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甘えない   

作成日時 2019-07-17
コメント日時 2019-07-17

私は悩みを持って路を歩いた 自分だけがうまく行かないというような悩みだった 夜に信号機が青く光っている やがて青から黄にそして赤くなる 目蓋の奥が熱くなり 帰る場所がないことを思った 誰も帰る場所を持っている人はいないということ その孤独は過去を塗りなおした 無限な闇は冷酷でなく 私一人で占有できない しかし私自身のものである空の心臓が 求める程度の静けさに 誰のものでもない世界と 誰のものでもない私が 過去のいずれの時よりも自由で満たされている気持ちになり 帰らない未来というものを 予感した 橋の上で二枚の硬貨を拾った 今まで見たことのある硬貨とは違っていたが 私はそれがどこかで流通しているものだと不思議に確信した その黄金と白銀の色の硬貨は たった今まで 持っていた誰かが落としたものに違いがないと思った 時間を受け継ぐということがそういうことだと 厳しさが冷酷でないと 私に教えるために何者かがもたらしたのだと考えた 無窮の時の流れに 私自身が生きる余地を探そうとする必要はもはやないのだと そのように思える優しい感情に 私自身をなくそうとする衝動やこだわりは もはや必要がないのだと 異郷での安らぎが厳しくも感じられて 失くすことがもうないことに安心しながら 幾度も考えた 誰に助けがないというのだろう 甘えることの事実と甘える意志はもはや存在しない どこにもない 人の心を煩わせることなく やっと私は生きていける 家に帰る もはや私のものではない 家に帰る 誰のものでもない世界を壊す必要がない 私は絶対の記印を持っている 私自身の未来に対する障害を取り払ったその見通しは忘れないでいられるのだから 人を引きずり下ろすような答えを出すことの必要がないのだから


項目全期間(2020/02/22現在)投稿後10日間
叙情性55
前衛性00
可読性33
エンタメ1010
技巧00
音韻00
構成1515
総合ポイント3333
 平均値  中央値 
叙情性1.72
前衛性00
可読性10
 エンタメ3.30
技巧00
音韻00
構成55
総合1111
閲覧指数:497.9
2020/02/22 15時06分57秒現在
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