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お造り   

徐々にでいいから 
作成日時 2017-11-03
コメント日時 2017-12-08

 

おかしみ 刺身で 出されるほど そのまんまなことはないけれど 僕の お造りは 醤油だけで食らってもらいたい という 拘りがあって それがなんだということないし 刺身が偉いわけではない 煮ても焼いても炙っても まあ食えなきゃないけどって 程度の なんでもないこと でも 刺身でなら 多少 僕の 筋を感じでもらえる 筋ってやつは おかしみの 象徴みたいだなっていう 考えがあって 僕なりのテーゼのような ガーゼのような あてがい になりうると思って お造りが 綺麗に 並んでいて 中には 円陣を組んでるように 励ましたり 笑いを堪えたりしながら 箸が 降りてくるのを 待ってるやつもいて おかしみを ひと口で きみに 食らって もらう 為に 美しい綺麗な お造りになりきって おかしみって 言ってる おさしみって 言ってた


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まりも (2017-11-03):

おかしみ、と一行目に置く。え、誤字?と思いつつ、独特のリズムや「かろみ」の中で読んでいって・・・可笑しみ、面白み、を美味しく楽しんでもらいたい、という作者の詩への思いを感じました。 「醤油だけで食らってもらいたい」飾ったり気取ったり、詮索したりせず、変に手を加えず、そのままかぶりついてもらえるような詩行を書きたい、と読み替えていくと、なかなか面白いですね。 刺身に「すじ」があったら、これはどちらかというと食べにくい刺身、気骨のある刺身、ということになるのかもしれませんが(いわゆる高級品ではなく、普段の生活で頂く刺身、のような・・・)新鮮さも含め、「刺身でなら/多少/僕の/筋を感じでもらえる」あえて、その「すじ」を感じてもらいたい、という意識も含め・・・自ら釣りに行って手に入れた「サカナ」を捌いて、読者に供する。そんな気取らない素材主義、のようなものと、同時に、やはり「美しい綺麗な」お造り、を造りたい、という思いと、だからといって、澄ましておちょぼ口で上品に‶いただく″のではなく、「食らって」もらいたい、という思いと・・・単純そうにみえて、なかなか複雑な、微妙なところを丁寧に「おかしみ」を持って描いていると思いました。

花緒 (2017-11-06):

洒脱なユーモアに磨きがかかっておられるような印象を受けました。お刺身ってなんなのでしょうね。日本料理の真髄のような位置付けだけれど、その実、とくにこれといって調理されている訳ではなく、ただ切っただけ、でもその切り方とか素材の良さなど、一級品と二級品の違いは如実に味に現れる訳で、粋、というその一言、かもしれませんが、粋、ってなんだと言われると、それはそれで良く分からない。そんな、粋、と、おかしみ、の間で、洗練されたユーモアが展開されているように思いました。

百均@B-REVIEW ON/ (2017-12-08):

洗練されたユーモアを感じます。おしゃれですね。些細なダジャレが音はもちろんの事、意味も踏んでいく。そこにイメージの繊細な飛躍が潜んでいる事。おかしみとおさしみ、テーゼとガーゼ。更には語り手の立ち位置も巧妙にずらされていて、語り手〈僕〉は〈きみ〉に食べてもらうために作っていると思うんですが、そういう立場を最初に提示する訳ではなく、まずは醤油の話をしながら刺身そのもの自体に自分の意思を滑り込ませていくような書き方をしています。単純に擬人法も言い切れない、面白いコントラストのさせ方で、読んでいるとなんとも心地の良い酩酊感が襲ってきます。 >おかしみを >ひと口で >きみに >食らって >もらう >為に >美しい綺麗な >お造りになりきって >おかしみって >言ってる >おさしみって >言ってた  絶品ですね。凄くいい作品だ。


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