいいと思いました。

完備 (2017-12-01):

皆様、コメントありがとうございます。 以下、コメント返しが必要だと思った方へのコメント返しです。 コーリャ様 「すべて同時に起こっているのに 言葉は順を追ってでしか何かを伝えることはできない ぜんぶそこにあるのに原理的に言葉じゃつたえられない」その通りだと思います。「世界の同時性みたいなものを読んでて感じ」たとのことで、新鮮な感想でした。 花緒様 「数学ガールの現代詩版といった印象を受けた」とのことですが、数学ガールとは本質的に違うものを意図しています。数学ガールは数学そのものを伝える媒体として物語を利用していますが、私は、数学の言葉を使っているだけで、たとえば「空」と「線形空間」という語を同等の語として扱いたいという意図の上に、「詩」を書いているつもりです。勿論「数学という学問分野の深層に触れるような作品」ではありません。


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